9/30/2010

小松塁、レーオー。

アドリアーノと家長を出場停止で欠き、期待のルーキー永井龍も世代別代表に招集された。新潟戦の時点で出場できるFWは播戸、小松、そして昇格したばかりの杉本しかいない。2列目の選手も本職は乾と清武だけ、攻撃陣のコマがまるで足りない、これは異常事態といっていいだろう。
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乾への負担はいかばかりか…。


それでも、セレッソは勝たなくてはいけない、それがサッカーというものだから。監督が「選手が揃わないから負けた」なんて言い訳する姿は見たくない。レヴィーはわからないけどね。


監督にそんな恥をかかせないためにも、出場するであろう選手達には期待せずにはいられない。個人的には小松に点をとってほしい。


小松を評価しない人もいる。不器用で、少し積極性がなくて、確かに頼りなく映る部分もある。それでも、好きだ。彼には彼にしか出来ないプレーが沢山ある。全ての歯車がピタリとはまった時の破壊力、美しさは随一だと思っている。何か一つきっかけが掴めれば、きっと爆発するだろう。そうなればセレッソは強力な武器を手にする。


今ドルトムントのトップ下をしている男は、最初J2でボランチをしていた。足技の上手さに没れて不用意なボールロストをし、試合を落とす。それが監督とGMを解雇する決定打になった。

普通ならしばらく立ち直れないようなダメージ、それでも彼は挫けなかった。努力して努力して、J2を席巻し、J1を凌駕して、世界に行った。失敗したとしても、取り返せばいい。その為に流した涙や汗は無駄にはならない。


小松も、全てのプレーを成功させようなんて思わないことだ。失敗は誰だってする、完璧はありえない。だから何も恐れず、ひたすらに自らの力を出し続ければいい。オレの知っている小松塁はすごい男なんだ。こんなに体躯に恵まれ、シュートまでの引き出しを沢山持っているプレーヤーはそういない。


試合の日には、声を出すよ。何度でも、いつまでも。その間は走ってくれ、蹴ってくれ。そうして最後に、みんなで歓喜の雄叫びをあげよう。
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9/28/2010

厚く御礼申し上げます。

なーんにもしていないのに(込み入った記事を書くとか)アクセスが増えてるなと思ったら久しぶりに某掲示板に噂話が載っていたようで、なんていうか、懐かしい感じがした。

そもそもここのアクセスって、こうして増えてきたんだ、忘れてた。書いて叩いて叩かれて、そういうのを繰り返していくうちに「どれ、読んでやるか」って人が増えてきた。

全員が善意の読者とは思っていない。また腹の立つことを書くなという人もいるだろうし、興味本位の人もいるだろうし、偵察に来た他サポさんもいるだろうし。

それが健全だと思っている。満場一致なんて薄ら寒い、批判上等、誹謗中傷どんとこい。隠すことなんて何も無い。

オレだってオレ自身の考えが最良とは思っていないしね。間違っている時は「違うだろ!」ってデカイ声で言ってほしい。こっちに届くぐらいデカイ声で頼む。


そういうやりとりができて、ようやっと何か動いているって実感が湧いてくるんだ。人と繋がっている気分になる。自分でも「ヘンコ」だと思うけれど、そういう気質なもんだから、勘弁してくれると助かる。


他の、誰とは言わないけれど、そのあたりの人の中には、そういう対話を無駄と感じている人もいる。正しいことをしているから、人の話を聞く必要はないって。同じ考えを持った集まりだけで動けばいいって。

オレは、絶対にそれはしたくない。同じチームのサポーターで、派閥とかバカバカしい。みんなで一緒に喜んだり悲しんだりしたい。だからいろんな意見だって聞ける。聞きたい。もっとデカく、ガツンとしたのが欲しいんだ。たった数人、数十人の人間と同じ向き向けない人間が、スタンドを一つにできるわけないし、そもそもスタンドに人を呼び込めない。

それならば、清濁どんな流れでも取り込む方を選びたい。出来なきゃスタンドはガラガラのままだ。オレは早く満員のスタンドで言い合いがしたいんだ。譲れないところって、それくらいかな。

9/27/2010

やっとオレタチの出番だ。

神戸戦がホムスタで行われていた頃、オレは仕事で滋賀に来ていた。
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試合経過はtwitterのタイムライン頼み、iPhoneの更新ボタンを連打しながらずっと勝利を願っていたのだが、どうにも旗色が悪かったようだ。得点はおろか惜しいシーンもまばらという内容でスコアレスドロー。順位を下げてしまった。

夕刻大阪に戻っても煮え切らない。知人と焼きトンを食べながら少し飲む。
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帰っても録画していた試合を観る気になれない。90分間という時間をそれに当てるよりももっと大事なことがあるんじゃないかと考えていた。


今年のセレッソは強い。序盤3バックに固執していた時には一年で降格も覚悟したが、4バックに変更し、香川がJ1に適応した頃からどのクラブとも五分に戦えるようになった。故障者が出た頃に丁度ワールドカップがあって、チームのクオリティが落ちなかったのもラッキーだった。香川が旅立った後はチームがより結束し、堅守と運動量を武器に順位をドンドン上げていった。夏場は負ける気なんてしなかったし、前半押し込まれても後半運動量で勝てると踏んでいたから楽に試合を「観ていた」


そう、「観ていた」んだ。オレは。


サポーターと言いながら、どこか「観戦」していたフシがある。選手の気持ちを支えるどころか、選手のプレーに乗せられていた。厳しい時間帯は声が小さく、ゴールが決まれば有頂天。勝てば反省無く、負けても悔いが無く。これはお客さんの行動であって、サポーターのそれではない。広島で調子を崩し、ダービーで敗れ、神戸相手に不甲斐ない試合をしたと聞いて、ようやっと気がついた。スマン。


選手のコンデイションは悪く、戦術も分析されはじめ、チーム力は下り坂。一晩寝たら治るものではない、重病人だ。選手もチームスタッフも必死でやって、これなのだ。

そんな時こそ、サポートが必要だ。疲れ果て、動かなくなった選手の足を動かすのは、オレタチの気持ち。キンチョウスタジアムになって、ゴール裏が本当のゴール裏に陣取るようになって、間近から試合を感じるようになって、その力がスゴイってことを改めて思い知った。同じ気持ちの人も多いんじゃないだろうか。


