12/15/2014

ありがとう、マル。 #cerezo #photo #diary

大宮との試合の後、寒風が吹きすさぶ中放心状態でピッチを見ていた。染谷悠太が泣き、杉本健勇が泣き、そうして、一番泣いていたのは丸橋祐介だった。


試合に負けたのが悔しいからだけではなく、降格したのが歯がゆいからだけでもなく、特別な「何か」が彼の涙腺をゆるめていたのは、誰が見たって分かった。だから、覚悟したんだ。

ちょうど七ヶ月ほど前、同じ埼玉のスタジアムで似たような光景があった。口を真一文字に、グッと涙をこらえるゴイコ・カチャルは、もう「決意」していたように見えた。ヨーロッパに戻ると発表されたのは、それから程なくしてだ。マルを見て、初夏に差し掛かろうとする、あの日差しばかりが強い日を思い出していた。


マルには鹿島アントラーズが正式なオファーを出していたそうだ。常勝軍団、タイトルをとる、勝者のメンタリティを得るにはこれ以上ないクラブだ。もし俺がマルの知り合いなら、渡りに船だよと背中を押していたろう。


それでもマルは悩んでくれた。こんな泥船と鹿島を天秤にして、うんうんと何日も考えてくれた。それだけでも十分にありがたかった。

なのに、それに増してこんなに早い時期に、セレッソに残る、セレッソでタイトルを獲ると言ってくれた。こんなに嬉しいことはない。


マル、ありがとうな、俺達が後を押すから、マルをてっぺんまで押し上げるからな。タイトルを獲ったその日には、いの一番にシャーレやカップをかかげてくれ。マルにはその権利があるよ。

ああ、もっと言いたいことがあるんだよ。きっと酒場でマルを見たら、いくらだって酒をおごっていたろうよ、そうして泣いていたろうよ。その分は、その気持ちは、来年の開幕までとっておこうか。タイトルをとるその日まで残しておこうか。

楽しい時だけが仲間じゃないだろ オレ達は
共に悔しがり 共に励まし合い 生きてゆく笑顔の日々を

悲しい時だけに泣くんじゃないだろ オレ達は
共に立ち上がり 共に喜び合い 支え合う涙の日々よ

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