8/23/2009

J2 第35節 C大阪0VS1水戸 夏の終わり。

後半22分 高崎 寛之(水戸)


苦しい試合だった。攻撃はいいところ無し、審判にも泣かされた、怪我人も出た、そしてミスからの失点を防げず勝ち点を伸ばせなかった。唯一救いがあるとすれば左サイドの頼れる男が戻ってきたことくらい。問題山積の第3クールだ。

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スタメンとベンチ。出場停止の石神の穴を埋めたのは怪我から復帰の尾亦。3バックの一角には前田が戻り、江添はベンチスタート。

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序盤はお互いペースの掴み合いといった様子だったが、どちらかといえばセレッソ寄りの時間が多かった。スキンヘッドで気合を入れたカイオがポスト直撃のヘディングを一本放っている。尾亦もブランクを感じさせないキレで左サイドを引き締める。この時間帯で1点決めていれば流れは変わっていたはず。

しかし現実としてセレッソはゴールを決め切れなかった。全体的に攻撃のペースが単調だったのが遠因かと思う。特に香川の出来が悪かった。

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いい時の香川はプレーエリアが広く、守備から攻撃へと切り替わるのも早い。ドリブルでの単独突破や乾とのコンビワーク以外にも様々な引き出しがある。だから捕まえにくく、止められないのだ。

だが今の香川は点をとること、自分の力だけで守備ブロックを崩すことに注力するあまり、プレーエリアが狭く、選択するプレーもドリブルと乾、カイオへのワンツーのみ、これでは簡単にマークされてしまうし、ボールも失いやすい。チーム全体の運動量も落ちてしまう。

このいつ崩壊してもおかしくないチームバランスを繋ぎとめていたのはマルチネスだった。香川がストロングポイントから弱点に変わってしまった今、チームの攻守の要として中盤に君臨、パスワークと卓越したボディバランスを見せ付ける。

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しかし頼みの綱のマルチネスが前半負傷、交代を余儀なくされる。後半開始時に投入されたのは黒木。

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後半も完全に劣勢だったわけではないのだが、水戸が徐々にゴールの匂いのするプレーをし始める。ボランチの位置で相手の攻撃の始点を封じられないのが辛い。逆に黒木のパスミスから致命的な位置でボールをロストし、この試合唯一のゴールを決められてしまった。

失点の直後、レヴィー・クルピは3バックから4バックへとシステム変更を指示。小松を投入し、前を厚くする。

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しかし、問題点は中盤(濱田、黒木、香川、乾)にあったわけで、小松を入れたところで効果は薄い。逆に薄くした守備を突かれてあわやのシーンも。

DSC_465901.jpgジンヒョンのスーパーセーブ

うまく歯車が回らないとあちこちにほころびが出て、プレーが雑になる。パスミス、判断ミスが増え、そこにつけこんだ水戸の時間稼ぎに平静を失う悪循環。最後のカード、酒本が投入されてもこの流れは変わらなかった。

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水戸は先制後、本当に上手く時間を使っていたと思う。わざとらしかろうがなんだろうが選手がピッチに転がっていればプレーを止めざるをえないし、2バック状態の守備ラインの両サイドにボールが入れば奪うのに時間がかかる。あまりに露骨な時間稼ぎにキム・ジンヒョンがハーフウェーラインまで抗議に出るシーンも(あの時インプレーになって攻められていたらどうなったんだろう)

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本当にいいところの少ない試合だった。残り16試合、耐え抜くことが出来るのだろうか。不安と不満が私の心の中で渦巻いている。同じ思いのサポーターは決して少なくないはずだ。早くあの攻撃的で、破天荒なセレッソに戻って欲しい。

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