9/30/2012

神戸とタンドリーチキンカレーライスとD600の話。 #photo #cerezo

勝った次の日は気持ちがいい。現金な話だけど、まあ、そんなもんです。とびきりうまいタンドリーチキンカレーライスも食べたし、満足感デカい。


写真がうまそうに撮れてるんじゃなくて、もともとかなりうまそうです。


んで、それを豪快にサフランライスにオン!


仕上げに本場スパイシールーをこれまたタップリ。やっぱ神戸に来たらこれ食べないと。


昨日は試合もすごい内容で、西野カナばりに心が震えてたんだけど、実は試合前は精神的にキツかった。


D600の実戦初投入で、ピントが合うのかとか、試合中のFXフォーマット、DXフォーマット切り替えはどうしようとか、いろいろ考えてたんで。


ニコンのフルサイズカメラは他社のフルサイズカメラには無い機能がついてる。それが「撮像範囲」というもので、平たく言うと広角に撮るのか、望遠に強くするのかが選択できる。

実際に例を出してみると。


これがFXフォーマットの300ミリ、空気感がわかる感じ。



で、これがDXフォーマットの300ミリ(換算で450ミリ)

ぐっと寄れるから長居スタジアムみたいな専用スタジアム以外の場所ではこっちを多用すると思う。


寄って撮れるからDXフォーマットにすればいいじゃんとも考えられるし、FXで撮ってトリミングしたらいいじゃんとも言えるんだけど、効果的な一枚を撮りたい一方でカメラに入ったSDカード容量を無駄にできないところがあって、場面場面でコマ目に切り替えたいというのが今の本音。

ただDXフォーマットになると画素数が落ちる(細かな表現が少し出にくくなる)ので、ピント外れとかできない。ごまかしが効かない。ウデが試される感じがする。



カメラ自体のクセは、まだちょっとつかめてきた、というくらい。

D7000は時々露出が「すっ転ぶ」時があって、思ってたより明るく撮れる時が多かった。D600ではその点がいくらか改善されていて、割りとイメージしていたのと近い仕上がりになるようになった。


ボディは少し大きくなったけれどイメージより大分と軽い。サッカーを撮る時に大事なのは重さで、これくらいなら後半バテることもなさそう。


悪いところは、まだAFが迷う時がある。特にセットプレーとかで選手が密集している時や、カメラに対してファーサイドにいる選手を撮る時は注意したほうがよさそう。


これもホントはジンヒョンにピンを合わせたかったんだけど、扇原に合ってる。


シャッターボタンが重いのも地味に辛い。「撮りたい」という気持ちがわいてきて、シャッターが切れるまで、俺という部品のレスポンスが遅れてる。

それと、D7000の秒間6コマとD600の秒間5.5コマ、わずか0.5コマ分の違いなんだけど、シャッター音のせいか、思ってたより遅いという感触。ここぞという時にしっかり撮らないとチャンスを逃しそう。


いい試合で、点とった選手がこっちに来てくれたりしたんで、全体としてはよかったんだけど、やっぱりまだまだ使いこなせてない。もっともっと精度を上げていきたい。このカメラはその可能性を持ってる。

完璧に使いこなせるようになれば、このブログの写真も、もっとこましになれると思う。安倍総裁がもうカツカレーよりタンドリーチキンカレー食いたいわと思えるくらいまでがんばろ。

9/29/2012

2012 J1 第27節 神戸 2vs3 C大阪 10人の怒れる男。 #cerezo #photo

得点者

前半7分 小川 慶治朗(神戸)
前半17分 相馬 崇人(神戸)
前半22分 シンプリシオ(C大阪)
後半28分 シンプリシオ(C大阪)
後半36分 枝村 匠馬 (C大阪)


前半33分のことだ、ジンヒョンが苦痛に呻きながらホームズスタジアムのピッチにうずくまっている。

「犯人」は神戸DFイ・グウァンソン。 ボールが完全にホールドされているのにフィジカルコンタクトをしてきた。故意なのは明白で、藤本、茂庭らが烈火のごとく怒っている様子をただヘラヘラと笑ってながめている。


