9/28/2014

セレッソを美しく残したい。 #cerezo #photo #diary

土曜だけれど出勤で、時間ギリギリにスタジアムに着いた。そこから試合を観て、家に帰って、夜中まで写真の整理をしていた。心地いい疲労感が今も残っている。


みんなが祝杯をあげたりして喜んでいる時に、一人で黙々と1000枚くらいの写真と向き合う。それは苦痛ですねと言われたことがあるけれど、いや、これ以上の快楽はないよ。


もちろん、お酒はおいしいし、仲間と語らうのも素晴らしい時間の使い方だ。けれど、選手が必死に戦っている姿、凛々しい立ち居振る舞いを誰よりも早く見られるのは、あの重いNikon 80-400 f4.5-5.6を90分間振り回し続けた人間だけが味わえる特権なんだ。


負けた試合は、半分くらい意地で撮って、記事を書いている。選手が黙って、スタンドも黙って、それでここまで黙ったらおしまいだとか、妙な反骨心が体を動かしている。

逆に勝ち試合は最高の気分になって、筆も早い(誤植は多いけど)選手の姿もどこか誇らしげで、一つ一つのノイズをとり、色味を整え、トリミングするのが実に心地いい。


美しさは立派な武器だ。どれだけ美しいものがそこにあるのかを伝えることは、セレッソを知らない人に向けてのアピールになるし、既知の人にとっては自らを鼓舞するエネルギーになる。

選手の戦うピッチ上の出来事、そこで感じる熱気、様々な大旗やゲーフラ、パイフラ、断幕で彩られたゴール裏を見て感じる安堵感と高揚感、俺が見知る様々な情熱を、損なうこと無く記録する。そうして内外にセレッソという存在を知らしめること、それが俺なりのサポートなんだ。さあ、もう少し見ていってくれよ。




もっともっと写真うまくならないと。あと、文章の誤字脱字誤用も……。

2014 J1 第26節 C大阪 1vs0 浦和 みんなが笑ってたけど、俺は泣いてた。 #cerezo #photo #diary

2014年9月27日(土) 19:04キックオフ[ 観客 22,936人 ] 晴れ

得点者

後半23分 カカウ(C大阪)

死力を尽くして、チーム全員で戦っていることは誰が観たって分かった。だから魂が震えたし、声も枯れそうな勢いでがんばれ、もう少しと叫び続けられた。試合終了の長い笛、笑顔の選手、サポーター。サクラ満開が流れ、歓喜の輪が広がる。その片隅で俺は人目もはばからずに泣いた。


みんながみんな、いつも以上に動けていたし、がんばっていた。ただがんばっていただけではなくて、キチンと動けるだけのロジックはあったように思う。浦和には何度も攻め立てられたが、最後の最後で持ちこたえたのは、このロジックのおかげだ。

試合を振り返る前にスターター、一度見れば台所が苦しいのがよく分かる。ディエゴ・フォルランはベンチにもいない、代わってベンチ入りしたのは負傷明けの藤本康太だが、まだ完治には至っていない。2トップは杉本健勇とカカウで、後のメンバーは前節と変わらず。


カカウ以外は全て同じメンバー、同じシステムだったが、名古屋戦よりはやりたいこと、しなくてはいけないことがキッチリと整理されていた。

浦和は守備時5-4-1、攻撃時4-1-5、ないしは5-0-5という特殊なシステムを組んでくる。以前は4-1-5の1をしっかり捕まえられれば相手の程度攻撃の手札を奪うことができていたけれど、今の浦和はマンマークしようにも選手が流動的すぎて捕まえづらい。


例えば、今回悩まされたのはストッパーの森脇良太と槙野智章が起点となって仕掛けていた逆サイドのウイングハーフへのサイドチェンジだ。


以前はサイドを上がる程度のオプションだったストッパーが、セレッソの作るブロックの外にいる逆サイドハーフへのボール供給源になっていた。これを通されるとブロックごと振り回されるし、セレッソのサイドバックのウィークポイントである守備の脆弱性がモロに出てしまう。


