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6/29/2014
セレッソ分が不足してきた。 #cerezo #photo #diary
もう本当に、いよいよセレッソという人生における大事なエッセンスが不足してきてイライラしている。ワールドカップ、はやく終わってくれ。
さて、世界がしのぎを削っているその間に、チームは韓国城南FCからキム・ソンジュン、タイプリーラムユナイテッドから平野甲斐を獲得した。平野に関してはACLで対戦したことがあるからご存知の人も多いはず。
ACL、セレッソのホームでの試合で見る限りは複数ポジションもこなせるし馬力もある。自由を与えればセレッソに欠けている「ボールを運ぶ」役割を担ってくれそうで、それは嬉しいな。
ただ、ボランチ、アタッカーと補強をしてきたこと、ミッチ・ニコルス、ゴイコ・カチャルが外れて外国人枠を空けたことはなにか意味があるのかと深く勘ぐってしまう。
柿谷曜一朗はスイスのバーゼルやイタリアのフィオレンティーナが、山口蛍も複数の海外クラブが獲得に興味を示しているらしい。柿谷に至っては「移籍秒読み」なんて報道もある。二人の穴を埋めるために外国人枠を余らせているんだろうか・・・。
やっと新体制になって、チームもリスタートを始めようというその時に、主役であるべき二人がいないなんてどうかしそうだ。けれど、セレッソが今のビジネスライクなチーム運営を続けているなら、割りとサックリと行ってしまいそうで、嫌な感覚ばかりがある。
それから、セレッソ自体が今のサッカーのトレンドになりつつある「高い位置から相手に圧力をかけて、組織だって奪う」サッカーを咀嚼できるのかも気になる。ポポヴィッチ体制の末期には真逆の、引いて守って長いカウンターに懸けるやり方をしてきたけれど、今度は(もしトレンドを取り入れるのなら)真逆のことをしないといけない。
昔は相手の2列目あたりからプレスをかけはじめた。最近まではボランチにプレスをかけるチームが「前線からガツガツ行く」と言われてた。しかし今は最終列のセンターバックにまで(一人二人がボールを外に押し出すためになあなあで追い立てるのではなく)ハッキリとボールを奪うために、三人四人と人数をかけ始めている。センターバックの足元が一番不安があるという場合が多いから、当然といえば当然の流れなのだけど。
セレッソにはディエゴ・フォルランという「神聖にして侵すべからず」な存在がいる。彼が加わったことでフィニッシュの精度は上がったけれど、運動量であるとか、守備のプレッシング能力は下がってしまった。それをもう一度組織立てて「前から行く、複数人で奪う」システムにできるのなら、降格圏と勝ち点1差という現実からはやく逃れられるのに。
あと半月くらいか、長いなあ・・・。
6/25/2014
2014 FIFA World Cup Group Stage - Group C JAPAN 1vs4 COLOMBIA 「らしさ」とは。 #JPN #cerezo #photo
日本の2014ワールドカップが終わった。代表は試合に負けた以前に、いろんなことに振り回され、疲弊していたように思う。
それは協会であったり、スポンサーとなった企業であったり、選手を間近で見たいというサポーターの欲求であったり、そういったものだ。本来は代表のプレーヤーを守り、後押しし、サポートするべき味方が、代表の首を締め付けていた。
例えば今回のワールドカップ、ブラジル入りしてからの拠点はイトゥというサンパウロ州の都市に置かれたが、これはスポンサー企業の現地法人が立地していることと無縁ではない。温暖で乾燥した過ごしやすい都市ではあるが、試合会場のどことも2000キロ以上離れており、また気候も違っていた。ここで調整しても、どれほど試合でフィードバックできたか疑問が残る。
