7/14/2008

J2第26節 仙台0VS0C大阪 最低限のノルマ。

 試合には勝たねばならない。プロであるならば当たり前のことだ。しかしその中にあっても、「絶対に勝たないといけない」試合と「絶対に負けてはいけない」試合というものがある。うかつにリスクをかけて攻めに出て、万一バランスを崩し、敗れてしまえば、そのリカバリに何節も要してしまう試合は明らかに後者だ。そしてそれは、後半途中から前節山形戦で観られたようなクリエイティブなサッカーを継続することが困難になった時点で、より明確な目標になった。

 その意味で、ホームの後押しを受け、フレッシュで攻撃的なプレーヤーを矢継ぎ早に投入した仙台を完封し、今の時点では上位をキープ出来た事を、まず喜ぶべきなのかもしれない。


 先発は前節と殆ど変わらずだったが、ダブルボランチは藤本、青山ではなくアレー、青山。青山にとってはより前回よりより守備的なミッションをこなす事になった。

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 前半立ち上がりで上手くペースを掴むと、その後前半終了の笛が吹かれるまで、セレッソは素晴らしいサッカーをした。ただ一つゴールが生まれなかったこと以外は満点の出来。

 特に守備の安定と香川、濱田、乾の二列目が紡ぐ攻撃のバラエティがいい。仙台の散発的な攻撃を前田、江添が弾くと、中盤が目まぐるしく動いて相手守備陣を混乱させる。その流れから柳沢がクロスを上げ、小松が頭で合わせたシーン、これが決まっていれば山形戦と同じ流れになったはず。


 しかし後半になり、連戦の疲れが出てくると、運動量で押していたセレッソが、守りを固めていた仙台に少しずつ流れを引き渡してしまうようになった。

 この時点での不満は二つ、前線のシンキングスピードが極端に落ちた事と、アレーのバランスを欠いたプレーだ。

 前線では香川が特に判断が遅くなった。その分相手の守備に引っかかるし、守備で無駄にスタミナを消費してしまう。全体にも言えたのだが、ロングフィードも制度を欠いていた。柳沢がパスに追いつけないシーンもしばしば。前半は右サイドをえぐってゴールに迫るなど活躍していたが、流石にハードスケジュールが足に来た様子だ。

 アレーはカードを幾つもらえば進歩するのか。まだ熱いプレーでカードをもらうなら100歩譲ってよしとしよう、だが今回は不服申し立てによるもの、少し冷静になれば防げたはずだ。プレーに関しても柳沢、乾、そして途中出場の白谷との絡みはイマイチ。無理な突破を試みて、いつものようにボールをロスとしていた(サイドへの散らしは素晴らしかったのだが…)

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 仙台もホームの意地を見せ、選手交代でフレッシュな選手を投入、手を変え品を変えてセレッソゴールに迫ってくる。梁勇基はサイドで、トップ下で攻撃の起点となるべく奔走。関口のスピード、中原の高さにも手を焼いた。


 それを耐え忍び、何とかスコアレスドロー、2位浮上となったわけだが、これでいよいよ広島戦は「勝たねばならない」試合になった。今日の仙台のように勝ちを求めながら機を逸するか、ミッションを完遂するか、第2Q最大の山場がやって来た。

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