2/27/2017

磐田戦雑感(写真あり) #cerezo #photo #diary


サッカーのある週末が帰ってきた。これから毎週、セレッソがどこかしらでサッカーをする。そう考えるとワクワクが止まらない。

加えて、J1リーグ戦は土曜日開催が多く、疲れたとしても日曜日がある。これは極めてありがたい。

反面、対戦するチームのホームタウンが大都市圏であることが多いので、遠征の際に山海の幸を口にできないのは少しばかり寂しい。特に愛媛と長崎には早々にJ1に上がってきてほしいな。

2/26/2017

2017明治安田生命J1リーグ 第1節 C大阪 0vs0 磐田 #cerezo #photo #diary



ド派手なセレモニーと堅実な試合


冬の終わり、春間近のヤンマースタジアム長居には33208人もの観衆が詰めかけた。花火がガンガン打ち上がり、選手紹介ムービーの前にはチームのレジェンドでもあるユン・ジョンファン新監督をリスペクトするショートムービーまで用意された。三年ぶりのJ1リーグ公式戦は大観衆の中、ド派手な演出から始まった。しかし試合内容に関してはとても堅実だった。


スターティングラインナップ




システムは純然たる4-4-2。GKキム・ジンヒョン。DF右から松田陸、新加入のヨニッチ、山下達也、丸橋祐介。MF右から水沼宏太、ソウザ、山口蛍、関口訓充。FW柿谷曜一朗と杉本健勇。リザーブは丹野研太、茂庭照幸、田中裕介、丸岡満、山村和也、秋山大地、リカルド・サントス。ケガの清武弘嗣はまだトップコンディションではなくベンチ外。去年活躍した清原翔平、澤上竜二といった選手もベンチ外となった。


堅実なユン監督のサッカー


ユン・ジョンファン監督は長くサガン鳥栖を指揮していたので日本のサッカーを熟知している。ただ、フィジカルの強さや走力に強みを持つ鳥栖とテクニックで押すセレッソとはカラーが真逆で、その辺りをどうするのか、とても興味があった。


大きな変化で言えば、去年の、大熊清前監督のサッカーと比べて、今年のセレッソは長い距離を走るスプリントがとても少なかった。自分の受け持つゾーンを厳守し、そこから飛び出すことをよしとしなかった。


例えば、去年の柿谷は自分がボールを奪われると、システムだとか守備の決まりごとだとかを無視して、中盤や最終ライン手前まで相手を追い、身を投げ出してクロスやラストパスを防いでいた。それは前監督が口酸っぱく話ししていたガッツだとか、もう一本前に出るがんばりを体現したものだった。


対して、今年のセレッソは4-4-2の組織が乱れることがなかった。自分の受け持っているゾーンに敵が入れば責任を持って追う。細かなスプリントはしょっちゅうある(だから、総走行距離は長くなる)しかし、相手やボールが自分のゾーンを抜けた時は他の選手にカチッと受け渡し、もう一度自分のゾーンの中心に戻っていく。なので、ピッチ内を長く走り回る必要がなくなったのだ。

がんばりという部分では、去年の方がよくやっていると言えたんだろう。けれど、組織的な守備を90分間続けるのであれば、今年のようなハッキリとしたルールのあるサッカー、無理をしないサッカーの方がやりやすいはずだ。


事実、個々の力量で言えばJ2のどのクラブよりも秀でているはずの磐田を相手に、セレッソは一つのゴールも許さなかった。危険だなと感じるシーンは中村俊輔が蹴るセットプレーと、アダイウトンが打った反則もののミドル程度だ。


課題の残る攻撃


守備では4-4-2のフラットなラインは強烈に機能した。反面、攻撃では難しいと感じる部分が多かった。


セレッソが最も簡単にゴールを奪う方法は、柿谷にフリーで、ゴールの近くでボールを渡すこと。そこから逆算すれば攻撃の組み立てがわかってくる。

だがこの試合では守備が第一になっていて、攻撃は守備が崩れるような、アンバランスな動きは制限されているように感じた。


こういう中ではサイドバックとサイドハーフの動きがとても大事になるのだけど、関口、水沼の両サイドハーフには「もう少しやれたのでは?」という不満が残る。水沼が後半立ち上がりに脚を痛め、丸岡が交代出場したが、同様の感想だ。

今日のメンバーの中には攻撃を組み立てられる選手がいなかったので、余計に不満を感じたのかも知れない。「元セレッソの選手だったから」というだけで清武を連れ戻したのではなかったんだと今日ようやく気がついた。


もうひとつ言いたいのは杉本の使い方だ。2トップとして起用され、ハイボールの競り合いを任されていたが、彼は(個人的な見立てではあるけど)純粋なセンターフォワードではない。パス出し、気の利くプレーができるかわりにガツガツとした当たりを嫌う、どちらかと言えば中盤の選手に近い存在だ。

だから、彼の動きを理解する柿谷が終盤、中盤に下がると無力化されてしまったのだ。この辺りはユン監督が気づけば修正されると思うけれど。


浦和戦に向けて


次節は六万の観衆が詰めかけるアウェイ浦和戦となる。J2時代には味わうことのできなかったシビれるシチュエーションだ。今の、堅実なセレッソであればヒドい内容にはならないと思うけれども、逆に爽快な試合にもならないだろう。胃に鈍痛を感じながら、埼玉スタジアムで新しいセレッソを追いかけていきたい。