ああいう奴に負けられない。

チームにもサポーターにも同じ意識が生まれたと思う。それは丸橋が退場しても同じだった。


スターターとベンチは清水戦と全く同じ、いかにもレヴィーらしい。


神戸戦はいつも同じところでひっかかる。後ろでボールを回してポゼッションを上げたいセレッソと、そのパスを奪ってショートカウンターを仕掛けたい神戸のせめぎあい。

ホームズスタジアムは見る分にはすばらしいスタジアムだけれど、プレーヤーとすればあまりいい場所ではない。屋根が四方を覆ったスタジアムは風通しが悪く、ピッチ状態がよくない。いつもは通っているパスが不規則なバウンドをして合わなかったり、それを気にするあまり凡ミスをしてしまう。


神戸はそれを見越した、ポゼッションやテクニックに頼らない「体力にモノを言わせた」サッカーをする。

相手にボールを持たせている時は2列目がプレッシャーを与えてカウンター狙い。後ろでボールを奪ったらロングボールを都倉に当てて両サイドに開く。今年はそれに加えて野沢のセットプレーがあって厄介。激しく行けばセットプレーでピンチを招くし、甘く当たればゴリ押しされる。


立ち上がりの2失点は、連敗中で是が非でも先取点を取りたい神戸に気圧されて、相手に合わせたサッカーをしたがゆえのもの。この時はまたズルズル行くのかと嫌な気持ちになったものだ。


それを救ってくれたのは、あそこからミドルを撃とうという丸橋の勇気と、何が何でも勝つんだというシンプリシオの強い闘志だった。2点目を失ってからすぐのセットプレーで2-1に引き戻してくれて、皆がテンションを維持することができた。逆に神戸とすれば楽をしたい、試合を落ち着かせたいと思っていたところでの失点で、気分は良くなかったろう。

加えて、あの卑劣漢の振る舞いだ。黙っている方がおかしい。


後半半ばの丸橋の退場は逆サイドだったのでよくわからなかったが、セレッソにすれば意気消沈するどころか、怒りの感情がより強くなって、むしろ攻撃のベクトルが強く、激しくなった。

直後の交代もその意を汲んだもので、ケンペスに代えて杉本という攻撃的なもの。左サイドには扇原が入り、柿谷、山口螢がそれぞれ一列ずつ下がる。

後半15分

後半21分

杉本は2試合続けて素晴らしい活躍をしてくれた。直後にイ・グァンソンが下がってプレッシャーが落ちたこともあったけれど、うまく前線でタメを作ってくれるので、攻撃陣が勇気を持って上がっていけるようになった。


同点弾となったシンプリシオのゴールも、そうしたタメと、シンプリシオ自身の勇気、経験から生まれた。スタンドの声量も一気に上がり、スタジアムの空気がとても異様なものになったのを覚えている。




勢いに乗ったレヴィーセレッソほど手を付けられないものはない。神戸は完全に悪い流れの中にいて、混乱している。人数が多くても、気圧されていては意味が無い。

歓喜のゴールは、33分に入ったばかりの枝村が決めてくれた。胸がすくような、見事なシュートがニアサイドをぶち抜いた。



後半33分

 これで守りを固めず、一気に押し切るのも、さすがはレヴィーというか…。最後のカードは柿谷を下げて播戸。ベテランはボールの出どころ、相手バックラインを撹乱するために走り回る。

後半40分
健勇のねぎらい。

ロスタイムはさすがに防戦一方になったが、なんとか逃げ切り、苦手を相手にアウェーで逆転勝利という、これ以上ない結果を残してくれた。


この試合をモノにできて、数字の上でも残留争いで大きなアドバンテージを得ることができた。去年のホーム広島戦、はたまた、アウェー磐田戦のような、いける、やれるという自信がついたことも本当に大きい。

