4/23/2016

2016 明治安田生命J2リーグ第9節 札幌 1 vs 0 C大阪 ここからリスタートしよう。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #consadole #北海道コンサドーレ札幌

写真は町田戦

年間42もの試合がある中で、その全てにベストパフォーマンスで臨めることはない。全てで最高の結果が出るわけでもない。運がいい時もあるし、悪い時もある。もちろん相手チームの調子も大事なファクターだ。

こうしたいろいろな要素が組み合わさって「結果」という答えが出るわけで、ひとつの試合を落としただけでチームや選手をどうこうと論じるのはナンセンスだ。

もちろん悔しいという気持ちは持っているし、こういう思いは二度としたくないと感じている。ただ悔しさを味合わないためには、こういう思いをしないためには、理性を持って試合を振り返り、今どうあるべきかを考える必要があるだろう。


スターターは前節と変わらず。ベンチでは椋原健太に代わって怪我明けの茂庭照幸が入った。本調子なら彼がスターターなのだろうけれど、あえてセンターバックは田中裕介。いい流れを断ち切りたくないという判断もあったのだと考える。


試合の前半はセレッソのペースだった。いつものように相手ボールホルダーには前からどんどん食いついていく。このあたり普段の札幌を見ていないからどうにも分からないのだけど、対する向こうの出足も非常に悪く、セレッソの前からの守備、そこからの早い攻撃に対応できていなかった。

特に札幌の右サイド、セレッソの左サイドは完全にセレッソのもので、相手右ウイングハーフ、マセードの裏のスペースはブルーノ・メネゲウの独壇場になっていた。

写真は町田戦

しかしセレッソにも問題があった。ボールをゴール前まで運ぶまではうまくいくのだが、シュートシーンにまで持っていくアイデアであったり思い切りであったり、そういう部分が欠けていたのだ。得点源であるセットプレーになっても、増川隆洋や都倉賢のような高さのあるプレーヤーに跳ね返される。なので、この試合決定機らしい決定機は生まれなかった。

札幌のような3-4-1-2のチームにセレッソの4-4-1-1が噛みあうと、サイドでは2対1になり有利だ。しかし最終ラインのところでは4-4-2のチームより相手が1枚多いことになる。それもボールを運べても決めきれない要因だったかもしれない。

写真は清水戦

さらに言うと、柿谷曜一朗のミスが多かったのも誤算だった。ここまで曜一朗はストライカーとしてではなく、ゲームメーカーとして起用されている。これはチーム編成の中で、彼以外にゲームメイクできるプレーヤーを入れられないという事情がある。

大熊清監督は「うまくて強い」選手よりも「強くてうまい」選手を起用したがる。山村和也、リカルド・サントス、杉本健勇などはその最たる例だ。この「強さ」で相手を押し込み、ゴールを奪い切る、あるいは守備で防ぎきるのをよしとする。

弊害はもちろんあって、関口訓充や玉田圭司、扇原貴宏のようなボールを繋げる選手、試合を作れる選手がベンチスタートになってしまう。なので、ゲームメークは曜一朗が一人でこなさないといけなくなる。さらには、本来活かすべきのゴールを奪うという才能が発揮されなくなる。

これは好き嫌いの別れる起用法だ。けれど、今まではこれで負けずに来られた。だから、少なくとも今の時点では継続していく、という選択を間違いだとは断じられない。

写真は清水戦

後半になると、札幌は地上戦を挑むようになる。走力、スプリントでこちらの裏を狙うやり方。今まで丸橋祐介やブルーノ・メネゲウが駆け上がっていた左サイドが狙われ、守備の穴に豹変してしまう。

それに対するパッチとして、大熊監督はリカルド・サントスを下げるという選択をする。代わって入るのは関口、彼が右サイドに入り、杉本が1トップに入る。それでもボールが収まらず、流れが変わらないと見るや玉田を投入、前線にやっとゲームーメーカーが揃うことになった。

後半24分

後半30分

だがその頃にはチーム全体の疲弊はかなりのものになっていた。タイスコアの試合では大抵後半25分くらいから全体が間延びし、35分くらいからオープンになるイメージがあるのだけど、今日のセレッソは後半20分過ぎから札幌の走るサッカーに対応しきれず、中盤がミスをし、守備陣が背走するというシーンが続出した。

この原因が調整不足によるものなのか、食いつく守備を徹底させているからなのか、分からない。とにかく、これまでの8試合で僅か2失点しかしていない後半戦で、セレッソはシーズン初めて劣勢に立たされた。失点のシーンだけではなく、内村圭宏とキム・ジンヒョンとの1対1の場面など、ヒヤリとする場面が続出することになる。

写真は清水戦

チームが機能せず失点を許すと、セレッソは北九州戦でも見せたリスク覚悟の総攻撃を仕掛ける。澤上竜二を入れてトップに高さを入れ、曜一朗を下げてボールの配給役に回した。

後半40分

札幌は自陣にしっかり戻って守備をしていたから、余程うまいプレーでなければ曜一朗のような小兵は活きてこないという判断なのだろう。北九州戦ではこの判断で敗戦を免れたが、奇跡は二度起こらなかった。


さて、負け戦の振り返りはこのくらいにして、次節の事を考えよう。昇格を狙うチームであれば連敗することは許されない。この敗戦の原因を考え、チームを再構成しよう。

サポーターは……まずは疲れを癒やすことかな。そうしてホームゲーム、キンチョウスタジアムで再起するセレッソを観よう、応援しよう。次の試合でしっかりとした内容を出せれば、今年のチームは相当に強いと実感できるはずだ。


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