6/01/2008

J2第17節 C大阪2VS0愛媛 カレカありがとう、おめでとう。

前半10分 古橋 達弥(C大阪)
後半29分 カレカ(C大阪)


 子供を授かった時の気持ちというのは、それは特別なのもので、他に比べるものが無い。その喜びを仲間が祝い、自らも祝砲を放った。母国を離れ地球の裏側でサッカーを続けるのは想像を絶する辛さだろうが、今日は心休まる一日になったろう。

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 先発に異変があった。香川はフル代表に、柿谷はU-19に召集された、ここまでは計算のうち。ところが尾亦までもウォームアップ中に左膝に違和感を感じ出場が不可能に。急遽丹羽が出場し、リザーブには山下が入った。

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 システムとしてはベースは4-3-3、後輩香川の留守を預かる濱田は守備時にはウイングのように開き、攻撃時はトップ下の位置に移動、古橋、小松とトライアングルを形成する。

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 試合の入り方は無難だったと思う。香川が抜け落ち込みが予想された中盤の運動量は、ジェルマーノやアレーが少し上がり目になる事で補った。ボールポゼッションも高く、合格点の出来。


 先制点はこの流れの中で生まれた。小松が上手くラインの裏を突き、キーパー多田と1対1。決めきれなかったもののボールはこぼれて再び小松、流したところに古橋。

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 古橋はスタメン復帰の2試合で3得点、完全に試合勘を取り戻したようだ。ゴール後のパフォーマンスはカレカに、そして生まれてくるジュニアに向けたゆりかごダンス。実直な古橋には珍しいシーンだ。


 前半の得点シーンはこれだけだったが、双方にあわやという場面があった。愛媛はスピードあるFWが徹底して走り回り、ディフェンスラインが手を焼く。対するセレッソも古橋がフリーキックを直接狙ったり、濱田が珍しいエゴイスティックな突破を図ったり。再三再四チャンスを得るが今日の多田は当っていた。

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 後半はほぼレヴィークルピが描いていたプラン通りだったのではないだろうか。多少のアクシデントはあったものの、イニシアチブは終始セレッソだった。羽田が宮原のケアをすることで少しずつその存在感を消していったのが印象的だ。

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 アクシデントというのは小松の負傷(?)接触でどこかを痛めてしまい、途中でベンチに戻った。代わって入ったのはカレカ、そのままトップに。また途中でカードを貰っていたアレーも下げ、酒本を右サイドに、ボランチをジェルマーノ、羽田で組んだ4-4-2のスタイル。

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 正直に言って、この時、このスタイルで点をとるのは厳しいだろうと感じていた。カレカではポストプレーが出来ずボールが落ち着かない、ハイボールの競り合いでは必ずボール2個分くらいずれるのだ。

 ただし今回はカレカが活躍するシチュエーションが用意されていた。リードを許していた愛媛は前に出る必要があり、後ろにスペースがあった。また酒本、古橋とタテへの推進力を持ったプレーヤーが揃っており、マークが若干緩んでいた。結果としてカレカが一番得意としている足元にボールを納めてのプレーを仕掛ける機会が増えていた。得点機でも古橋、羽田が波状攻撃をかける中、カレカに対するマークはずれている。それでもそのチャンスを逃さないところは素晴らしい。ゴールを求められているポジションの人間がゴールを奪ったのだから、それは手放しで喜ばれるべきものだ。今DVDで試合を観なおしているが、一目散にベンチに駆け込むカレカの姿が印象的だ。


 こうして5月は負け無し、当座のライバルとなる横浜FC、湘南、仙台との差を引き離し、試合の無かった広島との勝ち点差を1に縮めた。試合のクオリティは決して高いとは言えなかったが、ベストメンバーを組めずとも確実に勝てるチームに文句は無い。この流れを少しでも長く持続させたい。

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