9/30/2006

鹿島戦前予想。

 季節の変わり目のせいか、体調を崩し風邪をひいてしまいました。鹿島戦にはあわせてきますけれどもね。皆様もどうかご注意を。

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 セレッソは私以上に重症のようで、柳本、前田、ゼ・カルロスが戻ってきたと思ったら、今度は藤本が出場停止、ブルーノも骨折ですから無理は出来ない。DFのコマは相変わらず足りません。

 そのくせ山崎は出る気配が無い。一説には監督と不仲とか。それがウソであったとしても、干す干さないんて話が出る時点でチームとしてまとまっていないように思うんですが。どうなんでしょうね。

 ということで山田がまた右ストッパーを務める様子です。真ん中は江添か柳本か、どちらにしても不安定だな。


 中盤でも変化があるようです。ゼ・カルロスと古橋が両ウイングという特攻布陣。まあちまちま守備を気にされるよりは最初からラッシュをかける方が良いですから、別にどうということも無いです。

 それからトップ下に名波が出るとか出ないとか、モリシ、アキ、ナナミの元代表トライアングルがようやく先発で観られるのか、これは本当に楽しみ。


 大久保はベンチっぽいですが、私はそれでいいと思います。足が止まってきてから、一人で局面を打開できる選手が出てくるほうが、相手にとってはずっと嫌だろうし、名波か森島寛、動きが止まった方と交代すれば、チーム全体の運動量もそれ程落ちないし、いい事づくめじゃないですか。


 今年「長居スタジアム」の最終戦。相手は強敵鹿島ですが、何故か長居とは相性が悪いですから、ジンクスはしっかり守って、きっちり勝って、第二に引っ越すことにしましょう。

9/29/2006

モリシにも、あの気持ち味わってほしいよね。

 日本ハムファイターズがパリーグのシーズン1位通過を決めた。まだプレーオフが残っているので優勝というわけではないけれど、25年ぶりのリーグ戦トップというのは、北海道のファンも勿論、東京や、日本中で応援し続けていたファンにとって格別の想いではないかなと思う。実はこの記事は昨日書いていたものなのだけれど、今の時点で日本ハムのホームページのサーバーが吹っ飛んでいるのは、そういう人達が殺到しているからなんだろう。

 一昨日の時点でマジック1、2位西武の勝敗に関わらず、勝てば一位通過が決まるという状況が、どうにもあの時とオーバーラップしてしまって、書くのを躊躇ってしまっていたけれど、これで気兼ねする事無く喜べるわけだ。


 親会社が同じというのもあるけれど、セレサポとすれば藤井社長がこの歓喜の輪の中に加わっているというのが、どうにも嬉しい。

 お荷物とまでは言わないけれど、とても優良な子会社とは言えなかったセレッソに、営業畑での活躍を買われて出向。サッカーが判らないと言いながら、アウェーバスに同行するなどして、サポーターにも受けが良かった。

 その辣腕が、北の大地でも発揮された。新庄がどうしても目立つし、実際彼のようなムードメーカーがおとなしいチームにもたらしたものは大きいけれど、彼以外にも稲葉のような実力のしっかりした選手を獲得したり、若手を沢山育てたり、いろんな経営努力をしたり…。そうした頑張りが、今日の4万人の観衆と、あのボルテージを生んだんだろうと思う。

 聞けばまだまだ赤字経営らしいけれど、ファンを愛し、ファンに愛される球団であり続ければ、そんなものはきっと近いうちに霧散してしまうだろう。


 そう、愛し、愛されるという姿勢は、プロスポーツにとって基本中の基本のはずなのだけれど、そこをキチンと押さえているチームは、本当に少ない。今のセレッソだって、どう贔屓目に見ても、そういうチームとは言えない。練習場での選手達は本当に気さくだけれど、チーム自体の目は総務経理の辺りばかり向いているように見える。もしそうでなければ、今でも久藤や布部やファビーニョは桜色のユニフォームを着ていただろうし、私達だって今こんな思いをせずに済んだかも知れない。あくまでも仮定の話ではあるけれど。


 今はこんな状態だから、なんの夢も持てないけれど、いつかは今日のファイターズとファンのように、歓喜を味わってみたい。出来ればモリシがユニフォームを着ている間に。その為にも、セレッソフロントの意識改革を切望せずにはいられない。そこが変わらなければ、何も変わらないから。

9/28/2006

私信、大阪市交通局へ。

我が名を汚す者は



地獄へ落ちろ!


まことにもーしわけないっ!!

 以前OFFICIALの第二競技場の席割りがこんな風になっていたんで、

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 おっ、SBひょっとして仮設席でも作るんかい?と喜んでこんな記事を書いたのですが、後になって「本当に仮設席作るのか?」と不安になり、セレッソの事務所のほうに電話してみました。

西中島「SB席増えてますけれど仮設席でも作るんですか~?」

S部長「んなことしまへんで~」

 なんやねんそれorz

 でも確かにSB増量しとったよな、と確認したところ。

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 絵が差し替えられとるがな。しかもちょっといい加減に。なんかSBの外側の線が不自然にいがんでるし…。

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 というわけでここを見て「SB席少しは観やすくなるんだね」と期待しておった皆様。


誠に申し訳ありませんでした!!


 何か自分もフラストレーションが溜まっておったので、第二の席割りをイラレで整理してみましたよ。こっちの方がすっきりしてね?どうよ!?ご自由に転載してみてくださいな。

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 それで気がついたんですが、ホーム側のA席ってマラソンゲートがある分、アウェーA席よりほんの僅かピッチより遠いんですね。

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 ああ、世間の風は厳しいなぁ…。ホームAとアウェーAの入れ替えしてもいいような気がするんだけれど、どうなのかな。もう無理ですか、そうですか。

9/27/2006

バナー。

 長居のタウン誌Blog版の記事書きましたが、タイトルバナーだけでも作ってみましたよ。

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 感想ヨロ。

好きなこと、出来ることからすればいい。

 日本人だからなのか、セレサポだからなのか、まわりに「苦行こそ尊い」と考えている人が多いような気がする。

 そりゃ確かに苦しい事をすると妙な達成感は得られる。実体験したから間違いない。でも達成感のわりに得られるものが僅かだったりもする。これも実体験した。そういう時は餅は餅屋の按配で、得意な人に丸投げが効果的だったりするのだ。自分がヘトヘトになった仕事を、スイスイと片付けられるのを見ていると、ありがたいやら情けないやら。


 それと対を成すように「楽しい事ばかりしていては物事が成り立たない」という事を言う人もいる。

 でも好きだからこそ成し得られたということも、確かに存在するのだ。前述の餅屋さんも、それが好きだから没頭し、専門家たりえるまでになった、というパターンが多い。寝食を忘れて研究に没頭する科学者、筆洗油の匂いが立ち込めるアトリエで眠る画家、四六時中プロットを考えている小説家、傍から見ていると「よくそんな事ができるな」って思うけれど、当の本人はそういう人生が一番楽しいと感じていたりする。


 よくよく考えると、サポーターなんて存在も、かなり変だ。サッカーはスポーツだから、映画やドラマのように、必ずハッピーエンドが待っているわけではない。それを覚悟で決して安くないチケット代を払い、グッズやユニフォームまで揃え、あまつさえ遠く離れた敵地にまで乗り込んだりする。飛んでいくお金、労力、時間は半端ではない。同じチームのサポーター同士でなければ交際もままならない。少子高齢化が叫ばれている昨今では、軽視できない問題である。冗談ではなく、中年サポーターの独身率は平均よりもかなり高いような気がする。

