高島、長崎の沖にある離島です。かつては炭鉱の島としてにぎわっていたそうですが、国外産の石炭に押され、1986年に閉山、多くの人が島を去って行きました。この島が、私の親父の育った島です。私が長崎に訪れたかった、一番の理由。
島への交通は港からの高速船のみ。雨の予報だったのですが、嘘のような晴天でした。親父がらみの日は晴れが多いんですよね。
高島は思っていたよりもずっと小奇麗な島でした。南国情緒があり、空気も穏やかです。
ただし一歩高山跡に足を踏み込むと、雰囲気が一変します。何年も、誰も足を踏み込んでいないような階段、風化した無人の家屋、それらが山すその森に隠れるようにありました。
野生化したネコ。誰かがエサをあげているようですが、人の気配はありませんでた。
森の中の人家、どれが「生きている」家なのか、どれが「死んでいる」家なのか。
同じく閉山した端島、通称「軍艦島」
島を巡るうち、なんだか不思議な気持ちになりました。この島はみなから忘れられているようで、その島にいる私も、その島に暮らしていた親父の存在も忘れられていくようで。浮世離れしたというか、なんともいえない感覚でした。そんな島が長崎の目と鼻の先にあるんです。それもまた、不思議でした。
一日のシメは、やっぱり、dico. appartement、コオリコーヒーのほろ苦さで、ようやっと生き返りました。明日は大阪に帰ります。
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