そんな中でも、セレッソは最後の最後まで走りきれた。がむしゃらに動くのではなくて、体力の無駄遣いをしない、ペースを乱されない工夫があったからだ。


攻撃時、いつもなら両サイドバックが一度に上がるところを、片方のサイドは自重するようになった。その代わり同サイドのサイドハーフは中にはいりながら前に出ていく。


サイドの酒本憲幸や丸橋祐介がストッパーの裏に出られれば、杉本健勇の高さに合わせるという形ができる。時にはその杉本自身もサイドに流れてストッパーの森脇を釣り出す動きを盛んにしていた。

こうすると浦和の守備時のシステムである3-6-1に3-4-3で応えることになり、システムがガッチリとかみ合うことで、浦和を「動かす」ことができる。遅攻の時は扇原貴宏が下がって両サイドが上がる3-3-2-2にもなったし、カウンターの時はフォワードと南野拓実が絡む形でシンプルで効果のある攻めができていた。決して前プレだけの単調な攻めではなかった、攻撃時も守備のリスクマネジメントがきちんと出できていたということだ。


それでも、ロングボールの質、受け手の動き出しのうまさ、受け手をサポートする動き、クオリティの高い浦和の攻めを完全に弾き返すまでには至らなかった。ロジックの上にある精神的な強さや判断力、冷静さを欠いていたら、スコアは逆でもおかしくなかった。


今日のマン・オブ・ザ・マッチは、この苦境にあってクリーンシートの立役者となったキム・ジンヒョンだ。再三のキックミスにはハラハラさせられたけれども、セービングでは神がかったプレーを連発した。何度浦和攻撃陣が天を仰いだか。


守備の奮起に攻撃が応える。ここまで散々ストッパーを釣りだし、守備ラインに穴を作っていたが、後半22分にここにカカウが見事なシュートを通して1-0、降格圏のチームが首位を独走するチームから先制点を奪った。



この歓喜の後も、臆病にならず、攻撃的な守備を継続して続けられた。キム・ジンヒョンの好調と浦和の決定力不足も相まって、3枚のカードを早々に使い果たしてまで勝ちに来た浦和を、長居で撃退することに成功した。選手交代のタイミングを見計らった大熊裕司監督、少しでも時を進めようとゆっくりと戻るカカウと長谷川、それにキム・ジンヒョン、大ピンチにゴールライン手前でボールをかき出した酒本、それにベンチにいる全員が勝利を願い、できることを成した。マリーシアなんて似合わない不器用なチームが、泥臭く勝利に固執してくれた。


後半24分

後半45分+2

この勝利はダービーから続いた自らへの不信を消し去る何よりの良薬になったはずだ。降格圏は脱したものの、16位大宮との勝ち点差は僅か1と、苦しい状態に変わりはない。それでも前を向いて、やっていることに間違いがないと信じてプレーができる。このテンションを維持できれば、きっと結果はついてくるはずだ。


9/26/2014

耐えよう。 #cerezo #photo #diary


降格圏に足を突っ込んだままのチームから、キャプテンが離脱し、エースと期待される男が世代別代表に招集か。これは、笑うしかないな。


具体的に考えると、山口蛍の代役は長谷川アーリアジャスールかキム・ソンジュン、秋山大地ということになるだろう。タイプとしては秋山が一番近いけれど、経験がネックになる。


南野拓実の穴を埋めるのは、楠神順平と平野甲斐になる。タイプは違うけれど、ボールを前線に運ぶ選手はこの二人しか残っていない(カカウは二列目でプレスができるほどのスタミナを持っているとは思えない)


まあ、俺達がするべきことはシンプルだよ、順位をひとつ上げる、ただそれだけのこと。だから、恐れず気負わず、自由闊達に自分たちのできることをやり続けていくんだよ。


ヤマ、最終ラインは任せた。


守り切ってくれ、ジンヒョン。


くっすん、駆け抜けてくれよ。


健勇、なにも失うものなんて無い、ガツガツ行け!