 それに加え試合前から叫び、飛び、旗を振る。試合が始まろうがハーフタイムになろうがタイムアップしようが、それをひたすら続ける。サッカーが好きでなければ、そのチームが好きでなければ、どうしてそれが続けられよう。

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 そう、サポーターってのは基本的にそういうのを楽しいと感じられる「変人」でなければ勤まらない。常人が真似をしようとすれば、たちまちそれは荒行へと変化してしまうのだ。「俺達はこんなに苦しい思いをして頑張ってる」なんて苦労自慢は、サラリーマンの不健康自慢みたいなもんだ。そんな話を聞いても、気分が萎えてしまうばかり…。


 ぶっちゃけて言うと、自分が楽しいと感じるスタイルで応援する方が、断然効果的じゃないかと思っている。辛い事より楽しい事の方が、ずっとパワフルになれる。みんながそんな事をしだしたらバラバラになると危惧する人もいるかもしれないけれど、そういう人達を結びつけて新しい仕掛けを作るのが好きって人も必ず何人か出てくるから、以外にバラケなかったりするし。


 サッカーにしても、適材適所というのが有る。守備のセンスが有るヤツ、何故か相手の嫌がるところをすぐ見つけられるヤツ、チームをまとめるのが上手いヤツ、いろんな特性を持つ選手達の、その持ち味を殺して作ったチームと、逆に伸ばして作ったチーム、どちらがいいチームになれる可能性が高いか、普通に考えれば判る話だ。


 私は、やっぱり後者のサッカーが観たい。贔屓目ではなくて、セレッソにはまだまだいいところが沢山隠れていると思っている。それが十二分に引き出されたサッカーを観てみたい。後ろが3枚でも4枚でも、前が何人になろうと構わない。それが素晴らしいものであれば、納得して楽しい応援をするよ。

9/26/2006

長居タウン情報のブログ作らない?

 最近はセレサポも迷走を続けているわけですよ。断食をするバカもいるし、内輪もめに走る人もいるし。「桜伐る馬鹿 梅伐らぬ馬鹿」のみの字さんも不甲斐ない試合の記事は書けん!ということで最近のアウェー記事はさながら「いい旅夢気分」状態だし。本当にアウェー参戦記書いたら立派な旅行エッセイ集になりそうな勢い、そのままでも「あまから手帳」に載りそうだ。


 私ももうひと迷いしたいなとか、断食しながら考えていましたよ。以前も書きましたけれど、「さくらのきのしたで」で長居を取り上げてから暫く経ちました。当然ですが街も少しずつ様変わりしています。それをキチンと取り上げたいのですが、本という体裁をとると、どうしてもレイアウトや印刷、製本に時間がとられて情報の新鮮味が出しにくい、そのくせお金はよくかかる(w

 それならぶっちゃけブログがいいかなと、印刷媒体も新しいお店紹介とかはビラというかタウンペーパーみたいのでカバーした方が早いし安いし…。


 ということで今日はその下準備、地図とか書いていました。

 Yahoo!の地図をそのまま使ってもいいんですが、なんか機能的過ぎてかっこ悪いし、情報も最低限だし、やっぱり自前で作ろうかと一念発起しました。と言ってもそのYahoo!の地図を加工しなおしただけなんですが。

 まず地図をイラレに取り込んで

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 道の太さとか、色とかでレイヤーを変えながらトレース。

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 で、ここで迷ったんですが、ここまで来て日本語で書くのは無いよなと。いや、日本語のほうが判りやすい、確かに判りやすい。でもそういう雰囲気を出したくない。日本の地図も好きだけれど、イギリスの地図とかも好きだったりするんですよね。「○○Ave」とか「○○St」なんて文字がぶっきらぼうだけれどいい感じに並んでいる、アレがかわいらしい。

 ということで試しに英語表記にしてしまいました。地名、施設名なんかは自動翻訳なんで自信も責任も持ちませんが。

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 ほら、ね!ちょっとかっこよくなったでしょ?あんまり変わらんですか?一瞬でも「ああ、外国の地図ね」なんて錯覚しませんでした?

 ついでにお店が密集している公園の西側と南側用のクローズアップしたバージョンも作成。

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 で、ここにお店の位置とか書いてみるわけですよ。出来れば複数人書き手がいればいいかなと思っています。だって私がやると飲食店ばっかになるし、もうちょっと他の方面に詳しい人にも参加してほしい。

 SeeSaaブログには共有ブログという機能が有りまして、複数人の人が一つのブログに書き込めるんですよ。これを利用すれば沢山の人が書き手になっても混乱は少ないでしょう。


 あと決まっていないのがタイトル「さくらのきのしたで」はもう使われている方がいらっしゃるのでNG。他のタイトルを考えなくちゃいけない。聞いただけで「長居」「サッカー」が連想できるタイトル、何かいいのありませんか?トップバナーの下絵は出来ているんで後は名前を入れるだけなのですが…。

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9/25/2006

マケダンもう何回目だっけ…。

 もう数えたくないと言うか…。これ一回やると確実に1kgくらい体重が減るんですよね。あと○○回やれば、私消えてなくなるのか…。塚田さん元気そうですね。

 昨日はスタカフェで観戦していました。1時過ぎになんばについたので、ちょっとぶらぶら。

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 昼飯は「福岡を食う」ということで一風堂にいきました。


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みんな赤丸食べてるけど、白星がほしいので白丸をチョイス。

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 ああこれが昨日最後の食事になろうとは。


 スタカフェでSB仲間と合流、店長に挨拶(もう顔覚えてるのね)。2時半くらいに行ったんですが、結構混んでました。やっぱり裏天王山ということで、皆気合入っていましたよ。気合入りまくりでウルサイ人もいましたけれど、それがその人なりのセレッソの愛し方なんで、まあそれもありでしょうと。

 で、観戦してたんですが、サポーターの方がよっぽどチーム状態把握していますよ。なんでモリシ→名波やねんとか、どうして前の選手はボールを受ける動きしないのとか、スローイン相手にプレゼントすんなよとか。そういうフラストレーションの溜まる中、皆本当に我慢して、勝利を信じてモニターに見入っていました。

 でも昨日の試合は、本当に歯痒い展開でしたね。店内に「なんでやねん」という怒号とも悲鳴ともつかぬ絶叫が何度響いた事か。リードされてるのにDFラインでボール回したり、自動スクリプトかお前は、というようなワンパターンな交代が有ったり、ロスタイムに入ってもロングボールが上手く入らなかったり。友人の妹さんの「リードされてるのに攻めへんのん?」という言葉が印象的でした。


 何が辛いってチームが全力を出していないのが辛いですよ。悪くないメンバーだと思うんですが、それを調理するシェフが酷いのか。

 確かに塚田さん熱意のある人です。私等を元旦の国立まで連れて行ってくれた大恩人です。でも今の采配には、少し疑問を感じます。辞めてしまえとまでは言いませんが、選手同様意識を変えてほしい。とにかく負けている試合でした事は二度としない、勝った試合でした事は続けて試してみる、それだけでも随分変わるんじゃないですか。


 試合後は本当にイライラして、また街をブラブラ歩いていました。そうしたらこんなのぼりを見つけました。

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 お隣さんも、阪神も、エヴェッサも強いのに、なんでセレッソは弱いんやろか…。

9/24/2006

福岡1VS0C大阪 彼等は本当に戦力外だったのかい?

 布部が泣いていた。いろんな気持ちがあったんだと思う。自らの誕生日、不甲斐ないチーム状態で対するのは、戦力外と烙印をおされたセレッソ、これで燃えない選手ではない。そんな状態で決めた決勝ゴール、涙を見せてもいい試合だった。


 対するセレッソはどうであったか。正直な話気持ちを感じられたプレーヤーは殆どいなかった。それどころかベンチさえ、この試合を取るんだという気概に欠けていたと思う。例えばロスタイム、傷んだプレーヤーが福岡ゴール前に3人転がっていたが、最後までピッチにいたのは大久保だった。時間が無い事を考えれば無理にでも外に出す、という判断は無かったか。

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角澤シートで観たのがそもそも間違いだったのか?