鳥栖、FC東京とのホームゲームの後は浦和、仙台と上位チームとの対戦が続く。それまでこの位置をキープしておきたい。ただ、気持ちは守りに入らず、前を向いて行こう。セレッソは星勘定ができるほど器用なチームではないから。


神戸には勝ちたいですよ。 #cerezo

2010年にセレッソが再昇格してから、セレッソは神戸に勝ててない。唯一の例外は、シンジラストマッチ。



中盤から後ろでスローなボール回しをして、攻撃のキーマン(昔ならマルチネス、今なら丸橋や扇原)がスイッチを入れてからは一気に攻める。この後ろでのボール回しと、神戸のハードな前プレスからのショートカウンターの相性は最悪だ。危険な場所でボールを奪われては帰陣するまでに決定機を作られる。何度も見た光景。


それでも、勝ちたいし、勝たなきゃダメだ。 いい加減、自分たちが勝手に築いた壁をぶち壊さないとな。


シンジを送り出す時は、彼の日本での末節を汚すまいと、みんなが必死になって戦った。あの気持を失わなければ、絶対にやれるはずだ。

今度こそ、今度こそ。


9/28/2012

写真ばかりの写真の話。 #photo

えーっと、念願のフルサイズ機、D600を発売日に買いました。シャア・アズナブルと同じ日に発売なんてガンダム好きとしては心くすぐられる。グリップが赤いのもきっと…。いや、ジウジアッロのデザインの名残なんだけどさ。


このカメラ、2400万画素ってことで、今までのD7000からは1.5倍、最初のデジイチD200からは2.5倍くらいの画素数になった。

2年くらい昔は、2400万画素フルサイズなんて60万くらいするD3Hなんてのしかなかったのに、普及機でもこれくらいの画素数のが出てる。逆に言うと2年くらいのサイクルでびっくりするようなスペックのマシンが出て、今までのが陳腐化してしまう。デジイチ怖いな。でもやめらんない。

これでハード的にはいい写真が撮れる「はず」の装備になったわけだけれど、精密な写真を撮ろうと思えばそれだけの技術が必要になってくる。ボケが大きいってことはピントのシビアさが激しいってことだし、等倍で見れば手振れなんてすぐに分かる。

それでもハマった時の空気感とかすごいからやめられない。神戸戦はコイツで行きます。


もう一つ並列でしているのが、今までの画像データのストレージへのバックアップ。2004年末くらいから今までので700GBくらいの画像データがある。RAWはさすがに贅沢としても、jpegは残したいので、flickrやPicasaなんかに少しずつアップロードしてる。

そこで画像を見返して改めて気付かされたことがある。当たり前なんだけど、我が子や家内、家族がホントに好きで、大事だって感じているということ。


ヒマを見つけては娘を撮って、それを7年続け、ある地点からまとめて眺めてみる。すると、いままではボンヤリとしかわからなかった娘の精神的な成長まで、ハッキリと、頭と心で理解できるようになる。

小さな頃は大好きなアニメのキャラクターと同じポーズやピースサインとかしてるけど、反抗期になると目もあわせてくれなくなる。それは悲しいことだけれど、世の中のたくさんのパパが通る同じ道だと思ってガマン。

一方で、自我ができてくると自分の好きなこと、打ち込めることに向かうようになって、それまで見せなかったような真剣な眼差しを対象に向けるようになる。その横顔が凛々しくて、とても好きだ。成長するごとに、良い顔になっているなと、自画自賛。


こんな成長を、俺はどこまでカメラを持って追っていけるのかなと、ボンヤリと考える。いつかは、誰か知らない彼氏とか義理の息子とか言うものに、バトンを渡さなくてはいけなくなるんだろう。それまで、どれくらいの時間が残されているのかな。

それまでは、全力でシヤッターを押しまくろうと思う。とか言いながら孫ができたらできたで新しいカメラとかで撮りまくるんだろうか…。いやいや、写真は、いいものだ!!あ、これマ・クベのセリフだよ、シャアの誕生日だっていうのに。