一度リセットしよう。ここからがサポーターの仕事だ。余力がある人はスタジアムであと10%、15%デカイ声を出そう、手拍子をしよう。ゲーフラ、しなり棒大歓迎。苦しい時こそ跳ねて、あがいて、伝えよう、セレッソと苦楽を共にすると決めたその気持ちを。それが伝われば、選手は動く。きっと。


自分がもしピッチにいて、1万人、2万人に囲まれて、一斉に「ガンバレ」「負けるな」と励まされるのと、「クタバレ」「負けちまえ」と罵声を浴びせられるのと、どちらが気持ちよくプレーできるだろう?答えを書くまでもない。万博での家長を不甲斐なかったと言う人は、ガンバサポーターのブーイングに負けない声援を送っていただろうか?その上に選手のプレーの質、量があるのだ。サッカーがそういうスポーツだということはよく知っているだろう。


これを厄介事と感じるか、光栄な役目と受け止めるかは個々人の自由。オレは、やってみようと思う。気持ちなんで上手く伝わるか不安ではあるけれど、それで何かが変わるのなら、やってやろう。ブーイングやヤジは試合の後にまとめとけばいい。選手が全力でプレーできるように、サポーターも全力で応援。10月2日も厳しい試合になるだろうが、ホームゲームだ、勝たせよう。
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お客さん増やそう、それから。

サポーター意見交換会に行ってきた。

内容としてはキンチョウスタジアムの運営や改築に関するコトの報告と相談がメイン。観客動員がどうなったか、だからどうしていくのかとか、結構細かいところまで腹を割って話してもらえた。公式サイトや土岐くんのサイトにみんなが送ったクレームや提案も、しっかり汲んでもらえているから、まずは安心を。


その上で、お願い。やっぱり選手には満員のスタジアムで試合をしてほしい。それにむけて、銘々が何かしらアクションをしてほしい。友達を誘うなり、家族を招待するなり、いつもよりいいカテゴリーの席を買うなり、宣伝をするなり、何でもいい、自分ができることを、出来る範囲で頑張ろう。

今年はチケット値段や、運営のぎこちなさ、いろいろな問題が残っていて、それを一つ一つ潰していくことに時間がかかると思う。でもフロントはそれをキチンと把握していて、フロントなりの方法で動いてくれているから、少なくとも今より悪くなるなんてことは、まず無い。それはオレが保証する。だからそういうアクションが無駄になることも無い。ずっと以前みたいにフロントとサポーターが別々の方向を向いていて、何もかも徒労に終わるなんて寂しい事態は起こらない。安心して頑張れる土壌があるから、それも信じてほしい。


昨日も、選手が頑張っていることを書いた。フロントも汗をかいて、努力をしている。サポーターもサポーターとして、胸が張れる行動を起こそう。10年、20年先にあの時頑張ったからこそ、今のセレッソがあるんだと言えるように。

そんなに難しく考えなくても大丈夫。無理をすることもない。ただ出来る範囲で、コツコツと活動していこう。続けていけば、何かある。そう確信しているから。
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9/25/2010

容易いはずだ、愛すればいい。

昨日(もう一昨日か)ガンバのオフィシャルサイトに載せられた一つのニュースリリースが話題になっていた。コアな人ならご存知の話しだし、ライトな人には見てほしくない話題なのでたたんでおく。この後は「自己責任」で。



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GAMBA OFFICIAL
[10.09.23] 9/18(土)セレッソ大阪戦における誹謗中傷のバナーに関して
9月18日(土)に万博競技場で行われましたセレッソ大阪戦におきまして、Aホーム席スタンド裏側周辺に相手クラブを誹謗中傷とみなされる横断幕が掲出されました。また試合中、試合後にはAホーム席スタンド内で同様のものが掲出されました。
ガンバ大阪は基本方針として相手クラブや選手らを誹謗中傷、侮辱する行為を禁止しております。それにも関わらず、今回こうした誹謗中傷とみなされる横断幕が掲出されるという状況を回避することができませんでした。これは明らかにクラブの方針に沿った対応ではなく、結果としてセレッソ大阪サポーターおよびセレッソ大阪関係者の皆さまのみならず、ガンバ大阪サポーターの多くの皆さまに対しても、非常に不快な思いを抱かせてしまいました。このことについてガンバ大阪として深くお詫び申し上げます。(後略)

ダービーの日、万博ゴール裏にあったマクについてのお詫びだそうだ。だが同様のマクはずっとガンバの練習場でも貼り出されていたので、当事者は「なぜ今になって問題にされるのか」と当惑しているという。当初は「ざまあみろ」という感じだったのだけれど、そういう場当たりなフロントに裏切られた経験がないではないので、僅かばかり気持ちが理解できるようになった。だからどうすればそういうとかげの尻尾切りに合わずにすんだか、ずっと考えていた。
結論から言えば、自分を、自分が愛するクラブを高めるために全てを注ぐ、これではないかと思う。
スポーツには必ず相手が必要だ。敵がいる。その敵に対してアドバンテージを得るためには三つ方法がある。自分を高めるか、相手を貶めるか、その両方を同時に行うか。この件では一部のサポーターが一方で自らを高め、相手を貶めた。
だが、相手がいかに憎いといっても、そこには人生をかけてプレーする選手がいる。汗を流すチームスタッフ、サポーターがいる。彼等は70年代のアニメーションに出てくるような「悪の権化」ではない。自分たちのチームの選手、スタッフ、サポーターがそうであるように、殆どの人間が普通に生活を営み、週末を楽しみに待っているいい意味で平凡な人々だ。ただ、愛するチームが違うだけ。
セレッソが3年間J2をさまよっている時に、それを身にしみて感じた。セレッソはビッククラブなどではないが、J2の中では比較的潤沢な運営をしている部類に入る。全選手の年俸を合わせてもJ1の高額年俸選手一人にかなわないというクラブだって当たり前にある。
しかしサポーターはそのチームを誇りとして日々を過ごしている。色とりどりのダンマクや、ゲーフラや、帯でスタジアムを飾り、声を出し、手を叩いて選手に勇気を与えようとしている。そして例え試合に敗れたとしても、肩を落とす選手を温かく迎え、勝った相手をリスペクトする。福岡と鳥栖のようにあまり良くない関係のチームもあるが、J2にはJ2でしか得られない素晴らしい経験もあるのだ。彼等のサポートは決してヌルくない、むしろ険しい道を歩んでいるとさえ言える。我々はこれこそが「応援」なのだという姿を観て、帰ってきたのだ。これはあの日掲げられた「What you got?」という問いかけに対する答えにもなるだろうか。
それを理解せずに、理解しようとせずに、誹謗するのは、あまり誇らしい行為だとは思えないし、もし理解していた上でそうしていたのなら、悲しい話だと思う。
自らのクラブに誇らしい歴史があるのなら、そして今があるなら、それを示し、高めればいい。あの応援には蛇足が多すぎたのだ。それを絶ち切って、ベクトルをプラスに向ける。それだけでいい。
セレッソの応援にも問題は沢山ある。まだまだ足りない部分がある。独特の気質が邪魔をして、連帯することに二の足を踏む人を見ていると嫌な気持ちになることもある。どちらもまだまだなのだ。だからこそダービーは互いを「高め合う」機会にしたい。つまらない潰し合いをして関西サッカーのマスを小さいままにしているのは得策ではない。
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9/23/2010