龍、お前が点をとれれば勝てるんだぞ!!


そして全てのサポーター達へ。俺達の声が、気持ちが、選手の、チームの力になるんだ。だから意気消沈せず、むしろ今までよりずっと強く叫べ、翔べ。

そんでさ、大宮戦が終わった時は「やばかったな」なんて笑い合おうぜ。そんじゃな。


キャプテン、今こそみんなを信じて、束ねる時だ。ピッチに立てないのは悔しいけど、まだ仕事は残ってるぞ。

9/24/2014

2014 J1 第25節 C大阪 1vs2 名古屋 恐れるな #cerezo #photo #diary

2014年9月23日(火) 19:04キックオフ [ 観客 17,807人 ]

得点者

前半19分 川又 堅碁(名古屋)
前半45分 オウンゴール(名古屋)
後半22分 カカウ(C大阪)

今日は、サッカーしていなかったね。狙い通りのサッカーができずに、前半は破綻していた。なんとか2点でしのいだけれど、それを跳ね返す力は今のセレッソにはなかった。精神的にも技量の面でも。


スターターにそもそもの間違いがあったのかもしれない。2トップには永井龍と杉本健勇、その後ろには左から長谷川アーリアジャスール、扇原貴宏、キム・ソンジュン、南野拓実が並ぶ。4バックは丸橋祐介、染谷悠太、山下達也、酒本憲幸、キーパーにキム・ジンヒョン。リザーブにはカカウ、ディエゴ・フォルラン。


長谷川を2列目に入れたのは、恐らくダービーの際に露呈したゲームメイク力の欠如を補うためだったと思うが、それが裏目に出てしまった。

攻撃の際のベストの形はこんな感じ、扇原が1列下がり、押し出されるようにサイドバックが上がる。これで両サイドがゲームメイクができて、2列目の得点力も活きる。


でも、現実には南野も長谷川もサイドで封殺され、サイドバックが上がるスペースを埋めてしまっていた。2列目が中に入らないので前線も孤立する。サイドだとスペースも無いから一つのミスで攻撃が切れる、まるで悪循環しか起きなかった。2失点はむしろよく留まった方だ。



それで後半からは、活きていなかった永井を下げ、カカウを入れた。



長谷川と南野もある程度中に、意図的に入り込むようになって少しはマシになったけれど、得点はカカウの経験とスキルが活きた1点だけだった。


チームがチームとして機能したのは、長谷川がボランチの位置に落ちて、ボールを運ぶ能力がある楠神順平が入ってからだった。全てが遅すぎたな。


最後にはフォルランを入れてワンボランチにしたり、キム・ジンヒョンまでセットプレーで上がったり、捨て身の攻撃を仕掛けたけど、実らなかった。


なあみんな、これ以上何を恐れる?何を失う?もうなんにもないよ。だから前向きなものならば、攻めていってのものならば、失敗だっていいんだ、財産になるんだ。だからガンガンいけ、前に前に。


この試合に来た17,807人は、にわかでも何でもない。負けようがどうなろうが地獄の底までついていくと決めた肝の座った連中さ。ブーイングを恐れるな、ヤジを跳ね返せ、酔客の下らない言葉をプレーで黙らせてやれよ。俺だって、底の底までついてってやるからさ。


9/21/2014

2014 J1 第24節 G大阪 2vs0 C大阪 悲しくはない、悔しいだ け。 #cerezo #gamba #photo #diary

2014年9月20日(土) 16:04キックオフ[ 観客 19,569人 ]

前半37分 阿部 浩之(G大阪)
後半44分 佐藤 晃大(G大阪)


負けて悔しくないはずはない、しかし幸いだったのは「悲しい」と感じなかったことだ。今までのセレッソはちぐはぐなサッカーで自滅し、やすやすと勝ち点を相手に献上していた。それを思えば、悔しいと感じることすら前進だったと思える。


