7/18/2010

J1 第12節 新潟1VS1C大阪 最良。

前半44分 アドリアーノ(C大阪)
後半11分 マルシオリシャルデス(新潟)


中二日対中二ヶ月の試合。後半こうなるのはわかっていたことで、いつもはカードを必ず一枚あまらせるレヴィー・クルピが何のためらいもなく石神を送り込んだあたりに、このゲームがいかにタフだったかを感じられた。マルシオリシャルデスのFKは不運だったが、皆最低限の仕事をこなしてくれたと思う。


スタメンには出場停止の上本に代わって藤本が入り、あとは広島戦から変わりなし。山下がDFのバックアップとしてベンチ入りしている。

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試合開始時


序盤のセレッソは明らかに「仕掛け」ていた。前4枚にアマラウ、丸橋が絡んで厚みとキレのある攻撃。早い時間帯に1点を奪い、主導権を握りたいという意思が強く現れていた。シュート本数こそ少なかったが、家長のタクトにまわりが良く応えていた。後半20分過ぎまではセレッソのペース。この時間帯でゴールが奪えていれば。

前半の前半飛ばしていた分、一度流れが新潟に傾き、受身になると厳しい。ミシェウ、曹永哲は危険な存在だった。一度キレイなスルーパスを通されている。この場面はキム・ジンヒョンの勇気がピンチを救ったが、冷や汗が出てしまった。

しかしそれ以外の新潟の攻めは意外な程淡白で、シュートまで行くシーンが殆ど無かった。茂庭、藤本、アマラウ、羽田の四角形は対人プレーにとにかく強い。藤本、アマラウのテリトリーにボールホルダーが行けば必ず気味の悪い体のきしむ音がして、誰かがピッチに転がっていた。前半流れの中で完璧に崩されたのは前述の曹永哲のプレーのみ。

さらに前半終了間際にはコーナーキックから得点も生まれた。アドリアーノはよく体をたたんでニアに飛び込んでくれた。アレは想定外の得点。0-1の折り返しはベストなシチュエーションだった。


さて、後半。やはり少しずつ運動量、プレーの正確性が落ちてきた。ファウルの数も増えてくる。少し不安に感じてアマラウをじっと見ていたのだけれど、時々足が止まっていた。前半ミドルを放つなど飛ばしていた分、ぶり返しは酷かった。ただしそれはアマラウに限ったことではなく、チーム全員に言えることだった。2列目の3人も少しずつ存在感が消えていく。この時間を耐えられればまだ勝ちの可能性もあったのだけれど、厄介なことに新潟には右足一本で局面を変えてしまうマルシオリシャルデスがいた。失点のシーンでは味方に当たってコースが変わる不運も重なってしまった。これは誰が悪いというわけではなくて、強いて言えば日程が悪いとしか…。

スコア上はまだ1-1だったが、コンディション、アウェーという状況を考えればセレッソが劣勢に回るのは必然だった。ダブルボランチのところでもフィルターがかからなくなる。レヴィーはすぐさまパッチ作業に入った。疲れの見える清武、乾を下げ、黒木を入れてトレスボランチ、小松を入れて4-3-1-2のスタイルに賭ける。

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後半19分


こと守備に関してはよく頑張った。3ボランチは劇的な効果は生み出さなかったものの、破綻をきたすことも無く、最後まで決定的なシーンを作らせなかった。

もし問題があったとすれば攻撃だろうか。小松は最後まで見せ場を作れず、家長も孤立気味。唯一アドリアーノが気迫を見せたが、一人では如何ともしがたい。得点のニオイがしたのはラストのアドリアーノのシュート一度きりと記憶している。

最後の交代は、もし何事も無ければ播戸だったのではないかと思うのだけれど、丸橋が味方のコーナーキックからカウンターを食らった際にカードをもらってしまい、石神が投入されることになった。

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後半37分


丸橋もやはり相当に疲れていたし、どちらかといえば攻撃を期待されての起用であるから、この交代も得心がいった。この時点で勝ちの可能性は限りなくゼロだったから、最低限の結果を確実に得るという選択は間違いではない。そしてレヴィーが狙っていた通りの結果で試合を終わらせることができた。アウェーに関しては驚くほどリアリストになるレヴィーの采配は、もう少し評価されてもいい。厳しいアウェーの2連戦を1勝1分、勝ち点4と得失点差5を上積みして帰ってくる我らがセレッソを、残り少なくなった長居スタジアムでのホームゲームで温かく迎えよう。

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