曲がりくねった一本道。

なんだか写真撮るのがうまいとお褒めの言葉をいただいているらしい。気恥ずかしいというか、まだまだなんで勿体無いというか…。ただ今まで趣味としてお金も手間も暇もかけてきたりしたコトが食いぶちとして使い物になるかも知れないというのは有り難いことではある。
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病気のせいで心が定まらないせいもあるが、実にいろんなことをタネにして生きてきた。製本をしたり、弁当を作ったり、文章を書いたり、ホームページを作ったり、本の仕入れをしたり、フィギュアを陳列したり「黒人熟女ボボブラジリアーナ」を売ったり。真っ当な仕事からウサン臭い業態までくだらない笑い話が一年分作れるくらい、本当にたくさんの経験をした。

おかげで器用貧乏ここに極まるという現状。使えるソフト、Dreamweaver、Flash、Photoshop、Illustrator、Fireworks、昔はホームページビルダーも使ってたな(汗 マクロは組めないけどちょっとだけならExcelとWord、Powerpointも、現像ソフトはCapture FX2、フリーの音楽編集ソフトもいじれるし、1トンくらいある製本機とか断裁機も動かせる。得意料理はチャーハンと麻婆豆腐とクッキー。自分でも何やってるんだかわからない。


今では殆ど使わないスキルとかもあるけれど、ただ言えるのは、今自分が生きていて、仕事まであることに幸せを感じているし、くだらないと思うようなこと、そのどれか一つでも欠けていたらそんな自分にはなれなかっただろうということ。

よく無駄なことをした、つまらない時間を過ごしたという人がいるけれど、本当の無駄というのは、なかなか体験できない。どんな小さな事でも、何かしらの教訓を与えてくれたりする。そしてそれが意外なところで結びつく。

だから生きている、というのは、それ自体がなかなかに面白い。あと10年したら、オレはもっとたくさんの何かを得て、今よりも珍妙な生活をしているんじゃなかろうか。楽しみだ。
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9/22/2010

不思議の夜。

仕事でバタバタの一日だった。あまりいい結果が得られずにいらついていた。ビルを出るとねっとりとした風が体に絡みついて、余計に気分が悪い。

自転車をこいでいると、長堀橋の交差点にぶつかった「装甲ビル」と言われる変わった形のビルがある、あの辺りだ。少しキャリアが長いセレッソサポーターなら「Murphy's」のある近くと言った方がピンと来るかも知れない。
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信号待ちをしていると、同じく自転車に乗った東南アジア系の若者が笑いながらやって来た。

「ウメダ ハ ドコデスカ?」

長堀橋から梅田まで自転車とは酔狂なのか、土地勘がないのか。iPhoneのマップアプリが思いの外役に立って、意外なほど簡単に異文化コミュニケーションがとれたのは幸いだったけれど、彼はオレに出会わなかったらどうなっていたんだろう?

別れ際、彼に問いかけてみた。

「どこから来たの?大丈夫?」

「オー、ワタシ ジュウソウ カラキタ」

あっけにとられるオレをおいて、彼はまた白い歯を見せて夜の街に消えていった。ただ彼の笑顔を見て、不思議と気持ちが軽くなったような気がした。全く妙な夜だ。

9/21/2010

愛してます好きにしてよ、キミに会いに行くよ。

連休最終日。D200に35mm f2Dをつけて自転車で北に東に移動してみました。
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最初の目的地は、梅田にあるニコンサロン大阪。そう、あの子に会いにいきました。
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じゃーん。10/29発売予定のD7000です。キャッチコピーは「挑発的なまでのパフォーマンスを凝縮」その言葉に違わぬハイクラスなカメラでした。もう興奮してしまって(汗 ニコンっぽいガシャキーンというシャッター音や、メカメカしいフォルムは無くなってしまいましたが、軽くて、頑丈で、とりまわしがいいこのカメラは期待を超えた出来でした。操作系もわかりやすいんで、発売日に届けばすぐにガンガン撮っていけそうです。

逆に35mm f1.4はデカイ!重い!ちょっと怖かったな。多分完全にプロ向けの商品なんだと思います。アマチュアは50mm f1.4をつけたり、今の35mm f2Dをつけたりした方が単焦点をつけた時の楽しさが味わえると思います、はい。


外に出るとこの青空です。晴天番長のD200にはうってつけのいい天気なんですが、気温が上がってフラフラ…。
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それでも頑張って旭区へ。目的地はドーナツ専門店のpucca puccaさん。豆乳やきび砂糖、米油を使った体にやさしいドーナツがウリのお店です。
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初めてのお店ですが、ドーナツはどこか昔懐かしい感じで、ホッとします。味付けも甘ったるくなくて、あっさり目。女の子にウケそうだな。こってりしたのも好きだけど、こういうのもいい。


カラダは疲れましたが、精神的には満ち足りた休日でした。明日は仕事が厳しいんだよな。でもがんばるぞ!!