 スタメン、予想とは大きく外れて3バック、山田、江添、藤本の急造トリオがどれだけ守れるか。

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 ところが蓋を開けると、最近ようやく形が出来ていた中盤に綻びが見られた。大久保、西澤ではチェイシングが甘くなるのか、そもそも前線からの守備が前提になっている中盤の問題なのか。とにかくボールが繋がらず、ひたすらボールを繋げられる。

 特に右サイドが酷い。山田、酒本、宮本の3人にまるで連動性が無い。サケは遡上したままだし、宮本はなかなかサイドのケアをしないし、山田は不慣れなストッパーの位置で四苦八苦。古賀、アレックスといった左サイドのスペシャリスト相手に終始後手に回った。一度酒本からいいクロスが入ったが、本当にそれくらい。


 攻撃は至ってシンプルな、中東勢のようなカウンター攻撃。厚みも何も無い、ただひたすらに前3人に頼るだけのもの。河村、古橋など攻撃にも期待が出来る中盤のプレーヤーも、これだけ単調な仕掛けでは絡めない。


 ここで以前ならブルーノの暴走が始まったりして、何かしら「転調」があったりするのだけれど、江添にそれを求めるのは無理な話だった。スイーパーとしての役割を演じるのに手一杯という様子で、その役どころすら満足のいかないものだった。本当に単調な前半だった。大久保がフリーのヘディングを決めていれば、少しはいい気分だったかも知れないけれど。


 後半はそれ以上に苦痛を感じる45分間だったのではないだろうか。プレーの一つ一つにしても、ベンチワークにしても。

 攻めは塚田監督の言うところの「シンプルな攻め」。意思の感じられないロングボールに、何とか食らいつくFW。これを攻撃と言うのか、言えるのか。

 守備にしてもそのロングボールが収まらないので休む暇が無い。ひたすら耐えるわけだけれども、それにしたって個の力に頼ったもので、その個の力自体小さいのだから、タイトロープを渡るようなギリギリのプレーが続く。


 こんなアンバランスなプレーをしていれば、いかに最下位のチームと言えどキチンとモノにしてくる。後半早々、右サイドが当たり前のように崩されると、クロスをファーから折り返され、FWとして奮闘していた布部が詰めた。湧き上がる歓声。


 ここからセレサポの不快感がどんどん増していく。まずベンチ、攻撃の為にとっておきの名波を投入するのだが、相変わらず森島寛との交代。監督に問いたい、セレッソで一番パスを引き出し、相手の急所で受けられるプレーヤーは誰なのか。

 ヒューマンエラーの次はアクシデント、名波のプレーに反応できる数少ない理解者、西澤が足を痛める。代わりに登場したのは森島康。後半18分にして、2枚のカードを割いた。前節の交代枠繰り越しがあれば、まだ交代枠は3残っているのだけれど、残念ながらJリーグにそういったサービスは無い。

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 さて注目の森島康だが、今の時点では戦力としてカウントするのは酷かも知れない。売りのポストプレーも決して傑出したものではないし、それ以外のプレーでも唸るようなものは無かった。この経験を次に生かすのが、とりあえずの課題だろう。のびしろがまだ沢山有るプレーヤーなので期待している。ただ何故この時間帯、シチュエーションでの投入だったのかは理解に苦しむが。

 名波にしても、単調なキックアンドラッシュでバテはじめたまわりの選手をどうやって生かすのか苦慮していた様子だった。いくらコンダクターが良くても、オーケストラのコンディションやそもそものクオリティーが低くては、いい楽曲を演奏させる事は出来ない。


 そうしてセレッソの悪いクセ、前線とバックの解離が始まる。FWはパスを引き出すわけではなく上がりっぱなし。DFラインはそこまでフィード出来ないので、横パスやバックパスばかり。これには本当に腹が立った。闘う意思も、闘う為に何をすべきかというアイデアも無いのだから。よく覇気の無いプレーを「気持ちが足りない」と評するが、ウィズダムの無いプレーも「気持ちが足りない」ものではないのか。

 こういう時は前と後ろを繋げる選手が必要だと感じていたので、最後のカードはてっきり徳重だと思っていたのだが、意に反して登場したのは柿本だった、森島康、柿本のタワーにロングボールを入れて、こぼれ球を古橋、大久保、酒本が受ける。意図は判るのだが、この交代ではそれ以前の名波投入が無駄になる。11人がしっかり機能しなければ、点を取るのは難しい。これはどうなのか。

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 結局パワープレーは実らなかった。ロングフィードをしなければいけないバックに、しっかりとチェックが入っていたから、パワープレーすらさせてもらえなかったと言うほうが適当かも知れない。そうして、腹立たしい90分が終わった。

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 京都は敗れたが、その一つ上にいる広島が勝った為、いよいよ入れ替え戦枠1を3チームで取り合う様相が濃くなってきた。しかし今のチームに、その過酷な状況を抜け出せるパフォーマンスを見せられる力があるか、正直不安になってきた。

9/23/2006

福岡戦前予想。

 いろいろ有ったけれど、いろんな人のおかげで、またいつもの週末を迎えられそうだ。その人達が誰なのか、名前さえ知る事ができないのは本当に残念だけれど、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたい。本当にありがとう。


 さて、福岡戦。前田、ゼ・カルロスが出場停止の上に、ブルーノが骨折と、ここに来て主軸がごっそり抜け落ちる非常事態になっている。伝え聞く話だと、どうやらサイドのケアも考えて4バックらしい。だとしたらこんな感じだろうか。

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 右サイド、異論はあると思う。でも今は、経験の山田よりも、モチベーションの高い酒本だろう。近くのポジションの宮本、森島寛との連携もそれ程不味くない。そもそも福岡の左サイドを守勢でしのげる台所事情ではないのだから、ここは攻めだ。4バックの逆サイド、左SBが山崎になるにせよ柳本になるにせよ、守備的な選手である事に変わりは無い、それも理由の一つ。

 真ん中の江添、藤本にとってはかなりタフな90分になると思う。しかしブルーノが出た試合でも失点は有る。弱気は最大の敵と、心してほしい。


 この状態では守備の構築が第一義になるから、攻撃のバリエーションが少なくなるのは覚悟しておかなければいけないだろう。前4人がどういう面子になるのか。西澤、森島寛、古橋、大久保、名波の5人の中から組み合わせるなら、これかなというチョイスと布陣を書いてみた。これにしたって不確定なのは承知の上。

 ただ前節で森島寛→大久保の交代が成功した事を考えると、大久保をサブに回す可能性は高いと思う。そして古橋、森島寛の運動量を効果的に使うなら、名波を出さない手は無い。


 まあどれ程ロジックを並べても、この一戦がそれを超えたものになる可能性のほうがはるかに高いのだけれど。相手はここを落とせば後が無くなる、死に物狂いでかかってくるはずだ、しかしその勢いに飲まれることなく、しっかりと戦ってほしい。

9/22/2006

読者の方へ。

 まずお伝えしたいのは、この記事がとある件に関して、当事者ご本人以外の、何かしらの怒りや悲しみをもたれている方に向けて発信しているものである、ということです。ご本人には別に今日8:00過ぎに、mixiでメッセージを送付し、お返事を待っている状態です。






