10/25/2007

C大阪3VS0山形 帰ってきた皇帝。

10代の少年が1人入っただけで、こうもチームは変わるのかという驚きがあった。このチームが組織的に機能する為には、香川という存在は欠かせないのだと改めて思い知らされた。

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前節の4-3-3から4-4-2にシステムを戻し、ほぼベストメンバー。注目は右サイドに入った柿谷と、出場停止開けの香川、2人の10代。

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可能性に満ちた選手起用だったが、残念ながら柿谷は結果を残せなかった。前節でも見られたが、自分のポジションを意識しすぎてしまい、持ち味の自由闊達さが欠けてしまっている。何度かいい動きをしているシーンがあったものの、決定的な仕事は出来なかった。


それでも試合の流れ自体はセレッソペースだった。やはり香川の復帰は大きい。カルロスが上がったスペースを埋め、ボランチと共にボール奪取に奔走し、フリーでボールをもらい、決定的なパスを送り、自らも相手守備陣を切り崩していく。全盛期の森島に勝るとも劣らないほどの運動量で、チームに貢献している。

もう1人、チームの大黒柱である古橋も好調を維持している。やはりゴール前での嗅覚は凄まじい。先制点となったループシュートも、山形ディフェンスラインの僅かな隙間をかいくぐりながらのもの。


問題があったとすれば守備だろうか。クルピ体制になってから両サイドバックは攻撃的にプレーするようになったが、山形攻撃陣は徹底してその裏のスペースを突いてきた。特に左サイドでは何度も起点を作られ、苦戦した。FWに決定力があったなら試合自体がどうなっていたか判らない。前半も半ばを過ぎるとさすがに香川、ジェルマーノがフォローに入ったり、柳沢がオーバーラップを自重して全体のバランスをとるようになったが、それでも左サイドがアキレス腱であることに変わりは無かった。1-0で折り返せたのは、ある意味幸運だった。


後半に入ると、クルピは思い切った策に出る。リードしている場面で一度に2人、選手を交代させたのだ。プレーにやや軽さの目立っていた小松と、慣れないポジションで四苦八苦していた柿谷を下げ、森島康、酒本を投入する。

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するといきなり思いがけないシーンが生まれる。山形が切り札として投入した財前が、セレッソの選手(テレビで確認、酒本)を後ろから引っ張り一発退場になったのだ。これで山形のゲームプランは大きく狂ってしまった。

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こうなると俄然勢いが出てくるセレッソ。2点目は香川の積極的なドリブルから生まれた。ペナルティエリア深くまで進攻するとニアにラストパス。これにまたも古橋が反応し、ヘッドで押し込む。試合終盤に貴重な追加点

その直後にもラインの裏に抜け出した酒本が、相手GKまでかわしてゴール、試合の流れを決定付けた。

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試合終了間際にはカードが溜まっている前田を下げる余裕の采配。終わってみれば圧勝だった。

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しかし一つ一つのプレーを精査すると、まだまだという箇所がいくつも見られる。特に守備に関してはもう少し練磨の必要性があるだろう。あと5戦を戦い抜くためには、勝利の中からでも問題点を見つけ、改善していく精神が必要だ。

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