今日の「マクラ」はアニメの話だ。キライなら読み飛ばしてほしい。
俺はアニメが大好きだ、子供の頃からずっと見てる。それでお仕事とか貰えてるんだから幸せものだと思う。好きであればあるほどのめり込むし、知識も増えるから、専門的な仕事が貰えたりする。そろそろカメラの仕事もないかしら……。
ロボットアニメでは1stガンダムが大好きで、ひねくれ者の俺は主人公のアムロ・レイよりも、サブキャラクターのカイ・シデンという若者のファンだった。
カイは、ひとことで言うと皮肉屋だ。素直ではなくて、人が聞いてイラッとする言葉をわざと選んで口にしたりする。利発だけどまだ子ども、でも主人公のアムロほど幼くはない。イヤな現実を見てひねくれただけの、本当はいいやつだ。
この二人は「幼い言動のアムロ」と「それを皮肉るカイ」で一対、大抵はカイの方が精神的に上位でいることが多い。だが一度、27話でアムロの方が大人の対応をするシーンがある。
それは軍隊というものに嫌気が差したカイが、立ち寄った港町でフラリと脱走するという場面。脱走というとコソコソと逃げ出すイメージだが、カイは本当にフラリと、根無し草が風に吹かれたように乗っていた軍艦から出て行く。
その時、すれ違ったアムロがカイに放った言葉が、今日のタイトルだ。
カイさん、僕はあなたの全部が好きという訳じゃありません。
でも、今日まで一緒にやってきた仲間じゃないですか。
この言葉を聞くといつもハッとする。人間は誰しも同じではない、共感できる部分、好きな部分があれば、キライな部分もあったりする、それが当たり前だ。
けど人というものは「アイツのここが嫌いだ」「アイツのここが気に食わない」と、ただ一面だけを見て断じてしまう。そんなことしていたら、そのうち周りから人がいなくなってしまうのに。
だから人のイヤな一面を見ても「まあそういうものだよ、共感できる部分もあるからいいじゃないか」と考えるようにしている。悲しい気持ちになる回数と、酒の量が少し減った。
セレッソの試合の後、特に負け試合の後にネットを見ると、そういう「嫌い探し」が始まっていてイライラとすることがある。欠点のない人間なんていないし、共に戦ったのであれば。アムロのように「今日まで一緒にやってきた仲間じゃないですか。」と言ってもいいはずなのにね。
扇原貴宏が移籍をするという話が出て、それがいいよという人、いや、残って欲しいという人、いろいろと見た。多分どの意見にも理があり、義がある。
ただ、アイツは緩慢だからとか、許せないからだとか、ここが嫌いだとか、そういう物言いをする幼い大人を見ていると、正直辟易する。そこには相手を立てるだとか、そういう人らしい気持ちが欠損しているから。アムロより幼いじゃないか。
もうそういうのはやめにしよう。幼稚である必要なんてないよ。そうして、セレッソで産み育てた若者の未来を、キチンと見守ろう。
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