 まず日記を見たか否か。それに関してはYes。ではサポスレに書き込んだのか、それはNoです。
 日記を見たのは件のリンクからであり、ご本人が足跡を確認して頂ければ証明されますが、それ以前にあの日記は見ておりません。したがって日記のリンクを貼り付けるのは物理的に不可能です。
 確かに第三者を解してそれを知り、そのアドレスを受け取る等して、足跡を残さずにコピペする事は可能です。
 しかし、であるならば、その後にわざわざ直接リンクして、足跡を残すでしょうか?ブログなど反響が確認しやすく、またログの解析に労力を要す媒体であるならば、そういう事もするでしょうが、mixiというどこの誰か特定されやすい場所で、そこまで細心の注意を払っているのであれば、そんなヘマはしない筈です(私が私の能力を誇示する為、ご本人に対してそうしたのだ、と考えられているなら、それは残念としか言えませんが)。
 とにかく今はお返事を待っている次第です。進捗が有りましたら、ご本人、若しくは私が何かしらエントリをあげさせて頂きます。それまでこれ以上述べることはありません。

9/21/2006

今回の件のまとめ。

 まず最初に、前述の件、ご本人からたいへん丁寧な返信があった事を記述しておきたい。腹立たしい気持ちが有って当然の中、極めて真摯に対応されたことは、真に有り難いと思う。

 その返信の中で、今回の一件について、私がどう考えているのか、記述してほしいという一文があったので、ここに書き出してみたい。


 ご本人はブログとmixi、両方でページを持っている。あまり何度も行った事はないので断言は出来ないが、ご本人のエントリを拝見する限り、個人的な事、私信の類はmixi、外向きのメッセージはブログと使い分けていたのではないかと思う。これは私もそうしていることだし、同じような使い分けをしている人は他にもいるだろう。

 つまりこの使い分けによって、ご本人は自身が課している「モラル」の維持をしているわけだ。ブログという表通りで話をすれば問題になる、そういう話題は閉じられた空間で、気心の知れた人にだけ話す。至極最もな判断だと思う。


 しかし残念ながら、昨今mixiは安全な閉鎖空間ではなくなりつつある。何せ私が入れるくらいなのだから、不貞の輩が入り込んだとしても不思議ではない。

 それでもご本人はmixiにアクセスしている全ての人に、日記を公開していた。それは皆が最低限のモラルを持っているという善意を信じていたからに他ならない。それを公衆の面前に晒すというのは、その善意を踏みにじる行為に等しい。


 犯人が何者で、どのような意思を持ってこのような事をしたのかは判らない。だが少なくとも、そうしたモラルを無視し、多くの人の精神に多大なダメージを与えた事に関して、弁護の余地は無い。

 出来ればセレサポではないと思いたいし、サッカーを愛する者ではないと信じたいが、もしそうなのなら、本当に残念な事だ。こういう事が続けば無関係なサポ同士でも摩擦が生じるかも知れない。セレサポと見れば攻撃され、ガンバサポだと判れば攻撃する、それは私や他の多くの人間が理想としているような「健全な敵対関係」ではない。個人的にも、長く持っていた不信がようやっと取り払われてきた矢先の出来事だったので、ことさら腹立たしく思っている。


 そういう輩に最も効果的なのは「無視すること」なのだが(話が大きくなればなるほど、「仕掛け」の効果が出たということになるから、これを多くの人が論ずれば論ずるほど、その人間にとっては面白い展開になる。だから私個人に対する誹謗中傷の類は、大抵見ていても何も書かない)、今回ばかりは多くの人に実害がでているので、そうするわけにはいかない。サポーターと自称する者全てに、今一度モラルの喚起を呼びかけたい。

隣の芝生はよく見えるというお話。

 多分Jのサポーターならこのページ2005年度(平成17年度)Jクラブ個別経営情報開示資料は目を通していると思う。特に私ら30代超えたあたりの人は。


 私はそもそも祖父が大阪タイガースの頃からの阪神ファンで、両親も阪神ファンだったから、子供の頃は当たり前のように縦じまのシャツを着て、黄色いメガホンを持って甲子園に通っていた。スタジアムは満員で当然だと思っていたし、まして赤字経営なんて有り得ないって思っていた。

 その分初めて大阪球場に足を踏み入れた時のインパクトは凄まじかった。急傾斜のスタンドはガラガラで、日本酒とスルメのスメルがたちこめていた。歓声なんて全く無くて、口汚い河内弁(南海だし和泉弁も混じっていたかも知れない)が向こうのスタンドまで反響してよく聞こえていた。それから何年かして、そこをホームにしていた、きれいなグリーンのユニフォームが印象的なチームは、福岡に移転する事になった。

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 Jでも杜撰な経営や観客を軽視した運営でガタガタになったチームは沢山有るし、何よりフリューゲルスの一件が有るから、私達はこんな小さな数字の羅列を食い入るように見てしまうのだ。


 セレッソは、数字上は、いい感じで予算組みしているように見える。でもそれよりもずっと少ない予算でそれなりの結果を出した川崎や大分、営業収入が10億以上も違うお隣さんを見ていると、正直羨ましいなと思う。逆に38億もかけて降格してしまった柏や、22億も赤字を出した神戸は、悪いけれど反面教師という事になるのか。


 スタの立地やスタそのものといったハード面では、十分すぎるくらいいい条件が揃っているから、もっと利益を上げられるんじゃないかと思うんだけれど、これで精一杯なのかな。地元にはまだまだいい企業が沢山あるし、まとめるよりも増やしていくほうに思考をシフトしてほしいな。

9/20/2006

桃栗三年、柿谷十三年。

 先のアジアU-17選手権で我らが日本U-17代表が優勝しました。「我らが」なんてフレーズが使えるのも彼のおかげ。

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 U-17の中心選手、柿谷くんです。OFFICIALの紹介を見れば判ると思いますが、3歳から今まで、彼はずっとセレッソの下部組織でプレーしていたんですよね、そうして基礎を学んでいった。それが結実した事に、素直に感動しています。まだ16じゃないか、と言う人もいるでしょうが、彼がここに立つまで13年かかった事を考えれば、むしろ長いと感じるべきではないかな。


 セレッソっていうと、泥臭くて、多少のテクの無さは運動量でカバー、かっこ悪くてもガムシャラに、ってのが選手のカラーだと思ってるんですが、柿谷はなんていうか、何から何までその対極にいて、ボールタッチ、パスワーク、テクニック、センス、そういう単語が似合う感じです。こんなシュート打つ選手が桜色のユニを着ているんだなって思うとゾクゾクしますよ。



 パスもいい。



 最初この動画だけ観て、相手がバテていて、足が止まったときのプレーじゃないの?なんて色眼鏡だったんですが、実際120分通して観てみて、彼の良さを改めて感じました。

 まずスペースを見つけるのが上手い。モリシのようなウラへの抜け出しはまだまだですが、ボランチとDFの間とか、サイドの何気ない空間をキチンと見つけて、そこでボールを受ける。そもそもボールを止める、蹴るがしっかり出来ている上にスペースで受けるので、次のプレーに移りやすい。彼の他にも中盤はタレント揃いで、日本らしい繋ぐサッカーを、この年代から実践していました。

 対する北朝鮮は典型的なキックアンドラッシュのチーム。7、11、10番あたりがとにかくよく走る。特に7番アン・イルボンは上手いし強いプレーヤーでした。全盛期のコ・ジョンウンやソ・ジョンウォンを思い出しましたよ。

 この年代だと、パワーとかスピードが重宝されて、組織的にボールを繋ぐチームというのはとかく苦戦するんですが、それでも勝っちゃうんですからね。北朝鮮が前半ラッシュをかけて後半逃げ切りというプランを持っていて、それが出来ずにガタガタになっていた事を差し引いても(そもそもそのプランをぶち壊したのが柿谷のゴールとアシストなんですが)、見事の一言です。


