4/17/2017

2017明治安田生命J1リーグ 第7節 C大阪 2vs2 G大阪 #cerezo #photo #diary


逃したものの大きさがどれほどだったか、柿谷曜一朗のこの表情が全てを物語っている。

もし、昨日の試合に勝てていれば、2ゴールをあげた杉本健勇は本当のエースストライカーとしてこれ以上無い進歩をしただろう。それに、鈍化しているガンバの勢いをますます鈍らせることができた。セレッソは、鹿島戦で得た自信を確信に変えることができた。

それだけに、ロスタイムの失点は許容できるものではなかった。どんなに不格好でも守りきる意地がほしかった。

スターティングラインナップ


GK、キム ジンヒョン。DF、右から松田陸、ヨニッチ、山下達也、丸橋 祐介。MF、ダブルボランチにソウザと山口蛍、右に関口訓充、左に柿谷曜一朗。FW、山村和也と杉本健勇。

丹野研太、田中裕介、木本恭生、水沼宏太、秋山大地、清武弘嗣、リカルド・サントス。

堅守の前半


ガンバが3-4-2-1、または3-4-1-2のようなシステムで入ったので、鹿島戦のようなミラーゲームにはなっていない。ただ、両チームともボランチからサイドに、最終的には中にいるFWに、というコンセプトは同じ。どちらもボランチの出来不出来がチームのクオリティを決定づける要素だった。


そして、相手を上回ったのはセレッソだった。山口蛍、ソウザのダブルボランチは遠藤保仁、井手口陽介のダブルボランチに比べ運動量が多く、またフィジカルも強かった。

ボールを持てばガンバの持ち味が活きるはずだが、そもそもその体勢にならないようにこちらのFW二枚がちょっかいをかけていたので、イニシアチブはとれていた。なので、他にケアするのはFW長沢駿へのロングボールだけ。そこはヨニッチと山下が封殺する。


対するセレッソは柿谷に一度、チャンスらしいチャンスがあったのだけどもそれっきり。両軍それ以上の決定機を得ることがなかった。先制点の重要性は言わずもがな、ましてダービーなのだから、しっかり守って相手の流れに乗せられないというのは鉄則。ガンバもよく守り、セレッソは今までよりも窮屈な様子だった。

波乱の後半


前半を総括すると、セレッソがガンバにチャンスらしいチャンスを与えず、押せ押せではないにしてもなんとかシュートまで持ってこられていた。なので、セレッソが攻撃を完遂させている今の状態のまま進ませ、どこかで先制点を奪い、その後頃合いを見て守りに入ろうというところに気が行ってしまった。

そんな時、セレッソの守備ブロックが左によりすぎて、右サイド(ガンバの左サイド)にいた藤春廣輝の突破を許してしまった。後半12分、失点。これは、単なる1失点以上にダメージは大きかった。


以降、15分間はガンバの流れだった。セレッソは完全に受け手に回っていた。細かなミス、そこを修正しないとたやすくボールを奪われてしまうというミスをたくさんして、試合巧者のガンバに絡め取られていた。


今までのダービーならここでズルズルと引き下がっていたはず、そこを意地で盛り返せたのが、この試合の収穫だったのかもしれないな。失点後に清武を入れて、スタジアムの空気感を変えたのもスパイスになったかもしれない(6億円のスパイスなんて、少しばかり高価すぎるけれど)

後半26分、さんざん突破していた左サイドをもう一度崩す。柿谷、杉本、丸橋、山口、ソウザ。このあたりは去年から続いているメンツで、キチンと約束事を守って崩すこともできるし、少しだけならアイデアを共有して即興で何かを仕掛けることもできる。


そうして、ゴール前で輝きを見せた杉本が見事なターンからいいシュートを放ち同点。冗談ではなく、長居スタジアムが轟々と音を立てて揺らいだ。


杉本の活躍はなおも続く。15分後には今度も左サイドから崩してファーにヘディング、これをヘディングで決めて逆転。ガンバはこの時点でチームの核である遠藤保仁を引っ込めていたので、チームの核は倉田秋に引き継がれていた(これがこの試合の伏線だった)


セレッソはリードを奪うと、5-4-1とも5-3-2ともとれる守備にシフトするのが定番になっている。この試合でも守備的サイドバックとして田中を入れたけども、システム変更は行われなかった。このあたりの理由があまり理解できなかった。中盤を制圧して押し込まれるシーン自体を減らそうとしたのか、流れがいいから人とシステムを変えて受け身に回るのを不安視したのか。

結果論で言えば、これは失敗だった。ロスタイムのコーナーキックの流れから失点。2005年12月3日にタイムスリップしたような苦々しいゴールだった。意地のボレーを放ったのがセレッソでも活躍し、今のガンバを牽引している倉田だったのも、何かの縁なのかもしれない。


勝ちたかったし、勝てた。そういう試合はいつもイライラする。この感情をコントロールするのに、しばらく時間がかかりそうだ。


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