それから、今大会では攻撃的な、どちらかというとポゼッション志向のチームが苦戦を続けている。対して5バック、3バックの堅守速攻を是とするチームの躍進が著しい。高温多湿、過酷な環境下では、選手間をコンパクトに保つポゼッションサッカーはスタミナを削り、思考能力を鈍らせる。
コンパクト、攻撃的、ポゼッション、4年間かけて日本がザッケローニとともに追求してきたスタイルだ。ブラジルで大会が行われることはその前にわかっていたことであるのに、協会はザッケローニにこの4年を託した。
ザッケローニ自身が引き出しが少なく、本戦になってテストもしていなかった吉田麻也のパワープレー、大久保嘉人の1トップ起用、大迫勇也、柿谷曜一朗の2トップなどを指示したことは誤算だったかもしれないが、根幹となる戦い方がブラジルの気候風土に適さないものだったことは問題にはならないのだろうか。
その失敗を見てきたにも関わらず、日本サッカー協会の原博実氏はスペインサッカー、攻撃的なサッカーを基本線に次期監督を選考しているという報道もなされた。
原氏自身がスペインサッカーに対して造詣が深いことを差し引いても、今大会トレンドとなった堅守速攻とは真逆のスタイルを模索していたのはどういうことだろう。(もちろん、次の大会開催地ロシアが冷涼な気候であるため、ポゼッションサッカーが盛り返す可能性も多分にあるが)
もちろん、多くの人々の目を集め、スポンサーを獲得し、市民権と資金を得ることは日本サッカーにとってとても喜ばしいことだ。スポーツバーで選手の区別もつかず、ビールを片手に「もっと走れ!」と罵声を浴びせるだけの人間も、スポーツバーの飲食費や、コンビニエンスストアで購入したグッズ代くらいはサッカーの発展に貢献している。
ただし、その全て、根幹には「強い代表」「夢を与え続けられる代表」があることを忘れてはいけない。スポンサーの意向で何もかもをなし崩してしまったり、監督をCMスタジオやロケ地のスタジアムに借り出したり、選手にイベント出演を要求したり、それは全て根幹が揺るがない範囲での「遊び」であるべきだ。
自分がサッカーを愛しているから、ということももちろんある。けれど、弱い代表ではメディアに取り上げられる機会が減り、スポンサードする価値が無くなり、選手の生活が成り立たなくなり、そうした負のスパイラルに陥ってしまうということの方が、はるかに大きな理由だ。
「自分たちのサッカー」選手たちが口々に話していたそれは、ピッチ上、スタジアムの中だけに限ったことではない。日本が日本代表を強くするためのスタイル、それこそが「自分たちのサッカー」ではないか。
それは協会であったり、スポンサーとなった企業であったり、選手を間近で見たいというサポーターの欲求であったり、そういったものだ。本来は代表のプレーヤーを守り、後押しし、サポートするべき味方が、代表の首を締め付けていた。
例えば今回のワールドカップ、ブラジル入りしてからの拠点はイトゥというサンパウロ州の都市に置かれたが、これはスポンサー企業の現地法人が立地していることと無縁ではない。温暖で乾燥した過ごしやすい都市ではあるが、試合会場のどことも2000キロ以上離れており、また気候も違っていた。ここで調整しても、どれほど試合でフィードバックできたか疑問が残る。
それから、今大会では攻撃的な、どちらかというとポゼッション志向のチームが苦戦を続けている。対して5バック、3バックの堅守速攻を是とするチームの躍進が著しい。高温多湿、過酷な環境下では、選手間をコンパクトに保つポゼッションサッカーはスタミナを削り、思考能力を鈍らせる。
コロンビア戦スタメン |
コンパクト、攻撃的、ポゼッション、4年間かけて日本がザッケローニとともに追求してきたスタイルだ。ブラジルで大会が行われることはその前にわかっていたことであるのに、協会はザッケローニにこの4年を託した。