 とかく育成に疑問符をつけられていたセレッソが、ようやっと実らせた大きな果実。大切に育てて、将来のエースにしましょうよ。ひょっとしたら2、3年後の長居スタジアムは「柿谷ギャル」でいっぱいになっているかも知れませんよ。

9/19/2006

長居改修問題 いよいよ改修開始。

 われらがホーム、長居スタジアムの改修がいよいよ始まった。

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 OFFICIALの発表を見て、もうかなり手が入っているのかと思っていたのだけれど、少なくともスタンドに関しては、まだあまり進捗していない様子だった。


 例えばバックスタンド裏のコンコース、整備しなおすということだったけれど、殆どの箇所がまだ普通に使用できていた。

 ただ観客席の一部、身障者席になる予定の区画では、もうプラスチック製のイスは取り払われて、金具が残っているだけだった。あれも外してしまうのか、何かに利用する為に残しているのかは判らなかったけれど、そもそもイス自体が取り外しが容易なように出来ている部分なので、まずそこから手をつけたのかもしれない(メーカーのコクヨのHPにその紹介文がある)。

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 逆にトラックに関しては、時間が詰まっている為か、もうかなり手が入っている様子だった。

 まずトラックの一番内側に取り付けられていた縁石が、全て取り払われた。試合時にはそこで怪我をしないように人工芝が敷かれていた。かなり目立っていたので、気がつかれた方も多いと思う。

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 それからバックスタンドからは見えにくかったけれども、メイン側のトラックの一部は、もう表層を削る段階に入っている様子だった。ホーム側ゴール裏とメインスタンドの間のゲートに、剥離させたウレタンを乗せた荷車が停められていた。

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 工事自体まだまだなのでなんとも言えないけれど、千葉戦に限っては、それによる苦痛といったものは感じなかった。少し拍子抜けしたくらい。どちらかと言うと招待された少年サッカーの子供達のマナーの悪さのほうが酷かった。試合後のスタンドは相変わらずグチャグチャで、見るに見かねたサポーターの方たちが丁寧にゴミを拾い集めていた。

 それから、これは関係有るのかどうか判らないけれども、バックスタンド下の通路、特にトイレやゴミ置き場の悪臭も酷かった。ゴール裏のトイレやゴミ置き場は普通に行き来出来たのだけれど。あれはなんだったんだろう?


 まあその悪臭を差し引いても、長居はいいスタジアムだと思う。どの席からもそれなりに観られるし、売店も少し増えていたようだし。今年このスタジアムが使えるのは、もうあと一試合だけというのは、本当に寂しい。せめて鹿島戦を勝利で飾って、いい思い出を残したい。

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9/18/2006

C大阪3VS2千葉 アキサケの季節。

 後半、2-2のタイブレーク、千葉の左サイドに長いボールが入った。酒本が走る。相手DFも駆け込む。どちらのボールになるのか、判らない。凄く深い位置だから、諦めて相手ボールにしても、そうピンチにはならないだろう。でももしここで頑張って、追いかけて、自分のボールに出来れば、チャンスになる。

 酒本は、走って走って、かろうじてつま先で触れて、相手DFに当ててスローインを掴み取った。その頑張りを信じて、古橋がフォローに入っていた。相手の急所にボールが入る。誰もいないファーサイド、合わせたのは、やはり信じて詰めていた大久保だった。皆が皆を信頼していた、頑張ればやれるってことを思い出していた、かっこ悪くて、泥臭くて、大好きなセレッソのスタイルが、少しだけ戻りかけている、それが嬉しい。

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 スタメン予想で外れたのは東美と宮本のみ、ほぼ予想通りのメンツ。

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 そして相手の早いパス回し、広い展開にアタフタするのも、やはり予想通り。前半9分には、左右に揺さぶられ、2列目へのケアが薄くなったところを、クルプニコビッチに決めたられた。セレッソの対戦相手が、セレッソ戦に限ってファインゴールを決めているような気がする。被害妄想か?


 ここでセレッソは動いた。ブルーノが本来の位置よりも高く上がり、両サイドのストッパーがセンターに詰めるボランチ3枚、バック2枚の変則シフト。

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 確かに両サイドにだだっ広いエリアが出来る分、リスクは増えるが、タテへの力を持ったブルーノが自由に動くので、いいパスカットも増えた。相手がハースの1トップという事でアレンジしたらしいが、これはこれでアリだろう。実際ゴール前まで顔を出すブルーノは、相手守備にとってとても邪魔な存在になっていたし。

 西澤の同点ゴールもブルーノの決死のバイシクルが無ければ決まっていたか…。シュート自体は素晴らしいものだったけれど、それだけの余裕が有ったのは前線の厚みが有ったればこそ。


 先制点を決められても下を向かず、前半終了までに同点までこぎつけたのはダービーの時と同じ、問題はこれから。ハーフタイムの間は、仲間と「さすがにこの流れで森島寛out名波inはないよな」と話し合った。

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 ハーフタイムの交代は無し、少し安堵して、後半45分が始まる。

 さあここからと意気込んでいると、古橋が左サイドに脆弱なポイントを見つけ、スルスルと上がっていた。それに気づいた選手(失念)が右サイドからいいボールを対角線に合わせる。千葉のお株を奪う大きな展開でチャンスを掴むと、それをキッチリモノにする。逆転。古橋達弥、ザ・エンターテイナーの復活。いい流れになってきた。


 こうなると逆に選手交代のタイミングが難しい。誰かを入れてバランスが崩れはしないか、塚田監督も迷っていただろう。千葉は阿部を怪我で下げた以外は、攻めゴマの投入に終始する。巻が入った時など何処のスタジアムかと思うほどの大歓声。現役代表の人気は違う。


 セレッソもようやっと重い腰を上げる。後半20分過ぎ、森島寛を下げて危険な男大久保登場。こちらも負けない万来の拍手。

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 ところがその余韻に浸っている間に千葉がロングスローを放り込み、巻のヘッドで同点にされてしまった。思わずずっこける。何かのコントでも観ているのか?


 今までなら、ここでプツリと気持ちが切れていたかも知れないが、今日は本当にガムシャラに、ボールを追いかけ続けていた。バテバテの選手もいたが、それでもそれなりに頑張った。テクニックが無くてもハートで負けない姿勢、ミスを恐れず立ち向かう心、それはセレッソが昔持っていた大切なアイデンティティー。決勝点がそういう気持ちのこもったプレーの連続から生まれたことを、素直に喜びたい。


 もう一つ、小林セレッソの頃には出来ていた、リードしている時間帯での逃げ切り方や強かさも、少しずつ戻ってきた。終盤は最も守備を重視した布陣を敷き、前線にボールが出ても、焦らず慌てず時間稼ぎ(大久保の時間稼ぎは相変わらず上手い、けれどボールが奪われた時は素直に戻ってほしい、審判に異議申し立てをしている間に失点、となれば目も当てられないから)。

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 最後に、皆が抱いている疑問について、私も同じ気持ちでいる。塚田監督は何故残り交代枠2を有効に使わなかったのか。バテた西澤に代えて森島康という手も有ったろうし、守備を意識するならゼ・カルロスのところに宮本が入って、ボランチに山田でもよかった。そしてその交代自体でも、時間を上手く使えた筈、これは反省材料にするべきところ。


 それでも勝って悪い気はしない。今日は目下の敵である京都が勝っていただけに、なお更落とせない試合だった。その意味でも重要な勝ち点3と言える。前田が出場停止の分、次節もまたやりくりには苦労するだろうが、唯一自分たちより格下のチームなのだから、最悪でも勝ち点を持って、大阪に帰りたい。

