5/24/2016

2016 明治安田生命J2リーグ第14節 横浜FC 1 vs 1 C大阪 改めて。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #yokohamafc #横浜FC


やはり、今のメンバーではいろいろと不具合が多い。それを痛感した一戦だった。


スターティングメンバーには茂庭照幸と丸橋祐介、山村和也が戻った。関口訓充がブルーノ・メネゲウに代わって右サイドの高い位置。ベンチには清原翔平が初めて入り、扇原貴宏も戻っている。


ここのところのセレッソ対策として、どのチームも「ボールの出し手であるダブルボランチと最終ラインに圧をかける」ことをしているけれど、横浜FCはそこまで深追いせず、穴熊のように、しっかり4-4-2の3ラインディフェンスを作っていた。


一方のセレッソは最終ラインの三枚(センターバックにボランチひとり)だけではなくて、もう一方のボランチも得手なサイドに張り出して四枚でボール回しをスタートさせていた。お互いが「まず自らの守備戦術ありき」「安全策ありき」なので、動きは非常に少なかったように記憶している。


この2-2-3-3と見えるシステムは、確かに最終ラインに安定をもたらした。だがその代償として得点源である柿谷曜一朗が下がってくる場面もよく見て取れた。

俺はゴール裏からカメラを構えていて、本来なら柿谷をいい状態、カメラから近い位置で捉えられない。はずなのだけれど、ボランチ近くまで降りてくる柿谷を何枚も撮ることができた。それはよくない状態だった。

ここまで降りてくると相棒のリカルド・サントスが孤立するし、関口にも杉本健勇にも絡めない。結果、得点の匂いが消えてしまったのは痛かった。


リカルド・サントスは決して小器用なフォワードではない。誰かと至近距離でパス交換をするとか、シンプルな競り合いだけしてもらってこぼれ球は味方が回収するだとか、そうした容易なタスクをコツコツとさせなきゃいけない。

でも柿谷が下がってしまうと、ボランチから入ってくる無茶ぶりのロングボールを収める、というようなキャパシティを超えるタスクが専らになる。そして競り合っても周りに誰もいないなんて悲劇も生まれる。

リカルド・サントスだけじゃない。個々がチームとしてではなく、あくまでも個々のままで攻め、守るものだから、機能不全になるのは仕方がないことだった。


それで、あまりに酷いものだからプレーが途切れる度にピッチ上の選手が集まり、何度も修正を試みていた。これは救いでもあるし、悪い兆候でもある。本来はそれらの指示は指揮官がやるべき仕事で、選手に任せていいものじゃないから。

そうして、守備にシフトした分だけ、攻撃のキレが鈍る。サッカーは攻守一体であるはずなのに、現状は「リスクをおかしても攻める」「まずはハッキリと守る」のどちらかしかない。しかも、どちらもうまく回っていない。


攻撃に関してはサイドから突破することを主眼に置いているようだった。特に右サイドの松田陸がよく動く。関口、松田とスピードのある選手が二枚いて、そこにボランチのどちらか一方が加勢する。数的同数か数的優位の状況を作って突破する。コンビネーションはチグハグでも、さすがに人数を掛けると抜けられる。

問題はその後。前線の選手が動かないものだから、容易に守備に捕捉されて、競り合いにも負けてしまう。


例えば二列目から不意に切れ込んでくるとか、中から外、外から中と動きながらボックスに入れば少しは違う。実際、試合前の練習ではボックスに二枚が入り込み、センタリングに合わせてファーとニアに駆け込む動きをチェックしている。でも、なぜだか試合になるとボックスの中でピタッと止まってしまって、ヒットしない。


交代もあまり効果的なものはなかった。この試合では二列目に清原とブルーノ・メネゲウ、トップに澤上竜二を入れている。スターターと同タイプの選手を入れ替えるので、相手は同じ守備、同じ攻撃を継続するだけでいい。システムを変えるだとか、相手に対する揺さぶりができれば少しはマシになるはずなのだけれど。

それが行われたのは試合終了直前、ゴールを奪おうと前がかりになり、カウンター一発で失点してからだった。


ソウザ、山村のダブルボランチは高さと強度を持っているが、守備範囲の狭さとパスワークの精度に問題がある。パスが通らないから自身が持って上がるようになる、局面によっては二枚同時に上がることもある。そこでボールを奪われれば、彼らは戻りきることができないのだ。


それが分かっていて前半は下がり目に位置取りしていた。ただ後半になってゴールを奪うためのチャレンジに比重を置くと、リスク管理が稚拙になってしまう。ここの修正がまだできていなかった。

失点後、残り時間も僅かというところで、山下達也をトップに入れ、澤上と山下、高さのある選手を二枚並べた。ハッキリと放り込みに切り替えて、力押しでなんとかしようという強い意志を感じた。おそらく横浜FCもそれを感じ取っていたはずたけれど、こちらも対応がお粗末だった。松田からのクロスに誰も反応できず、ブルーノ・メネゲウの同点ゴールが生まれた。


結果としては追いついてドローだから悪くはないのだけど、試合内容自体は引き続き問題があり、それがなおざりのままだった。対策を練られ、それを徹底されればスコアはもっと悲惨なものになったろう、それがもう何試合も続いている。

次節は一週間後、その後は中一週間、水曜、土曜と試合間隔が短くなっている。問題点を精査し、修正するのは容易ではないだろう。だから、もし次の試合で満足な内容が得られなければ、長崎、岐阜というアウェイ連戦は相当厳しくなる。それでも、カメラを担いで行くけれども……。


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