5/16/2011

2011 J1 第11節 浦和1vs1C大阪 先生わかりません。

前半8分 原口 元気(浦和)
前半35分 清武 弘嗣(C大阪)


「勝っているチームはいじらない」

万国共通の常識だと思っていた。接戦だったのなら、明らかな弱点があったのなら理解できるが、中国を代表するチームを相手に4-0で勝っていた、そのメンバーをいじる必要がどこにあったのか。これで結果が出ていればこんな話は無かったろうけれど、前半が終わった時点でのチーム状態は明らかに前回の試合より悪かったのだから、愚痴の一つも出てくる。


スタメン。システムは4-2-3-1に戻し、3シャドーは乾、清武、倉田。ボランチは中後が外れてキム・ボギョン、マルチネスとレフティー二人が並ぶ。

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立ち上がりのセレッソは明らかに硬かったし、機能不全を起こしていた。ボランチ2枚のところでボールを保持する意図があったにもかかわらず、そこにプレッシャーがかかって思ったようにボールが回せない。前が1枚なのでどうしても中に中にプレーヤーが密集して、マズイボールロストが増える。なんとかしのいでも起点が少なく最初のパスがカットされると、まるでいいところ無しだった。失点のシーンも6、7人のプレーヤーがゴール前を固めていたが、逆に受け渡しがうまくいかずに簡単に決められている。3連敗、その間得点僅かに1という浦和相手にこれなのだ。

たしかに1トップ3シャドーは開幕の頃から比べると整理されている。ピンパォンは以前よりよく動いてボールを受けるようになったし、そのスペースから乾、清武が抜け出すという連携もよく出るようになった。それでも、ACL山東戦を観た後だとキレや迫力に物足りなさを感じてしまう。攻めのスピードが全く違うし、相手の守備が崩せていないのだ。小松が何故ベンチを温めているか、その意味がわからない。自ら生み出した決定機は倉田と乾のパス交換からの1度きりで、シュートは枠外。前半35分の同点のシーンにしても、清武の頑張りと鈴木啓太の不注意が呼んだもので、前半45分を通して枠内シュートはこの一度きりだった。


後半になると、両軍少しずつ中盤のスペースが空いて、特に浦和のアンカー両サイドにシャドーが生きる空間と時間ができてきた。そこを3シャドーがイヤというほど突いて、度々好機が生まれる。乾、マルチネス、丸橋、ピンパォン、誰かが決めていれば相手は瓦解していたのに!

攻撃の流れはつかめたので交代カードは守備陣に対してが2枚。14分に2度程突破を許していた高橋大輔を下げて酒本を入れる、酒本は春も終わりのこの時期にしてはいい動き、活躍はもっぱら攻撃のシーンではあったけれど。

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後半14分


カウンターを何度か食らうようになると、ボギョン、マルチネスのダブルボランチを放棄、中後を入れてボギョンを一列上げる。下がったのは清武。

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後半19分


それぞれの交代の効果は劇的ではなかったけれど、意図はわかったし、事実として相手の攻撃の手数は少なくなっていた。ただ引き換えとして最後のツメ、勝ち越し点を奪う匂いも霧散してしまった。小松を入れたのは後半42分で、攻撃の要のはずの乾も清武もいなくなっていた。どうやってボールを送り込めばいい?どうやって相手をかき乱す?そうして、両軍サポーターの欲求不満がたまった、長い長い90分間は終わった。

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後半42分


浦和にしてみれば、幸先良く先取点を奪ったにも関わらずミスで自滅と気分のいいものではなかったろうし、セレッソにしても後半の攻めている時間帯で、どれか1本決めていればというもやもやが残っている。試合の入り方を間違えてどの試合でも先制を許し、同点までは持っていくもののその先の点が取れず、勝てない。

そもそも駒不足で決定機が作れないとか、チームの形が見えないで攻撃力が無いなら、悔しいけれども諦めがつく、守備を固めるチームを作って、コツコツ頑張っていけばいい。しかし直近でうまくいった試合があり、そこからどのメンバーも欠けていないのだ、その方が余程悔しいではないか!次節は金曜日、同じACL組の鹿島を屠った川崎で、今日の浦和よりも確実に調子のいいチームだ。そこから勝ちを奪うために何が必要なのか、レヴィーの決断を待っている。

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