9/17/2006

街を行く。新しい事がしたくなる。

 昨日は所用で試合後も長居の街をウロウロしていました。いつもは「チクショー!」とか言いながら家路につくんですが、勝ったし、気分も良かったんで。

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 改めてうろついてみると、少しずつ店が入れ替わったりしていて、長居も変化しているんだなと感じました。


 私は人の作ったものは全て人に似ると勝手に思っていて、例えばカギと鍵穴なんて凄くセクシャルに感じてしまうんですよ。鍵穴に合うカギじゃないと扉が開かないなんてのも、何か思うところがあったり。

 街なんてのも、スケールは違いますけれど、やっぱり人っぽい。幹線道路とか主要な鉄道路線を「大動脈」と表現するのも、無意識にそういうところを感じ取っているんじゃないかなと。

 だから長居が変化していくのも、長居という街が健常に新陳代謝している証拠だと捉えています。嬉しいですよ。食べ物屋さんも増えているし、サッカー関係のお店も出来てるし。私好みの街になってる。

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 ただそれ故にいろいろ困る事も増えてきたりして。例えば「さくらのきのしたで」なんかも、追加情報を入れたいんだけれど、後追いしていく格好になるんで、印刷でタイムラグが出来る本という体裁ではキビシイ。それぞれのお店がホームページとかでアピールしてもらえると助かるんですけれど、それにしたってそのお店とセレッソをリンクさせなくちゃいけない、その労力は最低限必要になる。すくすくと育つ我が子に、着せる服が無くなって来るイメージかな。


 なんでこことは別に、それ専用ブログとか作った方がいいのかなとか、そこには私以外にも複数の人に情報を書いてもらえる体裁にした方がいいのかなとか、いろいろ思案しています。オンラインではブログ、オフラインではそれのチラシ版(それこそ記事をレイアウトしなおしたものをコピーしただけでもいい)。

 イメージとしては「OhmyNewsセレッソ版左っぽいコラムといらんコメント抜き」って感じでしょうか。どうなんでしょうね。面白いって人、参加したいって人いるかな。まだ煮詰めてないんで漠然としていますけれど、どうでしょう?

勝ったぞ~!

060916_2118~0001.jpg絶対残ったる!


9/16/2006

千葉戦前予想。

 スタメン、こんな感じにしてほしいなというのはあるけれど、多分こんな感じだろうね、という予想。

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 東美には、早く復帰してほしい。復帰してほしいけれど、それは磐石の状態になってから。迷いが有るのなら、まだ使わないという選択もある。でも、多分出すんだろう。出るからには、しっかり仕事をしてくれるものと信じるしかないか。

 ゼ・カルロスも、病気明けであるし、そもそも今年は不調が続いていたし、どうなのか疑問。でも出すのだから、いい頃のカルロスであると信じよう。それしかない。

 アキの1トップも正直「しんどい」と思うのだけれど、どうなんだろう。リミッターが必要なのはアキの方なんじゃないか?森島寛と古橋は全力でフォローしないとね。


 嘉人と名波がベンチという事は、また後半勝負というプランなんだろう。嘉人ベンチについては賛成なんだけれど、名波は本当にフルタイムは無理なのか。「ピッチ上の監督」として、名波がそこにいるだけでチームは活気付く。それはFC東京戦で実証済みなんだけれど。


 楽しみと言えば森島康がスタベンに入りそうということ。スケールの大きなプレイヤー、高卒新人がどれだけ暴れられるのか。出来れば楽な状況で、いい流れの中で送り出したい。そんなのは贅沢だって判ってる、でも大事な次世代の担い手だから、それくらいのVIP待遇はアリかなと。


 毎回相手チームに欠場者や怪我人が出ると「チャンスだ」という人がいるけれど、そんな気持ちで戦ってたら、何処にも勝てない。相手がどうだろうが全力で戦う、そういう気概でやってほしい。逆に「誰が出られないから」と悲観するのも無しということで。



 それから、応援、応援ですよ。サポート。これが大事なのも、全試合変わらない。それは席種が何処であれ、同じでしょ?声出せれば出す、手をたたけるならたたく、最悪長居に来れなくても勝利を信じる。それを自己満足と笑う無かれ、恥ず事なかれ。

9/15/2006

お前は何者で、何処から来て、何処へ行くのか?

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 問いかけは私自身に対してのものでもあり、このエントリを観ているセレサポ全員に対してのものでもある。何者で、何処から来て、何処へ行くのか。


 蒼い攻め達磨このエントリを観たのが、この問いかけをしたくなったきっかけ。

 さくっと言うと、昔(2000年前後くらいまでか?)ガンバサポは複数のグループに別れ、それが障壁となっていいサポートが出来なかった。そのサポをまとめて、全体のクオリティというか、私が使っている言葉で言うところのベクトルの力量のアップをさせる為には「仮想敵国」を作る必要があった。そして同じ地域にあり、しかもチームカラーが違うセレッソが、それに適任だったということらしい。ダービーでの過剰なまでの煽りはその為のポーズであると。


 正直言って「敵国」としては気分のいい話ではないし、そのポーズのためにガンバサポにも被害が出たわけだから、決してスマートなやり方ではないのだけれど、結果としてガンバサポはまとまったし、チームもタイトルがとれた。何かしらの方法で結束を促すという目的を持ち、行動した事を批判はしない。サポーターとして当然の欲求だから。


 セレサポも現在同じような状態にある。出来ればこんな状態を解消したい。しかし同じ方法をとるのは早計だろう。セレッソとガンバでは、あまりにチームやサポーターの志向が違いすぎるから。

 仮に無理矢理過激なグループを結成したとしても、求心力はガンバのそれよりぐっと小さなものになるはずだ。セレサポはいい意味でもそれ以外の意味でも、おとなしく、またこうした行動をよしとしない。私や、恐らく他の多くのサポがセレッソを愛しているのも、そういったチームカラー故だから、それを悪い事とは思わないけれど、結束とか、協力とかいった事はどうしても不得手だ。


 それでも、今はサポも心をひとつにしなければいけない状況である。それに異論は無いはずだ。ならば、今一度問いかけなければならない、お前は何者で、何処から来て、何処へ行くのか?と。そうして自身の立ち位置を確認し、チームに対し、それぞがどういうサポートを行えるかを確認するのだ。


 例えば、ゴール裏ではあるけれど、立ってコールしたりはしないという人でも、コールに合わせて手拍子をしたり西川君との掛け合いに参加したり、出来る事は多い。そういう人間が1ブロックに5人なり10人なりいれば、集団心理が生まれる。そんなブロックが2、3増えれば、相乗効果が出てくる。以前にも書いたけれど、1と2の間の1と0と1の間の1は、意味が全く違うのだ。


 セレサポにはセレサポのやり方が有る。そうやって長居を変えよう。今よりも高みへと行きたいのなら、一人外にいるような感覚で、「今の応援なってないよな」などと講釈をたれるのは、もう止めよう。貴方だって同じセレサポで、その「なってない」原因の一端を担ってしまっているのだから。

9/14/2006

審判にも賞罰の明文化を。

 ええ、家本さんのことですよ。

朝日新聞

「判定に一貫性ない」

サッカーの家本主審、1カ月研修へ


2006年09月12日19時03分
 日本サッカー協会の審判委員会は12日、判定に一貫性がないとして、家本政明主審(33)に1カ月の研修期間を与え、Jリーグの審判を割り当てないことを決めた。同協会によると、競技規則の適用ミスで同様の措置をとったことはあるが、判定を理由にするのは異例という。


 正直あの人のジャッジを見た人なら、「やっとやってくれたか」「遅かった」って意見が殆どだと思う。だって



 これだぜ?



