8/05/2008

J2第29節 C大阪1VS2横浜FC 崖の上の…。

前半32分 池元 友樹(横浜FC)
後半26分 池元 友樹(横浜FC)
後半41分 小松 塁(C大阪)

 サッカーでは同じチームの選手はピッチの上に11人しか立てない。105m×68mの広大なピッチに僅か11人だ。もし、この中の誰か一人でも無力化すれば、それはチームにとって大きな損害になる。この試合ではセレッソのプレーヤーほぼ全てが本調子とは程遠かった。その上、チーム構成にも疑問点があった。結果として試合にかかわったほぼ全ての人間が全力を出し切れずに終わってしまった。

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 オリンピック代表に召集された香川の穴、それを埋めるのはエース、古橋。4-2-3-1は以前と変わらずだった。

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 試合開始からセレッソは横浜FCのコンパクトな守備とスピーディな攻撃に手を焼いた。攻撃に関しては核となるべき2列目に覇気が無い。乾のドリブルも、濱田のパスワークも精度が低く、中に中に入っていくので容易に守備の網にかかっていく。古橋にもキレが無く、いい時に観られる思い切りの良さ、パワフルさが無い。マッチアップした元同僚、山田卓らに封じ込められ、閉塞感が漂う。

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 古橋は調子が芳しくなかったのか、その後のプレスキックでも精度の高いキックを放てず、前半の半ばで負傷してしまう。試合後の診断は全治3週間、あまりに痛い負傷だった。交代は柿谷、ポジションはそのまま。交代時に見事な速攻を食らって失点したのは、必然か悲運か。僅かの隙を突かれ、両サイドを幅広く使われたノーチャンスの失点だった。

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 前半はスコア以上に横浜FCのペースだった。別段シュートを雨あられと食らったわけでもないし、全く攻めていなかったわけではないが、横浜FCの堅守速攻というコンセプトの中で進んでいた。乾のシュートなど断片的にいいシーンもあったが、そのコースをどれだけ相手選手が塞いでいたか。つまりこのシュートも想定内だった、ということだ。

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 後半に入っても横浜FCの組織力と、それに分断され、孤立化するセレッソの選手達、という図式は変わらなかった。前半では触れなかったが、この構図の中で、一番割を食ったのは守備陣、特に前田と江添だった。

 セレッソは基本的に攻撃のチームだ、ボランチのジェルマーノが早々に10もの得点を挙げている。両サイドバックも攻撃参加で持ち味が生きる。快進撃が続いていた頃はそれでもよかった。4-3-3のシステムで羽田が中盤の底を固めることで、何とかバランスを保っていた。ところが今はダブルボランチが共に攻撃的な為、速攻を仕掛けられた時後ろががら空きになり、最悪の場合センターバック二人で応対せねばならなくなった。そうしてこの試合でも「最悪の場合」が生まれ、決定的な2失点目が生まれてしまった。

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 セレッソがこれから勝ち点を再び重ねられるようになる為には、この攻守のバランスがカギになるだろう。攻撃的なカイオを入れても局面が打開されず、逆に守備的な藤本が入ってから小松が一矢報いたゴールを挙げている。これは偶然だろうか?

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 台所事情が苦しいのはサポーターが痛いほど知っている。苦しいのは同じだ。それでもお金を払い、労力をつぎ込み、声を枯らしている人達がいる、その思いを無駄にしないでほしい。まだ何か出来ることがあるだろうし、昇格の可能性はゼロになっていない。最後の最後までゴールを追おう。

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