4/23/2017

2017明治安田生命J1リーグ 第8節 甲府 1vs1 C大阪 #cerezo #photo #diary


さすがに週末の甲府駅は混んでいる。俺は早々に駅弁とヤケ酒を買い込んで、静岡行きの電車が来るのを待っている。

はあ…。危ないと感じたシーンはただ一度だけだったし、逆にゴールを予感させるシーンはたくさんあったし…。けれど、結果は引き分け。ダービーに続いて消化不良のゲームを観ることになった。

スターティングラインナップ

GK 、キム・ジンヒョン。DF右から松田陸、ヨニッチ、山下達也、丸橋祐介。MF、ボランチにはソウザと山口蛍。右に関口訓充、左に柿谷曜一朗。トップ下に山村和也。FW1トップに杉本健勇。

リザーブは丹野研太、田中裕介、木本恭生、水沼宏太、秋山大地、清武弘嗣、リカルド・サントス。

ガマンガマンの前半


今年のセレッソは堅守だ。失点数は7試合でわずか6、しかもそのうち3失点が開幕間もない浦和戦で、2失点がダービー。4試合は無失点でしのいでいる。

写真を撮っている人間なら分かると思う。今年の選手たちを観察していると、守備の時、みな盛んに「指差し」をしている。

この写真だけ鹿島戦のもの、関口は指差しの回数がひときわ多い。

これは味方に対して「俺はこの位置にいるから、お前はここまで動いてくれ」と指示を出すジェスチャーだ。約束事ができていて、それを守っていこうと意思統一ができているわけで、いい傾向だと思う。

ちなみに、去年はやたらと「会話」が多かった。相手の攻め方に合わせて、試合中、プレーが途切れた時に即興で調整し続けていたのだ。これは、彼らがぶっつけ本番で試合に放り込まれていたという何よりの証拠だ。たった数ヶ月でよくもここまで変われたものだと感心する。


この試合のセレッソも、いつも通り実に手堅い守備をしていた。相手はコンパクトなブロックの裏を狙い、スピードのあるドゥドゥへとロングボールを放り込んでいたけれど、こういう対策がなされているというのは織り込み済みのようで、山下、ヨニッチを軸にした守備ラインはよく機能し、この攻撃を封殺し続けた。

フリーになってもボールが来ず、声を荒げる。

一方で、攻撃は停滞気味だった。セレッソはリスクを最小限にとどめることを第一にしていて、攻撃時も守備時も同じ4-4-2(もしくは、4-4-1-1)のままで動き出す。変化しないから、手堅い。超攻撃的だったレヴィ・クルピ時代のような乱高下は先ず起こらない。

だが、相手とすれば選手のポジションチェンジが少ない攻撃はマークしやすく、よほどの精度で攻め切らないと、どこかでカットされてしまう。


失点覚悟で前に出るか、最小得失点差で逃げ切るのをよしとするかは、監督のポリシーの問題だろう。成績が伴っているのであれば、どちらがいいとかいう論議は成り立たない。

つまり、これまでの試合、そしてこの試合で展開された胃が痛くなるようなロースコアのやり取りも、ユン監督の狙い通りということ。甲府は3バックを敷いているので、時おり布陣のミスマッチから堀米勇輝がフリーになるシーンも見られたが、甲府はこの切っ掛けを利用できずに拙攻を続けてくれた。

たった一度のミス


後半早々、セレッソはようやくいい流れをモノにしてくれた。柿谷が相手守備ラインの裏を突く絶妙なパスを送ると、杉本がこれに呼応、しっかりとゴールを決めたのだ。ダービー、甲府戦の2試合で3ゴール、ストライカーとしての開花を感じさせる働きだ。



今年のセレッソであれば、このゴールを弾みにより一層守備に傾倒し、1-0のまま試合を終わらせられる。そう信じていたが甘かったようだ。

後半17分の失点はセットプレーの守備をミスしたことが原因。マンマークではなくゾーンで守っているので、相手がターゲットにピタリと合うボールを出すと実にあっけなく失点してしまう。この試合、甲府が放った唯一の枠内シュートが同点弾となってしまった。


この時点で、すでに関口が傷み、引っ込んでいたのだが、代わりに入ったのが清武だったので、攻撃のクオリティは落ちないだろうと踏んでいた。ところがそれに加え、空中戦の軸になるはずの山村がケガを負ってしまった(そぶりからすると、恐らく左膝だ)するとセレッソ、はソウザをトップに上げて代役とした。これは悪手だった。


確かにソウザは高さ、強さという点ではチームでもトップクラスの力を持つ。けれど、その高さ、強さがボランチにあるからこそ中盤の底が抜けないわけで、いきなりトップに上げるという采配はリスクが高すぎた。代わりに入った木本もいい動きをしたが、ソウザに匹敵するものだったかと問われると、答えはノーだ。アディショナルタイムにあったチャンスもフイにして、同点のままタイムアップとなってしまった。


勝つことで選手の信頼を勝ち得ていたユン監督のサッカーが、この2試合で苦境に立たされた。失敗を糧にできるかどうかで、今後の流れが決まるかもしれない。そのポリシーを曲げることなく乗り切るのか、それとも、変化をしていくのか…。リーグ戦第9節、川崎戦はとても大きな意味を持つ試合になる。ホームでの試合、もちろん参戦するつもりだ。

0 件のコメント :

コメントを投稿