8/25/2015

素晴らしき大分。 #cerezo #trinita #photo #diary

だいたい、遠征に行く理由はすこぶるシンプルで、そこにいいスタジアムがあるか、うまいものがあるか、女友達が待ってるかすればいい。それでけでとても幸せになれるから。

ただ、大分はサッカー専用のスタジアムでもないし、女友達も、残念ながらいない(希望者がいればぜひメールフォームから!)。それにしても是々非々で行きたい土地だった。


北九州戦のあと、その時いた友達が大分に住んでいて、ケツを追いかけて高速バスに飛び乗ったのがそもそものキッカケだ。その時に味わった料理の旨さだとか、気候の良さだとか、そういうものが強烈なインパクトを残していたのだ。

だいたい、最初がいいと二回目は印象が薄れてしまうものだけれども、大分は見事期待に応えてくれた。相変わらず素晴らしい土地だ。



もちろん、いい事ばかりではない。大分トリニータのホームグラウンドである大分銀行ドームは、屋根が客席のほとんどを覆い、雨に濡れる心配がない。だがその屋根のために風通しが悪く、芝の発育がよくない。試合でもスライディングした選手の足元から砂ぼこりが舞う様子を何度も撮った。


また、スタンドがグラウンドと比べて高い位置にあるために、写真を撮っていても臨場感を得られなかった。それは、無念だ。設計をした黒川紀章さんを恨む、地獄で待っていてほしいもんだ。またインフラが貧弱で、4万収容のスタジアムが、1万人の観客をさばけずに、周りの道路が大渋滞というのもいただけなかった。


しかし、それ以外はおよそ満足の行く遠征だった。スタジアムへの直行バスの出ている大分駅は今年改装が終わったばかりで、新しく使い勝手がよい。飲み物や食べ物はスタジアムでも調達できるが、混雑を回避するならここで買っても悪くない。


何よりフードコートの中津から揚げ、これだ。これが食べたくて飛行機に乗ったのだというとオーバーだろうか?セレッソにも鶴心さんというから揚げ屋さんがあるが、方向性の違うこのから揚げもなかなかにおいしい。

下味はキチンとついているが、衣が驚くほど薄く、全体的にアッサリしている。これをビールなりハイボールなりで流し込むのは悦楽だ。

から揚げを食べて満足した後は、バスに揺られて前述の大銀ドームに移動する。


大銀ドームのいい点もあげておかないと失礼だ、まとめておこう。構造的には同じく黒川紀章氏が設計したトヨタスタジアムとよく似ている。地面を彫り込んで作られているスタジアムで、一階席の最上段が地面と同じレベルになっている。そのため車いすを使われている方はスタジアムの行き来がかなりスムーズにできる。また、二階席は角度があり、試合を俯瞰でみたいという人にはいい作りだ。


そうして、スタグルもなかなかにうまい、安い。大阪から来た、なにか名物は無いかとスタッフに尋ねると、日田焼きそばがいいと言う。日田焼きそばは大分県日田市の名物で、太めの麺が揚げ焼きになるほどしっかりと炒められている。具は豚肉、モヤシ、ネギとシンプルだが、子供の頃に食べたような懐かしさがある。


もうひとつオススメは吉野の鳥めしだ。鳥の炊き込み御飯を握り飯にしたもので、こちらも取り立てて豪勢なものではない。けれどほおばると滋味が優しくひろがり、これもうまい。


トドメは「いいちこ」。有名な麦焼酎だが、これがロックもお湯割りも400円という破格値で売られている。スタジアムのビールが700円、800円する時代に焼酎400円はズルい。試合前には焼きそば、鳥めし、いいちこで、ちょっとした宴席になってしまった。

試合は前回書いたように勝利、少し酔いが残っていたので、気分よくスタジアムを後にした。バスの中は大分サポーターとセレッソサポーターが呉越同舟。セレッソも浮かれていられない順位だが、大分もかなり危ない位置にいる。バスの中はみな笑顔が少なかった。


大分駅前に戻ると宿をとり、スタジアムで撮った写真をノートパソコンに取り込む。デスクトップより処理速度が遅いので徹夜覚悟だが、勝っているから気分がいい。それに、夜なべの友にと駅中のスーパーで買ったイサキの刺身が格別にうまかった。駅中のスーパーというとあまりいいものを置いていないイメージがあるが、平気で関サバだの関アジだの、近海物の海産物がどっさり安値で売っている、ズルい。同じく大阪から来たのだろうサポーターのおばさんとホクホク顏で歩き回った。


穏やかな太陽と、穏やかな人と、豊かな海産物や畜産物。物価も安いし、大分は本当に魅力のたくさんある国だ。大分空港で関西国際空港に戻る支度をしている時の憂鬱さといったらなかった。西日本への遠征は岡山、讃岐、愛媛、北九州、福岡、熊本、そして大分と回ったが、およそハズレがない。

大宮のような位置にいれば、もう少し悠々と漫遊できるのだけれど、こういうスリリングな旅も悪くはないか。

ただし、来年も同じような遠征をする気は無い。何がなんでも「居るべき場所」に戻り、日本で一番ハイレベルなリーグを戦いたい。

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