16:10神戸空港発の茨城空港行きは、思ったより閑散としていた。セレサポは、俺一人じゃなかろうか。
明日の試合には、山口蛍、キム・ジンヒョンの代表組、帰国したカカウ、退団の決まったディエゴ・フォルラン、ケガ人がメンバーから外れるのが確定している。それでまだベンチに欠員が出ないのは大したものだ。
愛媛戦での4-3-3が、パウロ・アウトゥオリが本当にしたかった戦い方なら、この先の戦いにも希望が持てる。得点は今までよりも減るだろうけれど、失点もかなり減るはずだ。ついでに、俺たちが肝を冷やす回数も、多分減る。
4-3-3は「アンチ4-4-2」の側面が濃くて、3バックのチームと対戦するときは工夫が必要になる。けれど、水戸は4-4-2のシステムを継続しているようだから、これもいい流れを呼び込んでくれる要素になる。
明日の試合、キーマンは扇原貴宏になるだろう。山口蛍がいないアンカーの位置に入り、守備時はセンターバックの間でバランスをとる。そして攻撃時には4バックから前線への橋渡し役になる。ここが死ぬとセレッソはどうしようもなくなる、それくらい大事な役割だ。
後は…玉田圭司や楠神順平ら、今までくすぶっていたアタッカー達がどれだけ暴れてくれるか。それと、ユース組達がどれだけ伸びてくれるか。
3トップは守備でもちゃんと動かないといけない。体力がモノを言うポジションの上に試合は初夏の昼間だから、恐らく90分は動けない。その穴を埋めるには、今チャンスをつかんでいるユース組のがんばりが不可欠なんだ。
守備陣は茂庭照幸が計算できるだけに安定するだろう。だから、後は攻撃陣待ち。
ひとつでも多いゴールを、たくさんの歓喜を、そして、勝ち点3を。金も時間も体力もないおっさんが必死こいて飛び回ってるんだ、なんとか頼むよ。
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