9/23/2012

俺たちは夢と繋がっているか? #cerezo #j_toku

昨日は一人のお客さんをキンチョウスタジアムに招待していた。


Hさんは、以前にも書いたけれど、俺と違って仕事がバリバリできるスーパーマンだ。俺はこの人に何度もお仕事で救われている。

そんなHさんをスタジアムに誘ったのには、二つ理由がある。


一つ目は、ナイショ。面白くなるまではシークレットな理由は、形になるまでホントにシークレットで。

もう一つは、セレッソの運営や演出、サポーターの応援が、初心者にとってどう写るか、率直な意見を聞きたかった。


このブログまでたどり着く人のほとんどが、数えきれないほどスタジアムに足を運び、それが当たり前のように生活の一部になっているのだと思う。俺だってセレッソが無ければ、週末のサッカーがなければ、生きがいがないって人間になってしまったし。

でも、世の中の大半の人はそうではなくて、違う趣味があったり、もっと抑揚のない平凡さを望んでいたりする。セレッソがもっと大きな存在になるためには、そういう「たまにはサッカーでも見てみるか」というライトな層をたくさん集めないといけない。ヘビーユーザーばかりがスタジアムに集まるというのもアプローチの一つだと思うけれど、それだけだとユーザー一人が抜けた時のダメージもデカいしね。


運営をしているスタッフも、それを享受しているユーザー側も、今やっている試合進行が当たり前になっている。けれど、本当に今のままでいいんだろうか?

初めての人に対してマイナスになっているところがないか、何か抜け落ちているところがないか、本当に初めて、という人に体験してもらわないとわからないことがたくさんある。それを確かめたかった。


これは俺の主観だけれど、生観戦の際の試合運営は減点法なのだと考えている。試合を生で見て、勝って、喜ぶ、これを100の感動として、運営に齟齬があったり、何かしらホスピタリティ力が足りなければ、その分その人の感動は薄れていく。トイレが使いづらければマイナス10とか、お腹がすいたけどどこで何が売ってるかわからなければマイナス5とか。

例えるなら、発電所と送電施設みたいな感じ。発電した電力が個々人に行き渡るまでに、送電施設などで必ずロスが出る。これをどれだけ減らして、満点の100に近づけるかがポイントなのだろうと。


それは、ホームページなんかを見れば楽しみ方がわかる。けれど、何の気無くブラリと立ち寄った人というのもいるだろうし、そうした人がすっと試合に集中できる敷居の低さは確保したい。これは以前も書いたよな。


Hさんと話ししていると、期待していた通り、ヘビーユーザーとライトユーザーの差異を感じられて、とても面白かった。

キンチョウスタジアムはやはりサッカー専用のスタジアムが持つ魅力があるみたいで、ピッチとの近さ、スタンドまで届くキックの音や選手の声に感動していた。

一方で、スタジアムの動線がおかしくて、ハーフタイムなどに通路が異様に混雑する様子などは、やはり減点対象のようだ。キンチョウスタジアムは手作りの、少しずつ成長していくスタジアムだけれど、バックスタンドの人の流れの悪さはどうにかしないと客足は伸びないかもしれない。


ただ本質的な部分、サッカーが持っている面白さ、魅力は、初心者であれ変わらない様子だった。それはすばらしいことだ。

昨日の試合にはいろんなシーンがあった。長短のパス、ドリブル、空中戦、選手交代でのポジション移動、ポストに嫌われた時のもどかしさ、ネットが揺れる時の感動。ゴールもPKにFK、ヘディングにダイレクトボレーといろいろ。その一つ一つに、Hさんは小気味良く反応していた。試合後には少し興奮気味に「いやあ、ドキドキしました」と笑ってくれた。