9/19/2010

イツナロウバ。

昨日の試合、足りないところがたくさん分かったってのが一番の収穫だった。スタジアムの盛り上げ方だとか、アウェーに対する精神的な圧力のかけ方だとか。嫌悪感を感じるところも多々あったけれど、いいところはどんどん取り込めばいい。

そしてもう一つ、セレッソだからこそできることもある。サポグループの繋がり、サポ同士の意思疎通みたいなものが、少しずつではあるけれど確実に良くなっている。

まだ個々が勝手にすればいい、みたいな気風が残っているのは確かだけれど、それでも最低限繋がらなければいけないという意識が生まれだしている。そこには古参もいれば、新しいサポーターもいる。経験と、素直な発想がマーブルになっている。細かくは書かないけれど、昨日のハーフタイム中にもいい動きがあったらしいことを知人から聞いた。これを続けていけばいい。

負けたのは悔しい。その一方で、まだまだ良くなる可能性を残しているということは喜ばしい現実だ。


少し話をずらそう。プロ野球がまだ「職業野球」と言われていた頃、その存在は忌み嫌われていた。大学野球華やかな頃で、野球でメシを食うのは卑しいという考えがあったのだ。

今プロ野球を観ているオヤジ達の、そのまたオヤジの世代は、そうした逆風の中で、それでも沢村の直球に、影浦のスイングに、夢を感じ、スポーツを育てた。その世代が無ければ、川上も、大下も、藤村も、稲尾も、杉浦も、中西も、野村も、王も、長島もいなかった。興業として成立しないのだから。


今のJリーグを応援していると、その世代の気持ちが、ほんの少しだけわかる気がする。こうして試行錯誤を繰り返しながら、自らが応援するチームの、スポーツのブランディングをする。それは光栄な役目だ。

自分の子や孫が、誇りを持って桜色のユニフォームを着られるように、キンチョウスタジアム(ひっとしたら長居かもしれないし、もっと大きなスタジアムかもしれない)が常に満員であるように、その礎となる役目を果たそう。


まだ何も終わっちゃいない。ひょっとしたら、始まってもいない。これから、これからだ。
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J1 第23節 ガンバ大阪3VS2セレッソ大阪 忘れるな。

前半2分 宇佐美 貴史(G大阪)
前半12分 中澤 聡太(G大阪)
後半7分 乾 貴士(C大阪)
後半10分 アマラウ(C大阪)

後半23分 安田 理大(G大阪)


この負けは総合力の負けだと受け止める。チームにもサポーターにも何かが足りなかった。ガンバはサポーターもチームも、負けたら終わりだという気概で試合に臨んでいた。その差が勝敗を分けた。

どんなに泥臭くても、どんなに汚くても、勝って、勝って、勝ち続けることがガンバをガンバたらしめているポイントで、ダービーは彼らの結束のためには何がなんでも落とせない試合だった。この脆い繋がりを突ければ、彼らは易々と崩れていっただろう。彼ら自身それを知っていて、だから恐れ、だから結束した。今のセレッソにその気迫を押し返すだけの力が無いということが悲しい。
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スタメンは今のベストメンバーと言っていい。練習で怪我をしたという清武も間に合った。
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立ち上がりは、本当に悔しいとしか言えない。まるで都会に出てきたお上りさんといった風で、全く要領を得ない。まずは様子見という気持ちだったのか、ガンバのラッシュについていけなかった。宇佐美のゴールは素晴らしいが、そこに至るまでの流れを、普段のセレッソなら断ち切れていたはずだ。セットプレーからの中澤のゴールも松井の判断が刹那遅れている。まるでいいところ無く2失点。嫌な記憶が蘇った。
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ここでようやくセレッソも暖機運転を終えたが、ガンバの流れを押し返せないのは相変わらず。宇佐美とルーカスは攻撃だけでなく、守備でもよく走り、ラインに圧力をかけていた。それをいなすだけの余裕がなく、売りであるはずの1トップ3シャドーにいい形でボールが入らない。入ればそれなりにプレーできたのだけれども…。

普通はこういう流れというものはしばらくすれば何かをきっかけに少しずつでも変わっていくのだけれど、今日は違った。セレッソはイージーなミスが続き、その何かをつかめないままでいた。ここで失点していたら、もう試合は終わっていたかも知れない。それ程劣勢だった。

まだまだ悪い流れは続く。前半終了間際のコーナーキック、ガンバゴール前で激しいポジションどりがあり、中澤とアドリアーノが揉み合いになった。中澤が押したという話もあるが、角度的によくわからなかった。その後何故か高木にイエローが出た。エリア内のファウルであるからと、セレッソはPKの準備をするのだが、その後セレッソイレブンと主審家本が口論になり、それでアドリアーノにレッドカードが出た。
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自分でも要点がつかめない文章だとは思うが、300ミリの望遠レンズをいっぱいにしてもそれだけしかわからなかった。ただ一つ、家本主審はジャッジに自信があるならもう少し毅然とした態度でいてほしかった。それならばアドリアーノも、他のセレッソの選手も合点がいっただろう。自分で焼いたケーキが焦げたからといって、要領よく焦げた部分だけ削って、それでおしまいというのはどうだろう。小麦粉や砂糖に罪はない、焼いたパティシエの技量の問題だ。
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アドリアーノにはかける言葉が見つからない


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前半ロスタイム


不愉快なハーフタイムがあり、どんよりとした空気がセレッソサイドに流れていたが、ここからようやくスイッチが入った。遅い!!セットプレーの流れからだったろうか。後半早々乾が珍しくミドルを隅に決めて1点差。熱覚めやらぬうちに再度ミドルシュート。藤ヶ谷がファンブルしたのをアマラウが気合でねじ込んで同点。あっという間の出来事だった。モチベーションさえ上がればセレッソは10人でも、9人でも戦える。
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アマラウはいつも大仕事をする


ここでセレッソには二つ選択肢ができた。アウェーで退場者まで出して、それで2点ビハインドを追いついたのだから、引き分けでも御の字、という考えと、ここまで来ら3点目を狙うという考え方。どちらも間違った考え方ではない。そしてセレッソに妥協という考え方はない。戦い方は決まっていた。前に打って出る。勝つ。

本当にリスキーな選択をとったものだ。サイドがどんどん上がっていく。マルチネスもアマラウも熱くなっているのがよくわかった、アドリアーノの退場で負けたとは言わせないという意思が出ていた。

ただし代償として守備はスカスカになった。遠藤がフリーでボールを受ける機会が増えて、ボールを奪われれば必ずシュートまで持って行かれていた。何度バーやポストに救われたか知らない。そしてそれを修正できなかったのが痛かった。

決勝点の安田のゴールも、遠藤が裏に出すロビングのボールを出して守備のブロックを崩したところである程度キツイ流れだった。マーカーの高橋一人をスケープゴートに出来ない。