 これだぜ?

 これでよくも今まで笛吹けてきたなって感じかな。まだ他チーム同士の試合なんで、それ程「来ない」けれど、もしセレッソの試合なら、なんかやってるかも知れない。幸いと言うべきか、今年は一度もセレッソの試合を裁いていないけれども。


 記事では「異例」と言う事だったけれど、これを異例にしてしまうのはどうかな、という気がしている。

 例えば年末のJリーグアウォーズでは選手、監督は勿論の事、裏方さんや審判も評価を受ける。しかし審判以外の全員が、同時に罰を受けるリスクも背負っている。

 裏方が怠惰であればサポーターから突き上げが来るし、球団が契約を破棄する可能性だってある。選手だって何時どんな境遇になるかわからないし、監督も成績不振なら、容易く首が吹っ飛ぶ。でも、審判だけが、これくらいの事をしないと罰が無いというのは、ちょっとアンバランスに感じないだろうか。審判に対する審判も必要ではなかろうか。


 個人的には、第三者による審判のジャッジの評価機関を設けてはと思っている。有識者(フリーのコーチ資格を持つ者etc)が試合毎に審判も採点し、アベレージの低い審判、傑出してカードの枚数が多い審判は、シーズン後、今回のような教習を受けさせる。採点はリーグ終盤の「帳尻あわせ」を防ぐ為に、最後まで防いでおく。これだけでも随分と抑止力足りえるのでは。


 ざっくり言うなら、この件で「家本家本くそったれ!」って言っても前に進まんので、どうしたら第二、第三の家本氏が出ないようになるのかも考えませんか?ってことですよ。

9/13/2006

虚学こそ最たる実学。

 割と日本語を気に入って使っています。と言っても他のコトバでは英語が本当にほんの少し出来るぐらいで、後はカタコトのハングルしか話せないのですが。

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 でも嫌いな単語が有りまして、それが表題の「虚学」という言葉なのです。試しにExciteの国語辞典で検索してみたのですが、載っていませんでした。代わりに対義語の実学の意味を転載します。

じつがく 【実学】<

理論より実用性・技術を重んずる学問。実際生活の役に立つ学問。農学・工学・商学・医学など。


 つまりこれ以外の「学」は虚学なわけです。私が大学時代学んでいた美学なんかは究めつけでしょう。絵を学んでも必ず実りがあるわけではない。

 でも、だからと言ってこれらに「虚」という言葉を当ててしまったのは、残念な事です。文学や、音楽、絵画は世界中にある。権力者の虚栄心で飾り立てられたものも有りますが、純粋に、ずっと昔から、多くの人達が欲するが故に存在しているものも多い。それはこれらが「虚ろ」ではない、何よりの実証かと。


 スタジアムもまた、偉大な芸術の場であると思っています。味方を鼓舞する為、敵を威圧する為、様々なダンマクが端々に掲げられ、何万という人間が同じ歌を歌う。これほど虚学といわれたものが効力を示す場も無い。

 覚めた目で見てみると、成る程それは妙な姿かも知れません。歌声が大きければ得点が入るなんてルールは何処にもないし、ダンマクが与える心理的影響なんて数値化した人もいないし。

 でも私達は経験として、それらの力を知っている。だからいろんな虚学を実践している。数字には出ない何かを示す為に。

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 何が良いものであるか、そうでないかは、個々人それぞれ違うでしょう。それでも「これはよいものだ」と感じた何かが有るのなら、まず実践されてはどうでしょうか。長居のように何万人もの人間を飲み込むスタジアムで、その効果を目に見えるまでにするのは困難な作業ですが、まずやってみる、これが大事なのです。失敗したとしても、少なくともその経験を次に生かせられる。成功したなら、続ければいい。それだけのことなのですから。

 最も非難されるべきは、実践せぬ者の批判です。何も生まないどころか、生まれそうな芽さえ摘んでしまう(実践している者の批判は、まだ効果が有るのですが…)。真に虚ろなのはそういった手合いなのです。実践し、修正し、また実践する。それでいいじゃないですか。

9/12/2006

ダービーでのセレサポ、15:00~22:30。

 あまりネガティブな記事が続いたんで、今日は明るめに。といってもダービーの話なんで限度ありますけれど。

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 いつも思うんですが、万博へのアクセスのボトルネックって、千里中央~万博、JR茨城(えらい遠いところから…、間違えました茨木です)~万博の交通手段なんですよね。モノレールが有るけれど、致命的に本数が少ないし、車だと万博公園の周回道路で必ず詰まるし。

 なんでdtakeさんが毎回支度して下さる「セレバス」は、いつも有り難く利用させてもらっています。バスツアーだと一度長居まで行かなきゃいけないんで、それがタイムロスになる人には丁度いい。dtakeさんのご好意でかなりロープライス(往復500円は安すぎると思う)にしてもらっているし。

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 今回も勿論利用させていただいたんですが、ここで少し事件がありました。バスの中は血気盛んな若者や、闘志を秘めた年配サポ、そして軽薄なブロガーサポ(w で結構満員になっていたんですが、一番前の席にちょっと場違いな方が、年の頃60代と思われる、身奇麗な女性。

 バスは阪急バスが通常使っている停留所に停まっていたんで、「あのおばあさん間違えたんじゃないかな」って思っていました。ところがその方、少しおちつくと、持っていた巾着袋をもそもそしだしたんです。取り出したのは、ピンクのタオルマフラー!


 ネットとスタジアムでしか告知していないはずなんで、その方はネットをチェックして頂いていたか、実際に長居まで足を運ばれて、このバスのことをご存知になられたんだと思うんですよ。そして申し込みはネットだけだったんで、メールもお出来になる。

 周りにお知り合いもいない様子だったんで、お一人で敵地に乗り込む覚悟だったのでしょう。ただただ平伏するばかりです。私があの齢になった時、あれ程の気概が有るかどうか。おばあさん、どうかお元気で。不甲斐ない応援申し訳ありませんでした。


 それから試合前なんですが、ガンバのスタッフが必死にダービーダービーと連呼して、無理矢理盛り上げようとしていたのが印象的だったなぁ。ゴール裏のガンバサポーター以外は牧歌的に観戦していたし…。

 あと運営も気を使っていましたね。例のブタのダンマクを、ガンバのゴール裏と看板の間で展開したりして、とにかく刺激しないようにしていた。

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 試合後は本当に辛かった。肉体的にも精神的にもね。帰りのバスの中の空気、正直淀んでいました。すれ違うほかのバスは嬉々とした顔のガンバサポでいっぱい。酷いバスだとセレサポ一人、他全員ガンバサポなんてのもありましたよ。でももっと辛かったのは、千里中央あたりで、もう「全然サッカーに興味ない人」が沢山いた事かな。

 帰りの地下鉄に揺られていると、某駅でなに○っちくんと遭遇、同じ電車だったようです。全然面識ないのに「お疲れ!次!次やで!」と我々に声をかけてくれました。思わず「おうよ!」とでかい声で反応したのは、やはり同じ系列のキャラだからなのか…。


 乗り換えの駅では2005年バージョンのユニを着たイケメンの白人さんを発見、最寄り駅まで同じでした。人種も、年齢も、系列もセレサポは幅広いです。白人さんも、かなり凹んだ様子で、まるで発見された時のピアノマンのような切ない表情をしていました。