俺たちがやっていることは、ズレている部分も多少はあるけれど、根本では間違ってはいない。だから自信を持って「これが俺たちだ」というスタイルを作っていこう。

初めて桜色のスタジアムに足を踏み入れた人が、夢を見ているかと感じるような空間づくり。すごく難しいことだとはわかっているけれど、だからってあきらめてはいけない。サポーターも運営も、理想を高く持ってやっていけば、いつかきっと実現すると信じる。

2012 J1 第26節 C大阪 3vs2 清水 13年後の13番。 #cerezo

得点者

前半9分 大前 元紀(PK)(清水)
前半20分 ケンペス (C大阪)
前半45分+2 柿谷 曜一朗 (C大阪)
後半25分 アレックス(清水)
後半43分 シンプリシオ (C大阪)


いろいろと問題もあった試合だけれど、今日は結果が全て。13年前のこの日にこの世を去った、偉大なる先人に手向ける勝利とゴール。


スタメンとベンチは前節から若干の動きあり、枝村とヘベルチが入れ替わった。


立ち上がりはとてもよかった。ケンペスが左サイドを突破してポスト直撃のシュートを放つなど、幸先のよい出だしだと感じていた。それだけに、アレックスの突破に不用意なファウルをしてしまったシンプリシオのプレーは残念。PKのコースはキム・ジンヒョンが読み切っていたものの、大前の精度が勝り先制点を奪われる。

ゴール裏には大旗が集う。去年の天皇杯以来の「伝統」

それでもこの日のセレッソには勝ち目があった。ポイントは左サイド。


セレッソの左サイド、丸橋、扇原、そして先発起用されたヘベルチのトライアングルがよく機能していて、清水の右サイドをやすやすと突破できていた。それにセンターバックの2枚は前には強くてもサイドからのボールになるとマークを外しやすい傾向だった。

清水は効果的なパッチ方法が見当たらない様子で、僅かの間に2度、丸橋の効果的な突破を浴びている。一度目はクロスの精度が悪かったが、二度目はすばらしい質とスピードで、見事ケンペスの同点ヘッドをお膳立てできた。

ボックス内では仕事をするケンペス。さすが。

そしてホーム通算400点目のゴールを決めたのは柿谷。扇原の長いダイアゴナルなフィードが右サイドに侵入していたヘベルチに収まり、駆け込んだ螢のミドルのこぼれ球を押し込む。最も決めてほしいと願っていた選手が期待に応える活躍、スタジアムが沸く。


前半ロスタイムの逆転弾は、この試合だけを見ても千金の価値があった。


後半の立ち上がりも流れはセレッソで、3点目は時間の問題かと期待させてくれた。やはり左サイドからのクロスに柿谷が合わせるもわずかにそれる。まだまだ清水の右サイドは手薄。


ところがまたしても不用意なファウルからアレックスに痛い一撃を食らう。フリーキックは精度もよく、キム・ジンヒョンが体重を逆に置いた瞬間を狙われた。


そうして、余勢をかったアブシン・ゴドビ監督は勝負に出る。清水で最も突破力に長けた大前を丸橋の前に張り付かせる。あえて攻撃的に出ることでセレッソの左サイドを封じる賭け。

対するセレッソは疲れが見え始めたケンペスを下げて杉本健勇を投入、こちらもあくまで勝ちに行く。

松井は何を話ししたんだろう?

後半32分、ケンペス→杉本

実はこの試合のセレッソのセンターフォワード、ケンペスはいつもと違った動き、ポジショニングをしていた。本来はセンターバックと競り合うために中央にいるものなのだけれど、今日に限ってはサイドバックが出てくるピッチの端に張ってボールを呼び込んでいた。

恐らく清水のセンターバック、カルフィン・ヨン・アピンと平岡の前に対する強さを回避し、サイドで起点を作ろうという意図なのだろう。 杉本も同じ動きをしていて、これがはまってくれた。


杉本にサイドバックが当たれば空中戦の勝ち目が高くなるし、センターバックが出れば守備のバランスが崩れる。セレッソの前線、柿谷と杉本もここが勝負とよく走り回ってくれた。