退場者を出したのだから早めの交代策をとるのが道理なのだが、またレヴィーが後手を踏んだ。後半30分を過ぎ、丸橋の足がつったところで交代。石神と小松が入り、丸橋と清武が下がる。

field-2010-09-18-2nd33.gif後半33分


小松はターゲットとして入っていたが、個人としてはいい出来だったと思う。ただし周りとの連携がとれず、苦戦した。もしも、は禁句ではあるけれど、運動量とタフネスが売りの黒木が入っていたらどうだっただろう?個人的には好きなプレーヤーなのだけれど。

結局最後はうまく試合を壊されて敗北。リーグ戦では何年勝利から遠ざかっているだろうか…。
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今年のダービーは1分1敗で終わった。不本意ではあるが、事実だ。もし本当に悔しいと思うなら、この試合を決して忘れないで欲しい。そしてリーグ戦、彼等より上に立とう。残されたリベンジのチャンスはこれしか無い。勝って、勝って、勝ち続けてライバルチームのアイデンティティを破壊しよう。
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9/18/2010

久しぶりだな。

もう明日かいダービー。今週は時間の流れがすごく早く思えたな、朝が来たと思ったらすぐに夜が更けてね。多分明日の19時から21時の2時間の方が長く感じるんじゃないかな?それくらい「濃い」よね。ダービーというやつは。

ホームでの試合の時は事情があってスタジアムに行けなかったから、明日に対する気持ちはデカイ。またアウェー万博ではいろいろあったしね。

言ってしまうと、殆どのガンバサポは許容できるんだ。なんて心の広いオレ。でもこういう大事な試合の、素晴らしい空気を壊してまで自分の存在を知らしめようとするようなバカは嫌いだ。相手をくさすことを応援、サポートと誤解しているような輩は試合が終わるまで美味G横町でゴハンでも食べててほしい。その方がクラブ的にも売り上げが上がっていいじゃん。

そういう奴らはほっといて、良識あるサポーターはこれぞダービーという応援をしよう。選手が奮い立つような、お互いがお互いを認め合えるような。ダービーはクラブとクラブ、チームとチーム、そしてサポーターとサポーターの戦いであることを忘れずに。ルールの範囲内で派手にやってやろうや。
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9/16/2010

D7000がすごくて悩んでいる件。

ついにニコンから待ちに待ったD7000が発表された。

当初はD90の後継機としてアマチュアカメラマン向けの中級機という触れ込みだったカメラなのだけれど、フタをあけるととんでもないシロモノだった。詳しい解説なんかはGUNREFみたいな専門のサイトに任せることにするけれど、もし5年前に同等のスペックを持ったカメラを買おうとしたら、多分30万~40万以上していただろう。ひょっとしたらそんなカメラは作れなかったかも知れない。それが12万円代で買える「中級機」というのだから、恐ろしい。

しかしこれで一つ悩み事ができた。今の愛機D200をどうするかだ。
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選手交代


普通にいけばサブ機、バックアップとしてとっておくか、二束三文で売りさばくかなのだけれど、どうしたものか。

合金製のカメラを二つ持ってうろつくのもさすがに疲れる。レンズ込みで4キロくらいになるものを首から下げてうろつくだけで体力が無くなってしまいそうだ。

かと言って今まで頑張ってくれた愛機をお金に代えるのも気が引ける。困った。
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うーん…。


悩んだ末に一つ思いついたのだけれど、これ、セレッソに寄付できないだろうか?17-50mm F2.8 EX DC OS HSMとスイッチした18-50mm F2.8 EX DC MACRO /HSM もつけてもいい。できれば純正のAF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR IIの方が撮りまわしは楽なんだけれど、多分5万前後の出費は厳しいはずだからな。


さて、この提案。どうかなぁ…。

セレッソを支える二人。

さあ、そろそろダービーウィークで気もそぞろになってきました、仕事が手につきません。いつもついてないけど、いつにもましてついてない。ガンバサポさんも偵察に来てるのかな?ということで、今までのセレッソを少しおさらいしておくか。

今年はみんながよくやっていて、誰がヒーローとか言えないチームに仕上がっているけれど、特に何か書くとすれば、茂庭と家長、この二人は外せない。



茂庭はもともといい選手だった。体躯もあるし、スピードもある、相手との1対1にも強い。こういうセンターバックはなかなかいない。

ただFC東京の城福監督はDFラインからの組み立てにもこだわった。センターバックであっても守備だけではなく、フィード能力、攻撃の第一歩となるパス出しを求められた。茂庭はそれができなかった。加えて怪我もあった。出場機会が減り、FC東京での居場所は少しずつ無くなっていった。


1月、チーム始動の時に南津守で見た茂庭は、青赤のユニフォームを着ていた頃に比べて少し所在無げな様子だった。移籍初日ということを差し引いてもイメージしていた明るい表情は無く、むしろ暗いとさえ感じた。求められていたプレーができなかったことで自信を失っていたのかもしれない。
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最初はそれに加えて、レヴィーの指導法にも苦労していたようだ。これまではチーム内で細かな決めごとがいくつもあり、その縛りの中でプレーしていた。相手がボールを持った時はこう。ボールホルダーがこのラインを越えたらプレスをかける。サイドバックとの連携は…。

レヴィーはそうしたルールを殆ど設けてはいない。放任というか、良くいえば自主性を重んじる指揮官。開幕からJ1の壁にぶつかり、思うような結果が得られないでいても、動かない。

茂庭が変わり始めたのはそこからだったと覚えている。練習試合の後で上本や他の守備陣を呼び、汗も拭かずに大きなジェスチャーで問題点を話しあうようになった。青白かった顔はいつの間にか紅潮し、精気が戻り出していた。ピッチ上でも右往左往するアマラウをどやしつけて位置取りに注文をつけるようになった。

確かにFC東京では監督の求めることができなかったかもしれない。でも自分はまだサビつくような選手じゃない。持ち味の粘り強い守備がサポーターの信頼を勝ち得た頃、セレッソは「堅守」のチームと呼ばれるようになった。アウェー鹿島戦、強力な相手攻撃陣を封じた茂庭は、上本と固い抱擁をして喜んでいた。その表情はリーダーとしての強い意志に満ち溢れていた。



家長は「居場所」を求めてずっとさまよっていた。ピッチの上でも、チームの中でも、Jリーグの中でも。才能があることはみんながわかっていた、ただそれを満足に発揮できないでいた。ガンバでも大分でも様々なポジションを試したが、うまくいかないでいた。

若いころに天才と言われ、次代の日本を担うのではともてはやされながら、いつの間にか消えていった選手はたくさんいた。家長もそんな一人だと思われ始めたころ、大分が降格。家長は流れ着くようにセレッソにやって来た。

