5/18/2014

2014 J1 第14節 浦和 1vs0 C大阪 最悪のマッチアップ。 #cerezo #photo #diary #PopovicOut

2014年5月17日(土) 14:04キックオフ[ 観客 54,350人 ] 快晴


後半32分 関根 貴大(浦和)


ランコ・ポポヴィッチ、これがあなたの作り上げたチームの成れの果てだ。

チームに戦う意志が欠けていたのは、戦う意識を植え付けなかったから。悪いパフオーマンスなのは、ターンオーバーなど連戦対策を一切してこなかったから。特段驚くことではない。昨日の天気は、多分関係ない。

スターティングメンバー



布陣は3-4-2-1、ダブルボランチは長谷川アーリアジャスールと山口蛍、広州恒大戦でフル出場した扇原貴宏はベンチ、染谷悠太はベンチからも外れ、3バックは右からゴイコ・カチャル、藤本康太、山下達也。

前半、ハーフコートゲーム、シュートゼロ


前半45分は常に浦和が主導権を握っていた。


選手達のコンデイションも問題だったかもしれないが、もっと深刻だったのは浦和のセレッソ対策がキッチリとはまっていたことだ。

セレッソの3バックと両サイドハーフを下げた5バックの5-4-1は、もともと4-4-2など相手の攻め手が4人であると踏んで組まれたシステムだ。


相手の攻撃に対して常に1枚余る形を作り出すことで、3バックかボランチの位置で相手を引っ掛けてカウンターという形が作りやすくなる。

ところが、浦和や広島のような攻撃時に4-1-5という極端なスタイルを作ってくる相手に対しては、最終ラインは5対5の同数になり、常に1対1の強さを求められる。


さらに厄介だったのは柿谷曜一朗、南野拓実のマーカーだった槙野智章と森脇良太のオーバーラップだ。いつも以上に強く上がっていき、柿谷、南野が守備に謀殺されるように仕掛けてきた。


試合後、浦和ペトロヴィッチ監督はディエゴ・フォルラン、柿谷、南野をどれだけ遠くに離しておくかがカギだと述べていたが、それがしっかりとハマってしまっていた。

さらにボランチの位置にいる4-1-5の1の選手、阿部勇樹や青木拓矢のどちらかは引いて、こちらが守備アタックを開始する地点のギリギリ外でボールを持つようにしていた。これだと前からプレスにかけるとボランチの後ろにスペースを与えることになり、どちらに転んでも厳しい選択になる。


3-4-2-1のカウンターでは、ボランチの選手の動きもとても重要だったので、この「浮いたボランチ」によるプレーの鈍化はかなり痛かった。

そうして苦し紛れにクリアをしても前線に残っているのはフォルランだけ、セカンドボールもほぼ全てシャットアウトされていた。


結果としてセレッソは攻め手を完全に失い、前半をシュートゼロを抑えこまれる。

後半、我慢しきれずの失点と不可解な交代


後半も最初の20分間はシュートひとつ打てなかった。しかしそこからは柿谷、南野が意識的にセンターに切れ込んでいく形を作って2ど攻撃らしい攻撃を仕掛けられた。たった二度ではあるけれど。


少しずつオープンな展開になる後半の後半まで耐えて、そこから相手のミスに乗じるのがセレッソの狙いだったはずだが、相手のセレッソ対策に対してあまりにも放りっぱなしであったツケが回ってきた。浦和のルーキー、関根貴大が左サイド丸橋祐介のマークを振り切り突破、そのままゴール。


しかし、丸橋の裏が意識的に狙われても、ポポヴィッチ監督の交代は右サイドだった。後半35分に安藤淳を入れる。立て続けに左サイドを永井龍、扇原に交代。

後半35分

後半37分

後半38分

ただ、どれも既存の選手を入れ替えただけで、前線にためを作るだとか、中盤のプレスをかけやすいようにするなど、相手のシステムから逃れるものではなかった。結果として、セレッソは浦和の封じ込め策の軍門に下り、シュートわずか6本で完封負けを喫した。


選手個々の動きにも不満があるけれど、それはチームに与えられたディシプリンを正確に、従順にこなそうとしてきた結果だ。だから、ブーイングはできなかった。


試合後の各選手は重い憑き物にとりつかれたように、辛い顔をしていたな。


この試合で契約が切れるとされるゴイコ・カチャルはユニフォームをセルビア国旗を持っているサポーターに手渡ししていた。彼のようなセンターバックとしても攻撃の底上げ役としても機能する選手は稀有で、みすみす手放してしまうのは得策とは思えない。


これで、セレッソらACL出場チームは長い中断期間に入る。ここでどう立て直していくのか、それが後半戦の試金石になるのは間違いない。

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