 まあ何日もグダグダしていても仕方が無い。次ですよ次。これに関してはなに○っちくんに全面同意です。

9/11/2006

サポーターも負けとる。

 さて、試合に負けると固形物が食えんのですよ。知らない人はここ読んでくださいなと。

 このままダラダラと「はらへった」などという文章を書いても前に進めないんで、昨日の試合、思い出したくない人も、思い出して、反省して、前に行ける様な事を書きますよ。


 結論から言うと、今のセレッソはサポートという面でもガンバサポに水を開けられている、ということです。当然その中には私も含まれています。


 多分ガンバサポというと、こういうイメージがあると思います。

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 ただそれは一部を見ているだけで、全部ではない。

 勿論チャントやTシャツのように、気分の悪い事に労力を注ぎ込むところは、真似をしなくてもいい。問題はベクトルの向きではなく、その大きさ。


 例えば紙吹雪にしたって、知っている人は知っているだろうけれど、何日も前から準備をしている。さすがに最後はテンパってしまってクラブが告知してしまったけれど、最初の一歩はサポーターが作った。

 対する私らはどうだったか、そういうのを傍で見ていて、いいなと思って、各人がバラバラに行動し始めてしまった。皆をまとめたりするのはそりゃ労力がいる作業です。それはよく知っていますが、それをまとめなければ大きなベクトルは作れない。当然選手に届くような応援には繋がらない。

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 そして、彼等は紙吹雪をキッチリ回収までしている。時間がある人はガンバ系のブログを見てほしい(明石の姐御日記さんは画像付で紹介)。私らが批判していたサポーターが、地道にスタ全部を、セレサポがはけた後のアウェー席までまわって、紙を拾っている様子がよくわかる。


 チームもサポーターも、デカイ差をつけられた。これは一朝一夕には埋まらないですよ。でも、だからといって、放置しいていい問題でもない。声出しも含めて、もう一度個々人が、グループが出来る事を見直して、行動しましょうよ。どうしたら今以上の「何か」になれるのか、考えてみましょうよ。あまりに遅いと言われても仕方ないですけれど、ここからでも変えていきましょう。





 トラバどうもです。でも私がかっこよく見えたらアカンですよ(w
 トラバしてもらったエントリの内容には、ほぼ同意です。ウチもはやいとこでかいベクトル作らないと…。
 来年、それまでに何とかします。そして必ず万博に来ます。勿論ピンクのユニを着てね。

9/10/2006

G大阪3VS1C大阪 来年また来る、それが目標。

 今日のセレッソは本当についていたと思う。ガンバがいくら試合をリードし、シュートを打っても、なかなか決まらないのだから。こういう日は、勝つか、少なくとも引き分けなきゃいけない。それが出来ないから最下位なのだろうし、それを覆せるから首位なのだろう。

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 スタメン。FC東京戦で出場停止だったブルーノ、大久保が戻り、かわって今節は河村が出場停止。ボランチの代役は山田で、名波はベンチスタート。

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 前半はかなり頑張っていたのではないか。万博のゴール裏は相変わらず試合を観戦する場所ではなく、応援する為だけの席だったから、誰がどうだったかは、はっきり言ってよく判らない。ただ、テクニック不足を運動量で補おうという姿勢は感じ取れた。フィニッシュまで行った回数は圧倒的に少なかったけれど、何とか耐え凌ごうという意思を全員が共有していたと思う。


 文句をつけるところが有るとすれば二つ。一つ目は、前線の動きが余りにも少なかった事。二人ともいいポジションに張り付くタイプなので、味方はここしかない、というポイントに出さないと、カットされたり、ラインを割ったりする。今更あの二人に「もっと運動量を!」なんて無茶は言わないけれど、出し手のクオリティを考えれば、もう少し受ける動作をキチンとしなければ辛い。

 中盤も、もう少し何とか出来なかったか。カウンターのディレイも出来ないし、パスワークやフリーランニング、ドリブルなど攻撃のアクセントも作れない。前述のように走る量を増やす事で、これらの質の低さをカバーしていたけれど、河村や名波がいないと、今はこれくらいなんだろうか。

 しかし、それでも1-1だった。これは本当に幸運だった。内容はとにかく、スコア上は後半に十分望みを繋いだのだから。


 ロックアウト後、塚田監督は早速切り札を使ってきた。名波の投入。「時間制限」の有る森島寛が下がる。

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 名波個人の出来は、さほど悪くなかったと思う。生でじっくりと観る機会が無かったので、推量でしかないけれど。

 ただこのチーム構成を見れば、彼を抑えれば攻撃力が下がるだろう事は容易に想像がつくわけで、ガンバは守備の際、橋本か明神が必ず名波をケアしていた。さすがに運動量豊富な選手が二人で見ていると前を向くのも難しい。前線の選手にいいパスを出したり、広い展開を試みたりなどという事はさらに困難になる。

 こういう時、森島寛や古橋といった「使われる系」の選手がサポートしていれば、少しは負担が減っていただろうが、森島寛は入れ違いでもうベンチにいたし、古橋の位置ではカバーなど厳しい状態だった。加えて前二人は前述の通りそういうパスを上手く受けるタイプではないし、そもそも前半でとっくに疲弊していて、そういう余裕は残っていなかった。


 そうなると流れは俄然ガンバに傾く。鈍重な横パスをかっさらってカウンター、という場面が何度も何度も反復される。キーパーと1対1の場面も有ったし、そこをさらに抜けた時もあった。それでもボールはゴールラインのギリギリ前でかき出されたり、枠を外れたりで、奇跡的にタイスコアが保たれていた。

 そこで何か手を打つべきなのは、チャレンジャーであるセレッソである筈だった、しかし、ベンチはこの幸運にあぐらをかいていた。逆にガンバはこれではいけないと、日本に帰って間もない、ろくに休養も摂れていないだろう遠藤と加地を送り込んだ。ここが、この試合最大のポイントだった。


 幸運はその存在が稀有で有るが故に幸運と呼ばれるのであって、それを期待しているような人間の下にそう何度もやってくるものではない。何かを成し遂げる者は、成し遂げるだけの努力をしているから、その座についているのだ。古橋のサイドを散々加地にやられていたのに、打った策はあまり守備的とは言えない徳重の投入。攻撃的に行く事で加地のポジショニングを下げようというのが意図だったのだろうけれど、他の手は無かったのだろうか。徳重はあまり見せ場を作る事無く試合を終えている。

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 さて失点のシーン。何度目かは数えてはいないけれど、カウンターを食らってシュートまで受けた。吉田がかすかに触って、脇の下でボールのコースとスピードを変えた(ように見えた)。その時ゴール前には柳本一人、ガンバは三人が詰めていた。柳本はボールのコースを見て、ポストに当たって跳ね返るだろうと勢いを弱めたが、ガンバの選手はなんとか先にボールに触れようと、足を止めなかった。たまたま播戸がフィニッシュしたけれど、柳本に直接跳ね返らなければ、多分違う選手に詰められていただろう。ここで、運は尽き果てた。


 そこからの采配は、台所事情もあるだろうけれど、あまり褒められたものではなかった。機能を停止していた中盤に、これ以上のてこ入れは無く、最後のカードもチーム最多のシュートを放っていた大久保を下げて柿本という、理解に苦しむもの。

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 ロングボールを放り込むのなら落としたボールを拾う人間が必要になる筈だが、そんな選手は誰もいなかった。名波は力を封じられ、全体を押し上げる気力も体力も消え失せていた。つまりセレッソはチームとしての体裁を保てなくなっていた。そこにダメ押しでフェルナンジーニョの投入。セレッソの選手達は、まるで足枷でもはめられたかのように、鈍重だった。


 現時点では、3-1に納まったのは、まだいい方だったのかもしれない。得失点差を考えれば、3-1も6-1も同じなんて言えないから。あまりにちっぽけかも知れないが、来年も万博でダービーをする。これがセレッソの今の目標だろう。

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