ザッケローニ自身が引き出しが少なく、本戦になってテストもしていなかった吉田麻也のパワープレー、大久保嘉人の1トップ起用、大迫勇也、柿谷曜一朗の2トップなどを指示したことは誤算だったかもしれないが、根幹となる戦い方がブラジルの気候風土に適さないものだったことは問題にはならないのだろうか。
後半39分 |
その失敗を見てきたにも関わらず、日本サッカー協会の原博実氏はスペインサッカー、攻撃的なサッカーを基本線に次期監督を選考しているという報道もなされた。
原氏自身がスペインサッカーに対して造詣が深いことを差し引いても、今大会トレンドとなった堅守速攻とは真逆のスタイルを模索していたのはどういうことだろう。(もちろん、次の大会開催地ロシアが冷涼な気候であるため、ポゼッションサッカーが盛り返す可能性も多分にあるが)
もちろん、多くの人々の目を集め、スポンサーを獲得し、市民権と資金を得ることは日本サッカーにとってとても喜ばしいことだ。スポーツバーで選手の区別もつかず、ビールを片手に「もっと走れ!」と罵声を浴びせるだけの人間も、スポーツバーの飲食費や、コンビニエンスストアで購入したグッズ代くらいはサッカーの発展に貢献している。
ただし、その全て、根幹には「強い代表」「夢を与え続けられる代表」があることを忘れてはいけない。スポンサーの意向で何もかもをなし崩してしまったり、監督をCMスタジオやロケ地のスタジアムに借り出したり、選手にイベント出演を要求したり、それは全て根幹が揺るがない範囲での「遊び」であるべきだ。
自分がサッカーを愛しているから、ということももちろんある。けれど、弱い代表ではメディアに取り上げられる機会が減り、スポンサードする価値が無くなり、選手の生活が成り立たなくなり、そうした負のスパイラルに陥ってしまうということの方が、はるかに大きな理由だ。
「自分たちのサッカー」選手たちが口々に話していたそれは、ピッチ上、スタジアムの中だけに限ったことではない。日本が日本代表を強くするためのスタイル、それこそが「自分たちのサッカー」ではないか。
6/24/2014
「日本らしさ」とは、すなわちショートカウンター中心の守備重視サッカーである。 #daihyo #cerezo #photo #JPN
水曜早朝には決戦の幕が上がる。日本代表が「代表らしい試合」をするのかどうかが、俺の一番気にしているところだ。
では、そもそも「代表らしさ」とはなんなんだろう?
Wikipediaから戦績を引っ張ってきた。1998年の初出場は散々だったけれど、その後は躍進と停滞を繰り返している。
で、2002年と2010年のワールドカップでは躍進しているわけだけど、やはりその時は守備がいい。2002年では初戦のベルギー戦に2失点しているが、これはフラット3の上げそこないが2回あっただけ。それ以外は守備のラインを深くとるスタイルに切り替え、流れから崩されるシーンは影を潜める。次の失点はトルコ戦のセットプレーまで無い。
また記憶に新しい2010年大会でもスナイデルの個人技とトマソンのPK以外の失点はない。
日本が強い時が「日本らしい」というのであれば、守備は堅く、縦にはやく、今の日本と真逆のプレースタイルこそが「らしさ」なのだ。特に今回の大会はポゼッションサッカーを標榜するスペインが敗れるなど、ボール保持率が高い戦い方をしているチームの成績はあまり芳しくない。
三戦目、本当に日本らしいサッカーをするのであれば、ボランチは山口蛍と青山敏弘という強さと縦への意識の強いプレーヤーが入るべきだし、やはり柿谷曜一朗の裏への一撃を活かすスタイルが必要になる。
自分の嗜好するスタイルこそ「日本らしさ」と考えている選手はいらないんじゃないか、などと言ってみる。あえてね。
では、そもそも「代表らしさ」とはなんなんだろう?
