5/23/2014

切れ。#cerezo #photo #diary #PopovicOut

なでしこには感動したし、ワールドカップも間近でサムライブルーも待ち遠しい。特に今回は柿谷曜一朗と山口蛍がセレッソから招集されているし、南野拓実も予備登録メンバー入りを果たしている。彼らがワールドカップ後も桜色のユニフォームに袖を通してくれているなら、得られるものは多いだろう。


けれど、得た財産を今のセレッソが有効活用できるかどうかは別の問題だ。

例えば、柿谷が代表として1トップに入り、本田圭佑や香川真司らと共鳴したとしても、セレッソに立ち戻れば左サイドハーフとしての役割しか無い、ディエゴ・フォルランというストライカーがいる限りは。


フォルランからポジションがとれないようではダメなんだという人もいるが、違う。柿谷はフィニッシャーとしての仕事以外にも攻撃のビルドアップや守備ができる、しかしフォルランは攻撃のセンスは持ち合わせていても、その適性はトップでしか輝かない。

二人を共存させるためには、残りの八人がよほど咬み合っていて、二人が前線での仕事に執心出来る環境を作るれるか、どちらかが役割を変えるしか無い。今は前者の状態ではないため、後者を選択している。そして適性上フォルランが中盤に下がることはあり得ないから、柿谷が下がっているのだ。


セレッソはレヴィー・クルピが作ったセレッソをリノベーションせず、リビルドするという選択をした。一度ゼロベースに戻して、一からチームを作り上げることにしたのだ。ランコ・ポポヴィッチという監督を招聘した時点で、フロントが掲げた「攻撃性の継承」は無くなったと考える。

継承、という言葉を使うのであれば、広島の例に習うべきだったのかもしれない。現浦和のペトロヴィッチが広島を去った後、そのスタイルを引き継げる森保一を招聘したような。レヴィー・クルピのシステムを継承できる存在がいたのか、と言えば具体的に誰と口に出せないけれど。


そういうわけで、今のセレッソはこれまで築き上げたものを全て壊している。そして、新しいスタイルを作り上げるためには、見込みよりもずっと長い時間が掛かりそうだと分かった。それは山口蛍がフィレンツェに行った後かも知れない、柿谷曜一朗がスペインに渡った後かも知れない、南野拓実が海外に渡るその後かもしれない。当然のことながら、それでは致命的に遅い。


リビルドを加速させるには強烈なインパクトが必要だ。柿谷も攻撃参加ができる後ろの選手を招くか、新しい手法を持った指揮官を置くか。今の3-4-3、5-4-1可変システムは残留に足りる勝ち点を得るだろうが、フロントとサポーター、そしてヤンマーをはじめとするスポンサーが望むタイトル、ACL圏獲得の可能性はかなり低い。

俺個人は、監督を替えるのが一番ダメージが少ない方法だと思っている。選手の力量はワールドカップに臨む各国代表のメンバー、予備登録メンバーの中に柿谷曜一朗、山口蛍、南野拓実、ディエゴ・フォルラン、キム・ジンヒョンらの名前が列記されていることを考えれば疑いようがない。ならばこの方法が最短ではないかと。


他にも様々な方法を考えている人がいるようだが、とにかく「変わらなければマズい」という感覚は共有できている。世界が熱狂する6月に、セレッソにとっても熱い何かが待っていると期待している。

浦和戦の後、知り合いが「セレッソはこんなチームだったかな。」と寂しい連絡をよこした。返事を返すのに酷く時間がかかった。こういうのはもううんざりだ。

0 件のコメント :

コメントを投稿