例えば今日の試合、永井龍がゴールを決めきれていれば、杉本健勇が走っていれば、悔しい、そうと感じた人も多いはずだ。しかし、マルコ・ペッツァイオリが監督をしていた時期まで、彼ら二人にそれほどの期待を持てただろうか。

残念ながら答えはノーだ。つまり、彼ら二人は「活躍してくれたらいいな」という選手から「お前が決めなかったら負けてしまうんだ」という選手に前進したのだ。同じことは南野拓実、秋山大地にも言える。

チーム力は苦しい状態の中でも底上げされていて、戦えている。だから負けて悔しい。けれど、前には進んでいると断言できる。


スターターは9/13の柏戦でサスペンデッドとなった扇原貴宏が抜け、虫垂炎で離脱していた長谷川アーリアジャスールが復帰した形。リザーブには股関節炎が癒えたカカウが入った。


ダービーの入り、ガンバはいつも全開で入ってくる。俺達はこれほど強いのだと相手に畏怖の念を抱かせるいつもの手だ。そこをいなせたのはいい入りだと感じた。染谷悠太、丸橋祐介のサイドが何度も攻撃にさらされたが、これは他のチームでもよくやってくる手だ。


しかし攻撃に関してはキレは全くなかった、こちらの方がはるかに深刻だった。扇原の展開力が無かったとか、杉本が動けていなかったとか以上に、攻撃の推進力を担う楠神順平と南野が通用していなかったのが痛かった。


原因は、彼ら二人とガンバのボランチ、遠藤保仁、今野泰幸の力関係、相手が一枚上手だった。ポジショニング、ボール奪取力に優れる二人に攻撃を止められ、逆に彼らから始まる攻撃にプレッシングをうまくかけられなかった。改めて、いいボランチの存在がチームにとってどれほどプラスか感じた。山口蛍と扇原がいてくれたらまた違ったのだろうが、いや、泣き言は言うまい。

前半の失点は、こちらボランチのどちらかが宇佐美貴史を見ていたら変わっていただろう。阿部浩之の飛び出しは見事だったけれど、その手前で遅らせるか急かせるかすればオフサイドになるか、引っかかって止められていたボールだ。この一つのゴールにセレッソは苦しめられたし、ガンバはその優位性を最大限に活かした。若い焦りと大人の余裕がそれに加わって、数字以上のプレッシャーがかかった。



後半は頭からディエゴ・フォルランを入れて、数少ない好機に精度の高いフィニッシャーで応えるという意図を見せた。

けれども、そもそも南野、楠神の攻めが止められて、ボールがサイドに押しやられているので、高さのないフォルラン、永井のコンビは苦しい。リスクをおかして攻めにかかっているから好機自体は増えたけれども、永井が決めきれずフラストレーションがたまる。


そこでフォルランと最も意思疎通のできるカカウが呼ばれた。

後半33分

しかしこの2トップに怖さは感じなかった。相手のパトリックのように、決めきれないまでもボールキープに強さを見せるとか、どこか活かしようがあればそれを徹底させられるけれど、彼らにはそれが無い。とにかく何かが起こることを待つしか無いのが苦しい。このなんとも歯がゆいカードの切り方が、残念ながら今のセレッソの精一杯なのだ。


秋山を入れて、数少ないパス出しが出来る存在、長谷川を前に上げたのも最善の手だった。


後半37分

大熊裕司監督の選択にミスはない。それでも負けたのは、戦術レベルではなく戦略レベル、つまりいい監督のもと戦力を整え、いい状態で試合に向かわせるというフロントのミスだ。ただ、今怒っても何も変わらない、サポーターはただ、残留を願って戦っている選手に声援を送るしか無い。


歯がゆくて、悔しくて、悶々とした日々が続くけれど、今年は耐えよう、耐えしのごう。ここをやり過ごす力はあるはずだ。史上最攻は、来年にまでとっておけばいい、まずは二日後の名古屋グランパス戦だ。勝ち残らなければ、来年のリベンジすらできない。