6/29/2008

J2第23節 熊本3VS2C大阪 火の国で火の車。

前半20分 小松 塁(C大阪)
前半22分 木島 良輔(熊本)
後半32分 森島 康仁(C大阪)
後半35分 木島 良輔(熊本)
後半44分 山内 祐一(熊本)

 最近OFFICIALページを観るのが怖い。誰かの怪我の情報が載っていはしないかとビクビクする。ただでさえ厚いとは言えない選手層、その薄さがモロに出た試合だった。

 スタメンの苦労の跡が試合毎に度を増しているのは気のせいか。FWに一列あげて柿谷、右サイドには前節でよい動きをしていた酒本。怪我のジェルマーノに代わっては青山。江添はまだ戻らず、羽田、山下のCBコンビ。

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 試合開始から気になったのだが、セレッソの選手はとことん足元にボールを貰いたがっているように映る。スペースを作る動きも少なく、スペースを突く動きも数えるほど。一度そういう流れになれば大きなチャンスになるにもかかわらず、効果的な攻撃が連続するいい時のセレッソの形が出てこない。

 攻撃陣に限って言えば、古橋以外はほぼベストメンバーのはず。にも関わらずこれ程攻撃が鈍化しているのは守備の安定感や攻守の切り替えに問題があるからと見る。前節同様ボランチが厳しい。散らし役のジェルマーノがいない為どうしてもパス回しが偏ってしまう。名コンビのはずの香川、柿谷のラインもゴール前あと一歩で熊本DFに遮られてしまった。


 守備に関しては小柄でクイックネスに長けた木島に随分とやられた。山下は体躯に長け、高さ、強さで勝負するタイプのFWに対しては冷静に対処しているのだが、スピードを売りにした小柄なFWは苦手のようだ。


 しかし何より今日のセレッソに欠落していたのは「勝者のメンタリティ」だ。連勝中にはしっかり押さえられていた、どうすれば勝てるかという勘所を悉く欠いていた。先制点をあげてもすぐに追いつかれ、精神的優位を保つ事ができない。このメンタリティはむせ返るような熊本のピッチごときでは霧散するようなものでは無いと信じていたのだけれども…。


 後半、勝ち越しを狙って投入された森島康、濱田に関しては、明暗が分かれてしまった。

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 森島康はこれまで結果を残せなかったが、ずっと強い意志を持ち続けていた(それが彼の長所であり、短所でもあるのだけれど)今のセレッソには何より不足していたところだ。その強い意志が後半32分の勝ち越し点を呼び込んだ。というのは言い過ぎか。

 ところがこのリードを5分とキープできないのが今のセレッソだ。木島に手を焼いていた山下がやってしまったPK献上。こんな流れで勝利を呼び込もうというのは、あまりに厳しい。

 もしここから3点目をあげるのであれば、冷静に攻撃を取り仕切るプレーヤー、つまり香川や濱田がキーマンになるのだが、今日の濱田は不運だった。セットプレーのキッカー役を務めても正確なキックは少なく、数少ないドンピシャのボールもGK小林の気合にはじき返されてしまった。流れの中でパスワークを組み立てようとしてもしっかりと守備を固められ、うまく行かない。

 その焦りがチーム全体の歯車を狂わせたのか、攻めに焦るあまり最終ラインにギャップが出来た。そうしてロスタイム、サポーターとしては悪夢としか言えない逆転弾を呼び込んでしまった。


 今日の敗戦は単なる1敗ではない。今のメンバー、今の戦術ではどんなチームに対しても優位を保てないことがハッキリしたのだ。さらにアレーが不用意極まりないカードで出場停止、尾亦も累積警告が4枚となってしまった。鳥栖戦までの1週間で戻ってくる選手もいるだろうが、チームがチームとして体を成すのか、まずそこから中止しなくてはいけなくなってしまったことが悲しい。

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