この移籍はセンセーショナルに取り扱われた。ガンバ一筋で育った選手がよりによってダービーの相手になるのだから、当たり前と言えば当たり前なのだけれど、セレッソの家長として定着するまでには随分と時間が必要だった。起用も当初はリードしている場面での逃げ切り要員に限定されていた。


ターニングポイントは、エース香川の移籍。セレッソの攻撃陣に大穴が空いた、キープ力のある2列目がいない、埋められる人間は家長しかいなかった。恐らく「家長でもいい」ではなく「家長でなくてはダメだ」という起用をされたのは、これが初めてではなかったろうか。家長は清武、乾とともに攻撃の核としてピッチに立つようになった。
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メディアが報じている情報を見ている限り、レヴィーはこの攻撃陣に対しても事細かな注文はつけていない。お互いがもう少し近くでプレーするように、とか、もっとゴールを意識しろ、とか、意識付けの助言がある程度。彼には自由と、自由であるが故の責任が与えられた。


その壁を乗り越えられたから、今のセレッソがあるし、今の家長がいる。2列目は香川依存から抜け出し、より自由闊達にプレーするようになった。彼のキープ力、パスセンスは欠かせない。シーズンを通してのプレーがほぼ初めてなので試合によってパフォーマンスに波があるが、それでもスターターとして最低限の仕事はしてくれている。アウェー京都戦では殆どの時間消えながら、それでも決勝点をたたき込んでくれた。試合後「家長ダンス」を踊るサポーターの前にあいさつに来てくれた家長の顔には、はっきりと自信が表れていた。

デラシネのような彼であるから、今後のことはわからない。ただ少なくとも俺達と過ごしているこのシーズンが彼にとって素晴らしい経験になることは間違いない。


アドリアーノ、アマラウ、乾、松井、二人以外にも今まで評価されなかった才能達が、セレッソで輝いている。特別な戦術など何もない、むしろその点ではクラシックであるとさえ感じる。それでも今この位置にいられるのは、人の自主性と才能を重んじ、それを最大限に引き出せるチームの気風があればこそだ。そして、俺はこのチームを誇りを持って愛している。だからこそ、このダービーは落とせない。

9/14/2010

突き抜けよう。

先週、とある縁でWEBライダーという、その業界ではとても有名な企業の方のプレゼンを聞く機会があった。

その方はとても変わっていて、web制作の傍らで「恋のSEO」なる曲を出して社内にCDの山を作り、本気で紅白歌合戦出場を目指している。プレゼンの際、つかみにその話をすると、参加していた他の方から少し乾いた笑いが漏れていた。早く本題だけをプレゼンしてくれ、そんな感じだった。

でもオレはしばらくしてから、あの人がCDを出したのか、なんとなくわかるようになった。そしてあの話も、けっこう大事な話なのではと思うようになった。
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おかげ様で、今このブログは毎日コンスタントに500人~1000人くらいの人に見てもらえている。スタジアムではちょっとした有名人になった。たまに声をかけてくれる人もいたりして、ありがたい事だと思う。しかしこのままでは、オレはセレッソの看板を借りているだけで、セレッソに対してサポートしているとは言えないと考えている。

例えば、高校の大先輩であるトミーズの雅さんが、去年からセレサポとしてせやねんなどの番組で盛んに宣伝をしている。この宣伝は外向きのものである。サッカーってなに?セレッソってなに?という人に向けて、スタジアムに来てほしい、セレッソを好きになってほしいと呼びかけている。今のオレにはこれができないのだ。

確かにセレッソサポーターに対しての認知度はある。しかしそれは所詮内輪で話し合っているだけで、狭い世界から抜けだしていないのだ。そこを打破するためには、今の世界を抜け出さないといけない。ブレイク、という言葉があるけれど、この自分の周りを殻のように覆っている小さな世界を破壊しないと、外にむけて物言いができない。WEBライダーの代表は曲を作ることで、それを成そうとしているのではないか。
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違う世界で事を成せば、元居た世界にもその効果が現れる。もしオレがブレッソンやキャパのように写真で何かを伝えられるような人間として居られれば、そこからセレッソの話を外に持ち出すことができたら、セレッソを変えられると思う。キンチョウスタジアムのメインスタンドを、僅かでも埋められるはずだ。それも、新しい世界から来た人達で。彼等はチケットを買い、レプリカを買い、スタジアムに今までと違う空気を運んでくれるはずだ。今は、それが目標。それができて初めて、オレはセレッソのサポーターだと胸をはれる。


幸いにして、オレは何かを構築することよりも、破壊することの方が断然得意だ。この閉じた世界を破壊して、もっと広い場所に行く。無理な話ではないはずだ。

9/13/2010

好きだ。大好きだ。

セレッソが好きで、セレッソが好きな仲間が好きで、セレッソのために頑張っている人が好きで、それは幸せなことなんだと、時々気がつく。

昨日の試合は悔しかったけれど、そんな時でもそれを乗り越えるためにみんなで頑張れるって、それはやっぱり幸せなんだよ。

茂庭と上本、サポーターに挨拶に来てくれてる時も、ずっと厳しい顔で何か話をしていた。多分守備のことなんだと思うんだけれど、あんなにボロボロになりながら、クタクタになりながら、それでもやるべきことをやろうとしてくれる二人がいるチームだから、シンジがドイツに行っても、強いままでいられるんだ。
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I4ゲートに行くと、コールリーダーが何もかも出し尽くして、グッタリしていた。いつもニコニコしてて、気遣いばかりしていて、明るいリーダー。その子が今まで見たこと無いような顔をして、へたり混んでいた。炎天下でダンマク出して、ビッグフラッグ出して、今までみたいに上手くいかなかったかも知れないけれど、キーパーのウォームアップから試合後に選手がロッカーに引っこむまで180分間戦ってたんだから、そりゃ疲れるよ。でも、それでも力が出なかったと悔やんでた。この気持があればゴール裏もまだまだ良くなる。


行こう。あのクソッタレ達が待つ万博に。そしてどん底から、何も無いところから這い上がってきたセレッソの力を見せてやろう。
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9/12/2010

J1 第22節 セレッソ大阪1VS1広島 茂庭、プロの仕事。

後半12分 清武 弘嗣(C大阪)
後半19分 槙野 智章(広島・PK)


