3/16/2009

J2 第2節 東京V1VS2C大阪 味スタは鬼門にあらず。

前半23分 香川 真司(C大阪)
前半28分 河野 広貴(東京V)
後半22分 チアゴ(C大阪)


味スタではいい思い出があまり無い。最初にJ2に落ちた時も、降格決定の試合は味スタでのFC東京戦だった。いい目をしたのはJ1で優勝争いをした05年のFC東京戦と東京ヴェルディ戦くらい。ゼ・カルロスと古橋、素晴らしいフリーキックがチームを救った。何の因果か、今日の試合を決めた一撃もセットプレーからだった。


スタメン、リザーブは前節と変わらず。

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セレッソは前半、前節と変わらずカイオ、香川、乾に石神を絡めた攻めを展開。ヴェルディはその石神の裏を集中して突いてきた。ポゼッションはヴェルディの方がやや優勢。崩されるシーンは殆ど無かったが、ミドルシュート、セットプレーのこぼれ球からのシュートで肝を冷やす。キム・ジンヒョンの反射神経がセレッソを救う。

セレッソの反撃は思うように進まなかった。土屋を中心とした泥臭いディフェンスに手を焼く。香川、乾のコンビネーションを研究してきたか、ワンツーを読まれ、ボールを奪われることも…。

それでもワンチャンスあれば、このトライアングルには十分。前半半ば、相手ゴール前でのクリアミスをカイオがひろってそのまま乾へ、右サイドを侵食して折り返し、ラインの裏へ飛び出したのは背番号8。あまりにも美しい先制点。

ただこれ以降、セレッソは攻撃に手数をかけるようになり、ヴェルディの網によくひっかかるようになってしまった。カウンターでは前述の通り左サイドのスペースを効果的に使われる。江添と石神の間は危険なゾーンのようだ。ヴェルディ河野が空いたスペースに勇気を持って飛び込み、キムの鼻先をかすめるループ。リードした時間は僅か5分足らず。


去年までのセレッソならこの失点でばたついてしまったろう。しかし今年のセレッソはどこか落ち着いていた。効果的な反撃は出来ないまま折り返してしまったが、危険なスペースの修正はある程度出来たように見えた。


去年と今年のもう一つの違いは後半のスタミナ。レヴィー・クルピの指示を表現するだけの身体的、精神的スタミナ、余力が残っているのだ。カイオ、香川、乾の3人は勿論、マルチネスも無尽蔵かと疑うほどの持久力を持っている。後半はこれにチアゴらバックラインも含めた全員がヴェルディゴールに攻め込んだ。ヴェルディも土屋が固く、最終ラインで何とか凌ぐ。キーパー土肥も当たっていてあわやのシーンも防いでいたが、セレッソの攻めがそれを乗り越えるシーンがやって来た。

後半半ばのセットプレー。かつて古橋が渾身のフリーキックを決めたのと同じ、ゴール前左45度の位置。キッカー酒本が放ったボールはチアゴのヘッドで僅かに角度を変え、土肥の反応のウラを突く形に、再度勝ち越し。

その後もその一点を守りにはいらず、次の一点を狙いにいったのは実にセレッソらしい姿だった。カウンターも分厚く、マルチネスがボールを持ってドリブルを開始すると、前線が勢い良く飛び出していく。皆がさっと扇状に散っていくのでヴェルディのディフェンスはどこかしらに穴が出来る。マルチネスはその穴にボールを流しこむもよし、自らシュートを放ってもよし、様々な選択肢を持ってプレーしていた。


最後まで攻め続けたセレッソは後半だけで13本のシュートを放ち、攻め勝った。普通のチームならば手堅く勝つべきところだか、攻撃にこだわった姿は実にセレッソらしく、観ていて誇らしいものだった。このまま残り49試合、同じプレーを続けることは不可能かも知れないが、強いメンタルとフィジカルを失わなければ、我々も強い意志を持って声援を送り続けられるだろう。さあ、次はホームゲーム。相手は栃木だ。

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