2/21/2017

開幕一週間前。 #cerezo #photo #diary


開幕まで一週間となった一昨日の日曜日、俺は舞洲で「撮影のリハビリ」をしていた。


サッカーの撮影というのは、目の前から何十メートル先まで、ありとあらゆる場所にいる、猛スピードで疾駆する選手たちを撮る大変難儀な作業だ。


もう二ヶ月も撮影から遠ざかっているので、選手をうまく捉えられなかったりピントが甘かったりでかなり苦戦した。

逆に言うと、セレッソの選手たちはそれぞれ力一杯、よくよく走り回っていた。サブ組と仁川ユナイテッドとの試合では秋山大地、山村和也、清原翔平、リカルド・サントスといったあたりがよく動けていた。山村などは不慣れな2トップの一角であったけれど、高さとキープ力を活かしたプレーで持ち味を出していた。


昨日のニュースでは清武弘嗣が開幕微妙との事だが、二列目のタレントはそれなりにいる。清原もそうだし、関口訓充、水沼宏太と実績のある方選手が揃っている。そこまでは心配していない。

あえて心配事を粗探しするなら、若手と主力があまりに離れすぎている事くらいか。力にしてもそうだし、メンタルでの繋がりも弱いような気がする。あくまで「気がする」なんだけどね。


予想オーダーだけれど、GKキム・ジンヒョン、DF右から松田陸、ヨニッチ、山下達也、丸橋祐介、MF右から関口訓充、山口蛍、ソウザ、水沼、FW柿谷曜一朗と杉本健勇というところだろうか。

是非注視したいのは守備組織だ。ジンヒョンは「去年は個々に守っていたけど、今年は組織で守れている」と語っていたそうだが、それがどこまで仕上がっているか。

組織力なんてものはキャンプと練習試合だけでスッと浸透するものではない。少しずつ錬磨して、鍛え上げて、同じ監督の指導のもと長い時間をかけて構築するものだ。開幕戦で完璧な組織ができているとは思えないけど、今は完成まで何合目なのかを確認してみたい。


そう、あと少しで開幕なんだ。今週末にはヤンマースタジアム長居に何万というサポーターが集まる、はず。サッカーのある週末、セレッソに一喜一憂する毎日がまた始まるのだ。しかも、トップカテゴリーで。なんと幸せな事なんだろう。サポーターでなければ味わえない、快楽と苦痛がネットリと絡み合う日々よ、今年は楽しませておくれよ。

2/02/2017

清武、おかえり。と、サポーターズコンペンション #cerezo #photo #diary

練習メニューを見て顔が引きつる柿谷曜一朗。舞洲ではタフな3部練習が続いていた。

久しぶりの更新になる。舞洲には二度行って、サッカーの、セレッソの空気みたいなのを吸いに行った。昨季の写真を見返したり整理したり、オフシーズンではないとできないこともたくさんやっておいた。ああ、埼玉への飛行機の予約とかもね。

その間、セレッソには大きな動きがあった。清武弘嗣の復帰がそれだ。

清武復帰の私感



個人的な感覚なのだけど、清武は「大分の子」だと思っていた。育成からプロデビューまで、彼の根本にある技術や精神的なベースを作ったのは大分だから。

その清武が、帰ってくるのであればセレッソしかないと断じたことは、少なからずの戸惑いと、大きな喜びがあった。言い方は悪いけれど、付き合ってる時はさんざ元カレの話ばかりしていた女の子が、別れてからしばらくしてまた帰ってきてくれたような、ね。

移籍金は500万ユーロ、約6億円だそうだ。編成が終わった後で「ついで」に出せるお金ではない。セレッソを巣立った選手たちの動向をキチンとチェックしていなければ、こんな電撃的な復帰はありえない(ひょっとしたら、多額のヤンマーマネーを引っ張り出してきたのかもしれないけど)これは強化部を褒めるしかない。阿呆な事をしていないか、念のため、今日行われるサポーターズコンペンションでも確認しておくよ。


ディエゴ・フォルランの時はチームにマッチするか大きな不安があったが、清武は違う。既にセレッソでのプレー経験があるし、チームのスタイルに合わせる小器用さも兼ね備えている。柿谷曜一朗に、杉本健勇に、リカルド・サントスに澤上竜二に、水沼宏太や清原翔平にも、よく絡みいいパスを出してくれるだろう。自身のゴールにも期待したい。

今年のチーム編成について



これで攻撃陣は目処がたった、後は守備陣だ。スペシャルな選手の補強はKリーグでベストイレブンになったヨニッチくらいで、後は昨季のメンバーがベースになる。ここは、ユン監督の手腕に期待しようか。

去年は個々人が個々人で守備をしていた。コーチングなんてものはなく、リーダーシップなんて誰もとれず、現場の判断で「最善」をチョイスするなんて事をしていた。

昇格に「安堵」した。

今年はそこに組織で守る意思を植え付け、その考えについていく体作りがなされている。ただし、こんなもの一朝一夕にできるものではないから、リーグ戦序盤は苦戦するだろう。中村俊輔という飛び道具を持っている磐田、すっかり自分のスタイルが確立されている浦和とこの時期に当たるのは正直かなりツライものがある。

なので、今季の目標が一桁順位というのはいい線いってるなというのが個人的な感想。来年、再来年はもっと上を目指さなきゃいけない。けれど今季に関しては、そんなところに落ち着けたら御の字だ。加えて、ホームでのダービーに勝ってくれたら文句はない。

クラブのふところは大丈夫?


それよりも、クラブの財政の方がはるかに心配だ。フォルランが来た時はクラブ史上最高の観客動員があったが、単年度では赤字になってしまった。清武を6億円で戻してきたクラブが、どれほどの経営をして、どれほどの利益を生むのか。その結果が悪ければ、2014年と同じことになってしまう。それだけはなんとしても避けなきゃいけない。15位で黒字の方が、一桁順位で赤字よりも救いがある。これも、サポコンで聞いておこう。

長居公園には早咲きの桜があった。開幕まで、あと1ヶ月。