8/31/2008

J2第33節 C大阪3VS2徳島 撃て!フルハシ!

前半3分 アレー(C大阪)
前半38分 古橋 達弥(C大阪)
後半14分 ジェルマーノ(C大阪)

後半30分 大島 康明(徳島)
後半31分 倉貫 一毅(徳島)


 人間に完璧というものは無い。必ず良い所があり、悪い所もある。今日のセレッソは後半30分までは素晴らしいチームだった。しかし残り15分をやり過ごそうとしたあまり、危うく勝ち点2を失うところだった。

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 スタメンは出場停止の香川に代わり古橋が復帰、2トップの一角に入った。カイオは一列下がり、左サイドの基点となる。

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 この試合の最大の収穫は、間違いなく古橋だろう。スタメン復帰初戦だったものの、素晴らしいキレを見せてくれた。

 最初の見せ場は試合開始早々のコーナーキック。古橋が放った鋭いボールはアレーにピタリとヒットする。アレーもこれに最高のヘッドで応え先制ゴール、幸先の良い立ち上がりとなった。

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 その後も試合の主導権はセレッソが握り続けていた、怖かったのは右サイドの麦田とアンドレジーニョのドリブル突破くらい。

 上手くいった理由はいくつかある。徳島が3バックで臨んだためにセレッソの生命線であるサイドの基点作りが比較的容易だった事もそうだし、古橋をはじめ前線のチェイシングも良かった、個々のマッチアップでもほぼ勝っていた、ソウザが競り合いで臀部を痛めて早々に引っ込んだのも幸いした。

 良い時には良い事が重なる。前半40分頃、小松がいい位置で倒されフリーキックのチャンスを得る。キッカーは勿論古橋。これも素晴らしい精度のキック。ボールは相手GKの手の、僅か先をかすめ、ゴール隅に吸い込まれていった。

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 今まで課題だったセットプレーでの2得点、守備も堅く、ノーミスで前半を終えた。


 この勢いは後半も続く。とにかく人もボールもよく動く。小松、古橋、カイオの前半と変わり無い献身的なプレーが印象に残る。古橋は時にボランチの位置まで下がり、攻守にわたってチームに貢献していた。全てが上手くかみ合っていたから、ジェルマーノが守備ラインを突破しPKを得た時も、何も不思議に感じなかった。主審家本の不可思議な蹴り直しにもめげず、ジェルマーノがキチンと決めて3-0。

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 普通ならば、調子の良いチームであるならば、このまま試合は終わっていただろう。しかしセレッソの今の状態は決してそうではない。僅かなほころびから手痛いしっぺ返しを食らう羽目になった。この試合レヴィークルピが行ったたった一度の交代、この交代で流れが大きく変わってしまった。

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 青山の投入自体は問題ではない。ただし代わりに下がったのが小松というのが、いかにも解せない。レヴィークルピのコメントによれば、スピードに富んだFWを並べることで相手に脅威を与えようとしたとのことだが、ここまで13ゴールをあげている小松と、出場数試合とはいえ、未だ無得点のカイオ、相手が嫌がるプレーヤーはどちらだろうか?決してポストプレーが得意ではないカイオが3トップの真ん中を張るのも無理がある。そうしてセレッソは自らの手でイニシアチブを失ってしまった。左サイド、平島とジェルマーノの間のギャップを突かれ、僅か2分間の間に2失点。得失点差どころか勝ち点3すら危うい状況に置かれてしまう。


 さすがに3失点目こそ無く、上位陣と勝ち点差が開くという最悪の事態だけは避けられたが、課題がタップリと残る一戦となった。攻守の意識の切り替え、試合の勘所での集中力、チームの意思疎通、状況に応じた選手起用法の確立、和歌山キャンプではどれから手をつけるべきか。今日はエースの活躍で乗り切ることが出来たが、残り11試合、その全てを個の力だけに頼るのは危険極まりない。

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