4/30/2016

2016 明治安田生命J2リーグ第10節 C大阪 0 vs 2 京都 最初の山。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #sanga #京都サンガ


敗戦の時はいつも、家路をトボトボと歩きながら後悔する。あの時決めていればなとか、あそこ防ぎきってたらなとか、本当に「悔やむ」という気持ちが前に出る。

でも、今日は違っていた。悔しいとか、そういう段階にない試合。何もかもうまく回らない試合だった。だから、ブーイングも前向きな声援も出せなかった。出す気にならないじゃなくて、力が抜けて出てこなかった。

スターターは前節の敗北を踏まえていろいろと手が入れられた。リカルド・サントスがベンチで、2トップに杉本健勇と柿谷曜一朗。2列目は関口訓充とブルーノ・メネゲウで、ボランチにはソウザと山村和也。ディフェンスラインは右から松田陸、茂庭照幸、山下達也、丸橋祐介、キーパーはキム・ジンヒョン。田中裕介はベンチになり、椋原健太が外れている。


おそらくトップの杉本にボールを入れるか、関口、ブルーノ・メネゲウというボールを運べる選手が全体を押し上げる、という青写真があったと思う。けれど、京都の守備はその前の段階、ボランチやセンターバックから出るボールを限定させていた。


今年のボランチやセンターバックは、高さ強さがあっても攻撃のスイッチを入れることは全くできない。パス回しで組み立てるとか、そういう気の利いたプレーは期待されていない。

なので、柿谷が一列下がって中盤を5枚にし、その厚みでボールを運んだり、リカルド・サントスの高さでなんとか起点を作ろうとしていた。


この試合ではそれがないので、自陣ゴール前の4人の選手には、2列目やトップにいいボールを入れるスキルが求められた。それが得手である扇原貴宏はベンチで、去年までその役割りを果たしていた染谷悠太は相手チームなのに。


だから彼らは意味のないボール回しをしたり、無理やりボールを運ぼうと成功率の低いプレーを選択した。

例えば山村やソウザは攻撃の時かなり前に出る、サイドにかたよることも多い。なのでそこでボールを奪われると、相手の2列目にはプレッシャーがかからない。そんな相手をセンターバックだけで止めるのは厳しかった。


相手に押し込まれ、精神的に整理がついていない状態でセットプレーが始まり、マークをズラされた。それも前半立ち上がりと後半立ち上がり、2度もだ。

大熊清監督は試合前日の最終チェックで、セットプレーの確認をすることが多いのだけど、今回は逆に癖をつかれる形になったようだ。前半も後半もほぼフリーで、京都の狙い通りのプレーをさせてしまった。


劣勢に立たされると弱いのが今のセレッソで、なんとか帳尻を合わせた北九州戦、初の敗北となった札幌戦と、ハイリスクハイリターンの選択をすることが通例になってしまった。


この試合では調子がいいとはいえなかったブルーノ・メネゲウを残し、まだ動けていた関口を下げてリカルド・サントスを入れた、これが疑問だった。


確かにトップの杉本健勇は右に右に流れる悪癖が出て、相手のセンターバックを押し下げることが出来なかった。結果、京都のセンターバックとボランチは終始適切な距離感でプレーをし、曜一朗、ブルーノ・メネゲウ、関口を封じることに成功していた。

なので、トップに高さと強さがあってどんと構えるリカルド・サントスが入るのは分かるの。けれど、関口を下げた理由がよくわからなかった。それでも、リカルド・サントス自身はスタメン落ちの悔しさを力強いプレーに変え、PK獲得に成功した。

もし、この試合にifがあるとするなら、このシーンくらいだろうか。あれを決めていれば京都だって動揺していたろう。決めきれなかったことで、逆にセレッソが精神的なダメージを負うことになった。


後は……、あまり書くことが少ない。セレッソは京都の攻撃を防ぎ止めるのに精一杯で、ろくなボールは出てこないし、かといって誰かが下がって受けるとか、動き出してボールを引き寄せる選手もいないしで、今季最悪のクオリティだった。


福音も少ない、扇原貴宏があの時点で入って何をすればいいのか、茂庭と田中が交代して前線がどう活気づくのか、これもよく分からなかった。この試合、セレッソで責められるべき存在はピッチ上の全員だと感じた。プレーをしている選手も、その様子を見て指示を出すベンチも、流れを変える引き出しに欠けていた。



後半40分頃には、スタンドにいたサポーターも続々と家路につき始めた。試合後まで残ったサポーターからは、ブーイングだったり声援だったりがあって、各々の思うところが選手にぶつけられていた。

それで何かが変わるのならいいのだけど、そう、変わってほしいのだけど。この三日間で出来ることは限られている。何をすべきなのかを整理する時間はあるだろうか。


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