FIFAワールドカップでの全試合結果
FIFAワールドカップ | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
開催年 | ラウンド | 開催日 | 開催場所 | 対戦国 | スコア | 結果 | 得点者 |
1998 | GL | 6月14日 | トゥールーズ スタディウム・ミュニシパル | アルゼンチン | 0-1 | ● | |
GL | 6月20日 | ナント スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール | クロアチア | 0-1 | ● | ||
GL | 6月26日 | リヨン スタッド・ジェルラン | ジャマイカ | 1-2 | ● | 中山雅史 | |
2002 | GL | 6月4日 | さいたま市 埼玉スタジアム2002 | ベルギー | 2-2 | △ | 鈴木隆行 稲本潤一 |
GL | 6月9日 | 横浜市 横浜国際総合競技場 | ロシア | 1-0 | ○ | 稲本潤一 | |
GL | 6月14日 | 大阪市 長居スタジアム | チュニジア | 2-0 | ○ | 森島寛晃 中田英寿 | |
R16 | 6月18日 | 宮城郡利府町 宮城スタジアム | トルコ | 0-1 | ● | ||
2006 | GL | 6月12日 | カイザースラウテルン フリッツ・ヴァルター・シュタディオン | オーストラリア | 1-3 | ● | 中村俊輔 |
GL | 6月18日 | ニュルンベルク フランケン・シュタディオン | クロアチア | 0-0 | △ | ||
GL | 6月22日 | ドルトムント ヴェストファーレン・シュタディオン | ブラジル | 1-4 | ● | 玉田圭司 | |
2010 | GL | 6月14日 | ブルームフォンテーン フリーステイト・スタジアム | カメルーン | 1-0 | ○ | 本田圭佑 |
GL | 6月19日 | ダーバン モーゼス・マヒダ・スタジアム | オランダ | 0-1 | ● | ||
GL | 6月24日 | ルステンブルク ロイヤル・バフォケン・スタジアム | デンマーク | 3-1 | ○ | 本田圭佑 遠藤保仁 岡崎慎司 | |
R16 | 6月29日 | プレトリア ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム | パラグアイ | 0-0 (PK 3-5) | △ | ||
2014 | GL | 6月15日 | レシフェ アレナ・ペルナンブーコ | コートジボワール | 1-2 | ● | 本田圭佑 |
GL | 6月20日 | ナタール アレーナ・ダス・ドゥーナス | ギリシャ | 0-0 | △ | ||
GL | 6月25日 | クイアバ アレーナ・パンタナール | コロンビア | - |
で、2002年と2010年のワールドカップでは躍進しているわけだけど、やはりその時は守備がいい。2002年では初戦のベルギー戦に2失点しているが、これはフラット3の上げそこないが2回あっただけ。それ以外は守備のラインを深くとるスタイルに切り替え、流れから崩されるシーンは影を潜める。次の失点はトルコ戦のセットプレーまで無い。
また記憶に新しい2010年大会でもスナイデルの個人技とトマソンのPK以外の失点はない。
日本が強い時が「日本らしい」というのであれば、守備は堅く、縦にはやく、今の日本と真逆のプレースタイルこそが「らしさ」なのだ。特に今回の大会はポゼッションサッカーを標榜するスペインが敗れるなど、ボール保持率が高い戦い方をしているチームの成績はあまり芳しくない。
三戦目、本当に日本らしいサッカーをするのであれば、ボランチは山口蛍と青山敏弘という強さと縦への意識の強いプレーヤーが入るべきだし、やはり柿谷曜一朗の裏への一撃を活かすスタイルが必要になる。
自分の嗜好するスタイルこそ「日本らしさ」と考えている選手はいらないんじゃないか、などと言ってみる。あえてね。
