1/05/2016

曜一朗という心臓に、誰が血液を送るのか。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪


柿谷曜一朗という選手が戻ったことで、セレッソの「しなくてはならないこと」がハッキリした。

すごく大ざっぱなカテゴライズではあるけれど、曜一朗とディエゴ・フォルランはよく似ている。ゴール前でいいボールを与えれば必ず仕事をしてくれる選手。フォルランの方がシュートレンジが長くてプレスキックが蹴れる。一方、曜一朗の方がスキルフルで狭いエリアでも仕事ができる。


チームとすればこの心臓にボールという血液を与えればいい。2013年のセレッソが躍進したのは曜一朗にボールを供給し続けたファビオ・シンプリシオと南野拓実がいたから。2014年の失速はこうしたリンクマンを軽視した編成が影響したためだ。

もっと言うと、2015年の昇格失敗も心臓を活かそうとして成せなかったのが原因だ。パウロ・アウトゥオリはディエゴ・フォルランに点を獲るという仕事だけをさせたいあまりに4-3-3のシステムに固執し、中盤の守備と前線へのリンクがなおざりになった。



関口訓充や楠神順平、そして玉田圭司という攻撃を組み立てられる存在を見なおした試合では成果が上がるのに、その後にフォルランを戻して再びバランスを崩すという試合がいくつもあった。この歯がゆさは忘れようとしても忘れられない。


曜一朗はフォルランよりも前線からの守備をしてくれる。なので2014年や2015年のようなバカはしないとは思う。けれど、今の時点ではシンプリシオ役を担う存在が不在で、守備の要だった山口蛍もいない。耐えて耐えてカウンターを仕掛ける2013年のサッカーは恐らくできないだろう。

J2の下位チーム相手ではボールポゼッションを「とれてしまう」のも厳しい。相手を引き込んでカウンターができない分、2014年のアウェイ湘南戦のように、小気味良くパスを回し相手を翻弄するサッカーも引き出しのひとつとして用意する必要がある。


今の時点で獲得が噂されるプレーヤーは外国籍選手ではセンターフォワード、セカンドトップ、球出しのできるボランチでパサーはいない。また日本人のリンクマンも楠神順平が鳥栖に移り、関口もまだ契約が終わっていない。点をとる、勝てる編成だとは信じ切れない自分がいる。

ここに玉田のように自分も決められて、かつパスが出せるアタッカーが一枚加われば随分変わるのだけど、どうしたものだろうね。8番が帰還したからといって、明るい未来は保証されていないようだ。


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