キックオフ時の大阪の気温は35℃。こんな環境でサッカーなんて気が触れているとしか思えない。観ているだけでグロッキーだったのに、堅守を支えるセンターバックコンビ、茂庭と上本は最後まで集中して広島の攻撃を耐えしのいだ。選手交代が後手に回り、中盤が機能しなくなっても、二人は愚直に、ただひたすら自分の仕事を貫徹した。普段は軽口を叩くような男が、ピッチに倒れこむまで頑張ってくれた。今の二人には間違いなくセレッソの魂が宿っている。
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スタメンとベンチは大宮戦と変わらず。天皇杯で結果を残した永井だったが、まだ小松、播戸を驚かせるような存在ではないのか。

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立ち上がりは両チームともに手探りといった印象だった。このコンディションで無理をすれば後半まで持たないのは明らかだったから、これは致し方ない。味方を追い越す動きだとか、豊富な運動量などという言葉は、あまり出てこない。ただ一人丸橋が異様なほどキレを見せていたが、他の選手は少し自重気味。

責めるところがあるとすれば、なぜ水曜日に試合だった広島と、日曜日に試合だったセレッソが仲良く単調なプレーをしていたのかというところ。ポゼッションを上げて、ボールを回して、相手のスタミナを奪うでもなく、飛ばして出鼻をくじくでもなく、普通にお付き合いをしてしまった。それが悔やまれる。特に攻撃陣は淡白で、シュート数は17本だったものの、あまり胸躍るような場面には出会えなかった。
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乾はお疲れ気味?


守備に関しては、うまくやっていたと思う。前述したが、特に茂庭には心打たれた。相手は1トップの山崎が運動量でかき回して守備のギャップを作ったところに2列目以降が飛び出してくるというスタイルだったが、その山崎に殆ど仕事をさせなかった。並のディフェンダーならちぎられそうな場面でも追いつき、粘り、耐えて、跳ね返した。そのなんと頼もしいこと!
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前半は殆ど見所なく終了。後半集中力が切れたほうが負けという流れだった。


後半の立ち上がりに、攻撃陣がやっとうまく機能し始める。マルチネスを起点に乾が二度ラインの裏を取った。しかしそのどちらもがゴールに結びつかず。

そんな悪い流れの中、先制点が意外な形で生まれた。左サイドからの何でもないセットプレー、広島がオフサイドトラップをかけたかわずかにラインを上げたのだが、これが失敗。清武がフリーになって、丸橋のキックもドンピシャ。この試合僅かなピンチも好セーブで防いでいた相手GK西川も反応しきれずにゴール!
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線審に抗議


ここまでは不恰好ながらいい形が作れていた。相手の攻撃を耐えて、悪いなりにも点がとれたのだから、後は相手をいなせばいい、そのはずだった。しかし広島は選手交代でチームの運動量をうまく保ち、セレッソに対してプレッシャーをかけ続けることに成功する。対するこちらのベンチは動かない。そうするうちに少しずつ前からのチェイシングが弱まり始めた。

同点に追いつかれたPKも相手のロングボールに反応が遅れたもので、ファウルをとられたキーパーの松井もあれが精一杯だったと思う。上本の後ろではあったけれど、上本が対応出来ないということは、他の誰でも無理だということ。もしベンチがもう少し早く動いて、前線の運動量をキープしていたらというのが唯一の心残り。
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最初の選手交代は、同点に追いつかれてからだった。足を痛めて運動量が落ち始めていた清武と、1トップでスタミナが切れるまで奮闘していたアドリアーノが下がる。播戸、小松が入り4-2-2-2。

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後半33分


しかしこの時点でセレッソの中盤はバランスを失っていた。マルチネスもアマラウも気が急いて前がかり、乾は少しずつプレーの質を落とし始め、家長も本来のポテンシャルではなかった。播戸も小松もこれでは生きない。攻めに傾倒するあまりに不利な状態でのボールロストが増え、ディフェンスラインに異常なまでの負担を強いる結果になってしまった。播戸は苦しい中でも何とか活路を見出そうとしていたが、小松に関しては完全に消えてしまっていた。
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マルチネスは明らかに苛立っていた


この劣勢の中でタイスコアを保てたのは唯一の救いかもしれない。とにかく酷い時のセレッソそのものだった。無理な攻めを弾き返されては背走を繰り返す。レヴィー・クルピは石神を入れてテコ入れをしようとしたが、流れが途切れず、結局交代が許されたのは丁度後半45分になってからだった。

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後半45分


試合終了の笛が吹かれた瞬間、高橋はしゃがみ込み、うつむいたまましばらく動けなかった。上本は膝に手をあて肩で息をしている。茂庭はピッチに倒れてずっと空を仰いでいた。彼等のこの試合に対する気持ちがトラックの向こうにいてもわかった。だから、ただ心が苦しかった。自らをサポーターと言いながら、声援を送ることしか出来ないことが悔しかった。
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レヴィー自身も悔いが残ったのだろう、試合後も長い時間ベンチに座ったままだった。スタッフが撤収を始めてもぼうっとピッチを見ていた。


今日は本当に悔しい試合をしてしまった。勝敗ではなく、チームがベストなパフォーマンスを発揮できなかったことが無念だ。チームはこれをプラスに転嫁してほしい。ダービーが終わった時に、シーズンが終わった時に、この悔しさがあったからこそ頑張れたのだと言えるように。

9/11/2010

だって、「古いものは捨て去れ」とドラッカーが言ったんだ。

今をときめくドラッカーさんにそう言われたらこんなことするしか無いじゃないですか!!

CEREZO OFFICIAL(間違いなく)

【10/09/10】試合告知ポスターができました

新しい試合告知ポスター「セレッソの攻撃陣はAIKB」が完成しました。
このポスターをご近所、行き付けの場所などに掲示していただける方にお渡しします。
ぜひ、ご協力くださいますようよろしくお願いいたします。

■配布開始:9月14日(火)より
■配布場所:クラブショップ ロスロボス南津守店 店頭
※200枚準備しております。お一人様2枚までとさせていただきます。
 また、なくなり次第終了とさせていただきますので予めご了承ください。

※是非リンク先を御覧ください

2006年J2に落ちて、長居第二で社長とかくれんぼしたりして、セレッソ大阪は一度ゼロになりました。

だから、今までのような四角四面の、よくあるような、有り体な広告なんてダメなんです。誰もしなかった、突き抜けた何かが必要だった。素晴らしい!!