6/22/2014
好きなことを好きなだけやるという責任。 #cerezo #photo #diary
新しいセレッソ、ペッツァイオリ体制の姿が少しずつ現れてきた。練習試合では4-1-4-1のシステムを試したようだ。現有戦力ではこんな感じになるだろうか。
ボランチの底には染谷悠太、藤本康太という選択肢もある。レギュラークラスのボランチ3枚、センターバック3枚の中で5枚を使うのは不安があるところだ。韓国人MF獲得が秒読みのようなので、ボランチ4枚、センターバック3枚を保持できれば、なんとか形にはなる。
それで、その守備戦術、いや攻撃戦術として「ゲーゲンプレス」を試しているのだそうだ。これは面白い。できるかどうかは別にして。
守備には全体をコンパクトに保って前からプレスをかける方法と、後ろにブロックを落として待ち構える方法、ざっくり言ってその二つがある。
引いてブロックを作る場合 |
前からプレスをかければボールを奪った時ショートカウンターをしやすい。いい時の代表はこれを多用する。こっちの方法はいい好守の連係が出来る一方、スタミナを大量に使ってしまう。後ろに引けば相手はゴールを奪いにくいが、ボールを奪った時に相手ゴールまで遠い。ポポヴィッチセレッソの最後の方、3バックの時はこちらを多用していた。通常は二つを使い分けることになる。ワールドカップでの代表はこの二つの守備の使い分けでノッキングしている。
それで、ゲーゲンプレスは「攻撃的な戦術」として、この二つのいいとこどりをしてしまおうというものだと理解している。
ボールを後方で奪った時、センターバックから長いボールを前線にポンと入れる。普通は長身フォワードが収めるところだけど、これは相手に奪われても構わない。敵に奪われようと、とにかく前線に早くボールを入れるのだ。
そして、これが大事なのだけれど、ボールの落下地点にいる相手の守備陣に対し、攻撃陣も同数、それに近い数を入れてしまうのだ。そして、相手のボールホルダーにプレッシャーをかける。意図的に、エリアを限定して、ハイプレスの状況を産み出す。そうすれば最も攻撃的な形を作り続けられる。後ろの人数もある程度担保できる。
相手がミスをする、ボールを失うことを前提に、その可能性を高めるためのプレスを行う。守備であり攻撃でもある奇妙な戦法だ。
高温多湿の日本でこれができるのか不安ではあるけれど、前から守備をする意識を植え付けてくれているのはありがたい。
現実主義と理想主義、多分両立はできない。けれど、理想を持たなければ前には進めない。だから、今はそれでいい、それでいいんだ。
できること、できないことを確認して、できることをガンガンやる。それでいいじゃないか。
6/17/2014
どうせ死ぬんだ、好きなコトして自分らしく死のうぜ。 #cerezo #photo #diary
ランコ・ポポヴィッチがチームを去り、新たにマルコ・ペッツァリオリ監督がチームの采配を振るうことになった。対外的にはドタバタとしていたが、キャンプ始動日にチームに加わったことを考えると比較的混乱の少ない交代劇だったと思う。
ランコ・ポポヴィッチに恨みは無いけれど、ただただ辛かった。それは、セレッソというチームが素晴らしい選手を次々と育てながら、彼らを次々と手放していった事実と無関係じゃない。
一試合、選手の才能がきらめかない試合があるということは、その選手達との大切な思い出が一試合分ふいになってしまうという意味だから。それは彼らを愛する俺達にとって苦痛とか、それ以上のなにかと同義なんだ。
守備に謀殺されたり、空中戦を強いられたり、そういう柿谷曜一朗ばかりを見ていた。それは悲しくて悲しくて仕方のない毎日だった。
選手のためにチームが変わることはあり得ない。チームのために選手が変わらなくてはいけないことがあったとしても、逆はない。それは分かっていたけれど、それでも辛かった。
ワールドカップが終われば、彼を待っているのは新しいセレッソだ。そこは彼にとって、これまでより少しは住みやすい場所だと信じている。だから、もう少しだけでもいてほしいと思う。