決勝点は杉本が独力で左サイドを突破し、相手守備が左サイドに振られたところにシンプリシオという形。レヴィーの狙い通りだったけれど、その意図を汲んで頑張った杉本、柿谷、シンプリシオがいたからこそのゴール。劇的な決勝弾で、大事な一戦を制した。




曇天だったけれど、久高さんはこの試合を見てくれていたろうか。貴方が導いてくれたJリーグという舞台で、後輩たちは今も元気に戦っています。貴方と同じように、たくさんの人に喜びや感動を与えながら。だからこれからもどうか彼らと俺たちを見守っていて下さい。どうか、お願いします。


9/21/2012

久高さんに届くように。 #cerezo

キンチョウスタジアムや長居スタジアムの試合前に流れている映像がある。セレッソのレジェンド達が居並ぶあのムービーをしっかりと覚えている人はいるだろうか。

森島、西澤、大久保、香川、目もくらむような大スターの映像の前に、一人の男の孤軍奮闘している姿が映る。


久高友雄、Jリーグではガンバ大阪、セレッソ大阪で活躍。Jリーグでの得点はわずかに1点だけ。けれども、彼が後に残した魂、遺産は大きくて、計り知れない。

彼の背を見て森島が生まれ、西澤が現れ、大久保が加入した。そうしたセレッソの歴史を見て、香川が大阪にやってきた。それだけ説明すれば、十分だろう。


もう少しでも長生きしていたら、関西のサッカー界は今より確実に盛り上がっていた。森島のような門下生たちが彼のコーチするスクールからたくさん生まれていたかもしれない。

36年、彼に与えられた時間は少なすぎた。36歳の俺がそう言っているんだから間違いない。

家族のこと、仕事のこと、仲間のこと、自分が愛している世界のこと、もっともっとたくさんのことがしたかったろう。もっとそばで、変わりゆく人や世の中のことを見ていたかったろう。それなのに…。


明日は彼の命日。ホームの試合日と重なるのは初めてだそうだ。きっと大阪の空の上からは、キンチョウスタジアムがよく見えるだろう。

市内にあるサッカー専用スタジアムで、1万を超えるサポーターが、桜色のユニフォームを着て熱狂する。彼がプレーしていた頃から考えれば夢の様な話だろう。ダービーなんかじゃもっと集まるし、アジアの列強とも戦ったと言ったら、信じるかな?


何はともあれ、明日はリーグ戦どうこうというのを抜きにしても、絶対に落とせない試合。それを肝に銘じてスタジアムに集まろう。

柿谷はゴールをしたら、彼の住む空に向けて両手の指を伸ばすそうだ。有言実行の男と信じる。

9/20/2012

TAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USDと清水戦のイケメンゲストの件。 #cerezo #photo

さてさて、先日購入したTAMRON SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD、いろんなところで試し撮りしてる。夜景とか、室内、風景もね。

まだD7000でDXフォーマットだから広角は弱いけど、人物撮るのにはベストかも。たまーにピント外れる気がするのはなんでかな?これがなくなればホント万能です。


今回のモデルは実力派IT企業のエース、Hさんです。イケメンでええ声で仕事バリバリできるという、何一つ西中島が勝てないウラヤマな人。なのですが、熱烈オファーが実り、お仕事も兼ねて清水戦に来てくださることになりましたよ。


俺にはバカバカとセレッソに貢げるお金もないし、どこからか「セレッソにプラスになる何か」を生み出さないとセレッソのサポーターとして存在意義がなくなってしまう気がしてる。それでHさんにもお手伝いしていただけたらな、セレッソのこと変えてもらえるかなという期待があります。

本間さんが離れて、やはり少しずつ演出とかも変わってきた。それから応援でもコールリーダーの土岐くんは彼なりに考え、新しい試みをしている。俺もできることしたいもんね。