秋元先生にはスミマセンですが、こういうのドンドンやりましょう。そうして新しいセレッソを知ってもらいましょう。サポーターとしてもがんばんないとね。
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9/10/2010

木村伊兵衛先生。おもしろいものが出ましたよ。-Morelomo-

最近になってようやっとiPhoneを買いました。昨日の記事の最後にはってるよつばちゃんのカレンダーはこれのMorelomoで撮っています。携帯のカメラがしょっぱいのを逆手にとったいいアプリだと思います。何より「カメラで撮っている」という実感があるのがすごくいい。
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スナップフォトの達人で、名を冠した写真賞があるほどの写真家、木村伊兵衛

「どうすれば写真が上手に撮れるようになりますか?」

という質問に

「いつでもカメラを手から離さずにいる事が大事だ」

と答えたそうです。

でも、今の巨大化したデジイチや野太いレンズを日常的に持ってるなんてヘン、というか疲れますよね。いや疲れるんです実際、やりましたから。かと言ってミラーレスカメラとかもまだマニアックな感じがする。

それに対してiPhoneなら常に持ってる。持ってなきゃいけない。持たないと仕事できない。イヤでも「手から離さずにいる」ことができます。なら、そっちの方がいいかもしれないでしょう?


携帯のカメラを侮っていましたけれど、Morelomoはすごいです。カメラ観が変わるようなアプリでした。
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9/09/2010

あなたの文章がたくさんの人に読まれるための三つのコツ。

例えばあなたがブログやFacebookやmixiなんかで文章を書いていたりするとします、仕事でプレゼン用の書類作成とかもアリですよね。せっかく書いた自分の文章、一人でも多くの人に読まれたいな、と思ったことってないですか?人を引き付ける文章を書きたくないですか?

文章を破綻無く書ける人、最低書き出しと書き終わりで宗旨替えしない文章が書ける人なら、ちょっとしたポイントを押さえるだけでそのチャンスが増えるんですよ。

オレだって全然なんですが、心がけているところをかいつまんで三つだけ、見ていって下さい。


とっつきやすいタイトル

一番わかりやすいのはスパムメールのタイトルですね。どれだけクリックしてもらえるか。演説でいうところの「つかみ」の部分です。どんなにいいことが書いている本でも、タイトルが酷いと読まれません。相手が何を求めているのかを理解し、タイトルを作りましょう。特にwebではタイトルは他の部分より重要視されます(SEO的に)なので、大事に考えましょう。

このエントリのタイトルを見た時「三つくらいなら読めるかな?」と思いませんでしたか?100のコツ!とかだったらイヤでしょ。書く方も泣きたくなるし。


食べやすい文章

文語体とか口語体とか堅苦しい言い方ですけど、文章と食べ物って似ていて、食べやすい食べにくい、読みやすい読みにくいがあります。
食べやすい食べ物。ある程度やわらかくて、クセが無くて、食べやすいサイズのもの。
文章も同じで、シンプルな主題があって、それぞれのブロックが適度なサイズの柔らかい文章で組み合わさっていると、読みやすいです。
無理に難しい単語を並べず、シンプルに。


固有名詞

これはweb限定ですが、検索エンジンに引っかかるためには固有名詞はしっかり書く、意外に大事です。

キンスタ、ダメ。
金鳥スタジアム、惜しい。
キンチョウスタジアム、OK!

選手名も登録名でしっかりと。さすがにいちいち

<h2>セレッソ大阪</h2>

とかしなくていいですけど。これだけでもチャンスは格段に増えます。

どうしてもフランクに書きたい!レヴィー・クルピじゃなくてアズキだよ!という人はタイトルだけでも固有名詞にしてみましょう。


これだけで変るんですよ、意外なもんです。
逆に誰にも読まれたくない時は略称や専門用語をバンバン使って、茹でる前のロングパスタみたいに硬くて長い文章を書いたり、敷居の高いタイトルを用意すれば大丈夫。みんなに読んでほしいものと使い分けてもいいですね。ありだと思います。
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9/08/2010

Take Me Out To The Ball Game!

天皇杯を観ていると、ずっとずっと昔のことを思い出す。自分と彼女の分のチケット(貧乏学生だったから、もちろんゴール裏)を買って、お金を少しでもためこんで、ボロくなったレプリカと、これだけははりこんだタオルマフラーで着飾って、バカでかい長居スタジアムに二人で行く。まだスタジアムグルメなんて無かったから、長居の町で何か買い込んで、スタンドに。ゲートをくぐると光の世界で、何もかもが眩しかった。

ああ、モリシがいる。あそこでふてくされてるのはアキだな。天才肌の米倉。空中戦に強いって触れ込みだったのにそもそもボールの落下点まで行けないでくの坊だったジャン。蔵田は今日もぎこちないな。下川はもっとぎこちない。でもみんな大好きだ。愛するセレッソの選手なんだから。弱かろうが、ユニフォームが変だろうが、そんなことは関係ない。この町が好きで、このチームが好きなんだから。

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あの日のように、オレはパリーネでおいしそうに焼けたパンを買い込んで、鼻歌を歌いながら長居の町を歩いていた。変わったのは、彼女が家内になって、子どもが生まれて、だから一人で観戦するようになったことと、スタジアムが変わったこと、コールリーダーも変わったこと(オレが観戦していた時はもっとイカツイ兄ちゃんが吠えてた!)それから新しいヒーロー達がチームを強くしてくれたこと。それくらい。
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夕闇が迫って、照明に火が入る。そうすると夢の世界。
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今、日本中にクラブチームがある。Jを目指すチーム、それに立ちはだかるチーム、少ない予算の中から夢を追うチーム、それぞれにいろんな人の思いを背負って、ピッチに立っている。一昔前には予想できなかったほど、サッカーは日本に根づき始めている。まだまだマイナーではあるけれど、あの頃のオレのように、地元に、そのクラブに愛と情熱を持っているサポーター達が確かにいるのだ。そのなんとありがたい事か!


試合が終わって、精も根も尽き果てた富山新庄の選手達は、その体を引きずりながらも、セレッソサポーターのいるホームゴール裏に、そしてメインスタンドに挨拶に来てくれた。
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彼等に「富山新庄!」とコールをしたのは、決して情けからではない。ひたむきに走った彼等と、彼等を支えているチームに、サポーターに、昔の自分と同じ想いを感じたからだ。


富山新庄だけじゃない。日本にある様々なスポーツ、幾多あるチーム、その全てにエールを。応援する喜びを。