でも、無理強いはしてはいけないな。人間は、自らがしたいと思っていること以外をさせられても、力が出るものではないよ。
だから、夏に彼が桜色以外のユニフォームを着ていたとしても、恨みっこなしだ。どうか好きなことを好きなように、好きなだけやって、彼らしい輝きを見せてほしい。
どうせ死ぬんだ、好きなコトして自分らしく死のうぜ。
俺は……また天ぷらが食いたいな。最後は個人的な願望、ははは。
6/15/2014
2014 FIFA World Cup Group Stage - Group C CÔTE D'IVOIRE 2vs1 JAPAN 精神的支柱。 #JPN
Arena PernambucoRecife (BRA)14 Jun 2014 - 22:00 Local time
Scorer
HONDA 16'
B. WILFRIED 64'
GERVINHO 66'
スコア以上に厳しい試合で、スタッツを見れば「勝てた」とは言えない。
コートジボワールの拙攻に助けられていてこの数字だ。シュートへの流れは鈍麻していて、このチームであれば、本来は高くあるべきポゼッションでも相手を下回っている。これがカウンター主体のチームであればこのままでもいい、しかしザッケローニが4年間かけて作ったチームはそんなチームではない。
スターターを見て驚いたのは長谷部誠がボランチにいたことだ。状態で言えば青山敏弘の方がはるかにいいし、山口蛍とコンビを組むなら遠藤保仁の方がチームの流れはいい。しかし今になって思うとこのザッケローニの判断は間違えてはいなかったと思う。
対するコートジボワールはスターターにティディエ・ドログバの名前が無かった。この時は「助かった」と感じたが、勝負の文というものは意外なところに潜んでいるものだ。
そのドログバがいない状態のコートジボワールは、攻め手のパターンが少なく、比較的やりやすい相手だった。しかし、コートジボワールの攻めの起点はベースとして右サイドにあり、香川真司、長友佑都、本田圭佑らが中心となる日本代表の左サイド偏重の攻めとバッティングしていた。
相手の10番、ジェルヴィーニョが俊足ということもあり、前半の殆どの時間、香川と長友は本来より低い位置から攻撃参加をすることになった。
ただし穴もあった。日本とコートジボワールはどちらも4-2-3-1のスタイルだが、守備時には4-4-2のコンパクトなラインを敷く日本に対し、コートジボワールはそのままのセットで守備に入っていた。また両サイドハーフの守備意識が希薄で、こちらが4-4であるのに対し、コートジボワールは4-2の6人で守るシーンが多かった。ボランチの両脇には攻撃の起点が作れるスペースがあった。
前半の本田のゴールも長友が左サイドに進出してからそのスペースにカットインしてきたもので、あそこの守備意識の低さを突いたいい攻撃だったと思う。
日本がもし勝つとすれば、その後の10分間にもう1ゴール決めて、アフリカンのメンタルを低く抑える必要があった。しかし1点入ったことで日本代表は逆に「しっかり守って攻めに入る」という意識が固着していたように見えた。調整のための直近二試合で失点が多かったことが悪く転がっていた。
結果として、ドログバがいないため攻撃のパターンが作れないコートジボワールと、1点リードで萎縮してしまった日本が拙攻を繰り返す形になった。
後半7分、日本は万全ではない長谷部を下げ、遠藤を入れた。
その8分後にコートジボワールはドログバを投入、ボランチを1枚削っての攻めに出た。精神的な支柱を失った日本と、精神的な支柱を得たコートジボワールの流れがここで決定的になってしまった。
失点はどちらもコートジボワールが得手としていた右サイドからのクロスに対応しきれなかったもの。前半はしのげていたが、この時は後手を踏んだ。ドログバがいる時といない時ではスピードがワンテンポ速く、そのワンテンポに日本代表の守備陣はついていけなかった。同点に追いつかれた直後にチームを鼓舞するはずのキャプテンは、ベンチに下がってしまっていた。ピッチ上でコートジボワールの攻撃をけん引するドログバとは好対象になってしまった。