チケット寄付の件も、残すところ最終節とあとどこか1試合になり、一区切りつきました。また新しいアクション起こしていこうと思います。

スタジアムでHさん見かけたら声かけてくださいね。セレサポのおもてなし力を見せつけてみましょうよ。

9/18/2012

目の前にコアサポいるんだけど…。 #j_toku #cerezo

Twitterで「Soccer Journal」たかちゃんさんが寄稿された「「コアサポ」は幻想にすぎない」という文章が流れてきた、拝見させていただいたが、これがとても面白い。

自分がはしょってしまうと絶対に齟齬が出るので、まずはリンク先の文章をしっかりと読んでいただきたい。


その上で、俺なりの「コアサポ」とか「サポーター」ってなんじゃいという私見を書こうと思う。


上記の文章についていうと、これはサッカーというものが当たり前にあるイングランドの話で、やはり日本と同列に語ってはいけないんじゃないかと感じている。

今のイギリス人(イングランドでも、スコットランドでも、どこでも)は、もう生まれた時からFAなんてしっかりした組織があって、環境だって整っていた。昔から続く伝統あるクラブの、その立ち上げ時期に関わったなんて人は、大抵天寿を全うされて、今は雲の隙間からサッカー観戦されているんだろう。


それに比べて、日本にはサッカーがプロリーグになる瞬間を生で見て、はじめてワールドカップ本大会への切符を手にしたことに歓喜した世代は比較的若く、まだまだご健在の方が多い。


Jリーグの創設にあたって、日本サッカー界はいろんな努力をした。某楕円球を使うスポーツ協会から「プロサッカーなんて根付くわけがない」と言われたこととか、某マスメディアの重鎮から散々企業名をチーム名に併記するよう圧力がかかったなんて話は有名だ。

その逆風の只中で、それでも日本サッカーの発展を願った人達の手によって、Jリーグはスタートした。

どんなに横槍を入れられてもくじけなかった人たちと、それについてきた人たちなのだから、それはもう先鋭化、コア化していくのは当たり前の話。そうした人たちはまだまだ現役で、コアサポであることを自認されている。


また、コアサポは世代交代の際も、熱が冷めることはない。

例えばセレッソでもコールリーダーは今で3代目だ。けれど彼らは先代から熱い情熱を受け継いで、より強いベクトルを生み出そうと頑張っている。今まで築きあげてきた財産を食いつぶしたり、廃れさせてしまわないように、彼らなりのやり方でチームに貢献しようと考えている。

親の背を見て子が育つように、スタンドでも魂は受け継がれていくのだ。それこそ「フィーバー・ピッチ」に登場するホーンビィのように熱い連中だ。

ゴール裏でも若い層が入ってくるようになった。中には俺の娘と同い年の子もいる。彼らも価値観こそ違え、立派なコアだ。


その一方で、やはりゆるやかに「イングランド化」が始まっているという皮膚感覚もある。スタジアムでかわいい子がいれば「誰のファン?」なんて声をかけるヤカラなんて数多いるし(俺みたいな奴な!!)オーナーズシートなんかでのんびり見たいって人も少なくない。サポーターもゆるやかに代謝しているのかも知れない。


これはサッカーに限らず、様々な興行などに見られる「健全な」サイクルだ。

日本のプロ野球も当初「しょせん興行、見世物」と揶揄されてきたが、多くの人たちの情熱に支えられ、今日がある。そう、プロ野球だって3世代ほど前はJリーグとさしたる変わりはなかったのだ。


だとすると問題は、成熟しきった、その後になるかもしれない。週末にサッカーがあることが当たり前、ワールドカップの予選は突破して当たり前という空気が今もある。その当たり前が崩れてしまったら、その時の関係者、当事者たちは再び情熱を持って日本のサッカーを支え続けられるのだろうか?ここが不安ではある。


よくコアサポを揶揄する人がいる。しかしある程度そうした先鋭的な存在がいなければ、力強い発展など望めないと考えるのは、古い考え方なんだろうか。