4/14/2013

2013 J1 第6節 C大阪 2vs1 大宮 痛いとかいう範疇ではなくて…。 #cerezo #photo

得点者

前半1分 金澤 慎(大宮)
前半45分 柿谷 曜一朗(C大阪)
後半40分 ズラタン(大宮)


試合後の新井場のこの姿がすべて。


セレッソは、勝てる試合を、勝つどころかドブに捨てた。


スタメンとベンチ、南野はまだコンディションが戻らず、FC東京戦で活躍した枝村がスターター。杉本健勇が風邪から復帰したけれど、ベストな体調ならスタメンは入れ替わっていたんだろうか?


立ち上がりの大宮は、それは見事なものだった。40mの距離からうまくキム・ジンヒョンの頭を超えるロングシュートを放ってきた。あれは仕方がない。

その後のセレッソはよく攻めていた。大宮をよく研究して、対策を練っていた。普通ならショートパスを繋ぎたいところを、大宮の高いDFラインのウラにひたすら長いボールを入れるようにしていた。

最終ラインの藤本、茂庭のラインまで扇原かシンプリシオが降りてくるのだけど、大宮はそこまでFWが追わないので、比較的楽に、長いボールを出すことができた。


そうして、柿谷とエジノがひたすらウラを狙う攻めが続いた。彼らが上手く抜ければ両サイドバックか山口螢がサポートに入り、それを恐れてラインを下げた時は枝村が潜り込んで起点になっていた。なので大宮はその時々でラインの間隔を調整する必要があり、苦心したと思う。


ただエジノ個人に関して言うと、スピードがない上にトラップが大きいので、その流れになかなか乗れないでいた。前線ではなく2列目まで下がって、枝村といっしょにゲームメイクに徹していれば、もっとらしさが出て、違っていたはずだ。

エジノはFWの選手ではない。しかし与えられた仕事はポストプレーヤーで、そこで齟齬が出ている。そのあたりは獲得前にしっかり確認すべきことのはずだけれど。

そうして、ウラを取る役目は、ひたすら柿谷が担うことになった。


普通は無茶な話のはずなんだけれど、それでゴールを決めてしまうのが柿谷なんだなと。それに依存してしまってはいけないけれど、この新しい8番は与えられた仕事を2割増くらいでこなしてくれている。


前半終了間際に鮮やかな抜け出しを決めて同点。狙い通りの形で、いい時間に追いいつけた。


後半も同じような流れだったけれど、2つ、試合をわかりにくくした要素があった。ひとつは丸橋の交代であり、もうひとつは相手DF高橋の退場だ。


確かにこの試合の丸橋は100点の出来ではなかった。だからロングボールを入れる「砲台役」の扇原をプレスの少ない左サイドバックの位置まで降ろさせて、安全に行こうと考えたのだと思う。水曜の試合では扇原が途中でゲームを退いているので、スタミナのことを考えたのかもしれない。


ただし、扇原は純粋なSBではないので、やはり不得手な部分があった。攻め上がるタイミングや守備の形など、丸橋よりも不安定に感じた。

もう一つ、相手選手の退場は本来望むべき状態のはずなのだけれど、結果としてはセレッソの攻めを停滞させ、大宮の意思統一の切っ掛けを作ってしまった。


これで1人少なくなった大宮は、ズラタンを残して4-4のラインを深くとり、奪ったらズラタンに当ててカウンターというスタイルを徹底してきた。

セレッソはここで攻めの方法を明確に変更する必要があった。相手が下がったならミドルを入れるなり、ゴール前で突っかけてファウルを誘うなり、方法はあったろう。しかし実際は数的優位にあぐらをかいて、 ただ漫然と個々に攻撃をしかけていた。全体としては前半よりも悪い出来になった。

流れが悪いセレッソは南野を入れる。後半27分。




調子は、確かに良くなかった。それに、持ち味のはずのウラへの抜け出しは、大宮がブロックを下げたことで使えなくなっていて、手詰まりだった。この辺りの引き出しの少なさが今後の課題かも。


一方ズラタンは実にいやな存在だった。確実にポストプレーをこなすし、まわりとの関係もいい。セレッソが求めているトップとはこういう選手のはずなのだけれど、何がどう間違えたんだろうか。

そういうわけで後半40分、懸念していた左サイドから侵攻を許し、ズラタンに、それはまあ見事なゴールを決められてしまう。


今思うと、そこからでも杉本健勇を入れられなかったのだろうか。カードはあと1枚切れた、そうしてゲームの中に入れない選手がいた。それでも、レヴィーは動かなかった。ロスタイムの4分がただ淡々と過ぎていったのが悔しい。


これでリーグ戦は連敗、順位もかなり下がった。タイトルをとるという言葉が本当なら、もう少し「冒険」をしてみてはどうだろうか。スタメンの入れ替えくらい、あってもいいと思うが。

2 件のコメント :

  1. ズラタンはシンプリシオと同じ年俸7000万の高給選手でセレッソでは移籍金すら出せないレベルです。シンプリシオの加入もセレッソでは本来ありえないことで、あのクラスの選手を獲得するには最高の仕事とよほどの幸運がなければできません。
    今の資金力で理想のFWを手に入れるには、足下が上手く体格の良い選手を2列目からコンバートしてポストプレーや判断力を鍛えるしかないと強化部は考えているのではないでしょうか。
    エジノの獲得と根気強い起用が今年の"冒険"なのではないかと思っています。

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  2. りーどされてからの柿谷や新井場・シンプ以外にファイティングスピリッツを感じる選手が少ない。
    攻めに手詰まり感はあっても、動きだしの違いが見えた。
    負けて当然か。。。

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