後半22分には大久保嘉人を1トップの位置に入れる。
これに効果が無いと分かると、ザッケローニは本田を1トップ、トップ下に香川真司、左サイドに大久保を回す。しかしジェルヴィーニョ、ボカの攻撃に応対していた香川にはキレが無い。
最後には柿谷曜一朗が1トップに入ったが、高さが無いためDFの吉田麻也をパワープレー要員として前線にあげていた。しかし身体能力で勝るコートジボワールに競り合いで満足な勝利を得られるわけでもなく、柿谷が得意とするようなスペースでの動きもできずじまいだった。
前半、本田の得点まではいい動きをしていたが、あのペースを維持できていたとしても、ドログバが入り、精神的にもチームのシステム的にもレベルが上ったコートジボワールとやりあえたか、あまり自信がない。それほど違うチームに変貌してしまっていた。日本代表の萎縮も気になった。
残り二試合は勝利が至上命題、1勝1分けでも厳しい。それでもまだやれると信じよう。今日の代表ではなく、今まで築き上げてきた代表を再現できるのであれば、まだ十分出目は残っている。
Scorer
HONDA 16'
B. WILFRIED 64'
GERVINHO 66'
スコア以上に厳しい試合で、スタッツを見れば「勝てた」とは言えない。
コートジボワールの拙攻に助けられていてこの数字だ。シュートへの流れは鈍麻していて、このチームであれば、本来は高くあるべきポゼッションでも相手を下回っている。これがカウンター主体のチームであればこのままでもいい、しかしザッケローニが4年間かけて作ったチームはそんなチームではない。
スターターを見て驚いたのは長谷部誠がボランチにいたことだ。状態で言えば青山敏弘の方がはるかにいいし、山口蛍とコンビを組むなら遠藤保仁の方がチームの流れはいい。しかし今になって思うとこのザッケローニの判断は間違えてはいなかったと思う。
対するコートジボワールはスターターにティディエ・ドログバの名前が無かった。この時は「助かった」と感じたが、勝負の文というものは意外なところに潜んでいるものだ。
そのドログバがいない状態のコートジボワールは、攻め手のパターンが少なく、比較的やりやすい相手だった。しかし、コートジボワールの攻めの起点はベースとして右サイドにあり、香川真司、長友佑都、本田圭佑らが中心となる日本代表の左サイド偏重の攻めとバッティングしていた。
相手の10番、ジェルヴィーニョが俊足ということもあり、前半の殆どの時間、香川と長友は本来より低い位置から攻撃参加をすることになった。
ただし穴もあった。日本とコートジボワールはどちらも4-2-3-1のスタイルだが、守備時には4-4-2のコンパクトなラインを敷く日本に対し、コートジボワールはそのままのセットで守備に入っていた。また両サイドハーフの守備意識が希薄で、こちらが4-4であるのに対し、コートジボワールは4-2の6人で守るシーンが多かった。ボランチの両脇には攻撃の起点が作れるスペースがあった。
前半の本田のゴールも長友が左サイドに進出してからそのスペースにカットインしてきたもので、あそこの守備意識の低さを突いたいい攻撃だったと思う。
日本がもし勝つとすれば、その後の10分間にもう1ゴール決めて、アフリカンのメンタルを低く抑える必要があった。しかし1点入ったことで日本代表は逆に「しっかり守って攻めに入る」という意識が固着していたように見えた。調整のための直近二試合で失点が多かったことが悪く転がっていた。
結果として、ドログバがいないため攻撃のパターンが作れないコートジボワールと、1点リードで萎縮してしまった日本が拙攻を繰り返す形になった。
後半7分、日本は万全ではない長谷部を下げ、遠藤を入れた。
その8分後にコートジボワールはドログバを投入、ボランチを1枚削っての攻めに出た。精神的な支柱を失った日本と、精神的な支柱を得たコートジボワールの流れがここで決定的になってしまった。
失点はどちらもコートジボワールが得手としていた右サイドからのクロスに対応しきれなかったもの。前半はしのげていたが、この時は後手を踏んだ。ドログバがいる時といない時ではスピードがワンテンポ速く、そのワンテンポに日本代表の守備陣はついていけなかった。同点に追いつかれた直後にチームを鼓舞するはずのキャプテンは、ベンチに下がってしまっていた。ピッチ上でコートジボワールの攻撃をけん引するドログバとは好対象になってしまった。
後半22分には大久保嘉人を1トップの位置に入れる。
これに効果が無いと分かると、ザッケローニは本田を1トップ、トップ下に香川真司、左サイドに大久保を回す。しかしジェルヴィーニョ、ボカの攻撃に応対していた香川にはキレが無い。
最後には柿谷曜一朗が1トップに入ったが、高さが無いためDFの吉田麻也をパワープレー要員として前線にあげていた。しかし身体能力で勝るコートジボワールに競り合いで満足な勝利を得られるわけでもなく、柿谷が得意とするようなスペースでの動きもできずじまいだった。
前半、本田の得点まではいい動きをしていたが、あのペースを維持できていたとしても、ドログバが入り、精神的にもチームのシステム的にもレベルが上ったコートジボワールとやりあえたか、あまり自信がない。それほど違うチームに変貌してしまっていた。日本代表の萎縮も気になった。
残り二試合は勝利が至上命題、1勝1分けでも厳しい。それでもまだやれると信じよう。今日の代表ではなく、今まで築き上げてきた代表を再現できるのであれば、まだ十分出目は残っている。
6/14/2014
さあ行こうぜ、俺達の日本、魂込めて勝利をつかもう。 #cerezo #photo #JPN
1997年11月16日、マレーシア、ジョホールバル。日本は初めてのワールドカップ出場を懸けて、イランとのアジア第三代表決定戦に臨んでいた。
あの時の俺は夜9時からの中継(キックオフの1時間前、ウォームアップから中継が始まっていた)を心臓をおさえ、食い入るように見ていた。
あれほど怖いウォームアップは無かった。代表がピッチを軽く走り続けるだけで「芝に足をとられてケガをしないか。」とガクガク足が震えた。それほどの恐怖心があった。
あれから17年、もう17年も経ったのか。月日は流れて、日本のサッカーを取り巻く環境はかなり整ってきた。まだまだだけど、あの時よりはずっとマシだ。
小さなクラブであるセレッソ大阪にもそれなりの人が集まるようになり、いい選手を産み出す環境が整い、代表に柿谷曜一朗、山口蛍という二人の選手を「当たり前のように」送り出すようになった。そうして代表の勝利と等しく、いや、時にそちらが勝つほど、二人の活躍を優先して考えるようになった。
それでも、そこまで慣れてしまっても、ワールドカップは特別な存在だ。日本という国に産まれて、育って、自分がそういう存在であることを痛いほど認識させる。
明日の試合の後、二人がこんな顔だったらいいな。遠い、地球の反対側から応援しているよ。
あの時の俺は夜9時からの中継(キックオフの1時間前、ウォームアップから中継が始まっていた)を心臓をおさえ、食い入るように見ていた。
あれほど怖いウォームアップは無かった。代表がピッチを軽く走り続けるだけで「芝に足をとられてケガをしないか。」とガクガク足が震えた。それほどの恐怖心があった。
あれから17年、もう17年も経ったのか。月日は流れて、日本のサッカーを取り巻く環境はかなり整ってきた。まだまだだけど、あの時よりはずっとマシだ。
小さなクラブであるセレッソ大阪にもそれなりの人が集まるようになり、いい選手を産み出す環境が整い、代表に柿谷曜一朗、山口蛍という二人の選手を「当たり前のように」送り出すようになった。そうして代表の勝利と等しく、いや、時にそちらが勝つほど、二人の活躍を優先して考えるようになった。
それでも、そこまで慣れてしまっても、ワールドカップは特別な存在だ。日本という国に産まれて、育って、自分がそういう存在であることを痛いほど認識させる。
明日の試合の後、二人がこんな顔だったらいいな。遠い、地球の反対側から応援しているよ。