でも、現実は厳しい。またお決まりの後半ガス欠があった、足が止まって、21位の水戸相手に主導権をにぎられ続けた。
フォルランやカカウが居た頃とチームの根本は変わらない、ただひたすら選手間のバランスが悪かった。前線は攻守に必要以上に走らねばならず、守備陣も多大な犠牲を払っていた。ガス欠して守勢に回ると、フリーになっている敵のボランチから繰り出される厳しいパスと、スピードにのるアタッカーを防ぐので手一杯だった。何度も何度も、本当にウンザリするくらい見た光景が茨城でも繰り返された。
丸橋祐介を3センターの左で使ったのも、結果論だけれど失敗だった。タテにタテに行くマルのよさが消されて、左足で出すコースを切られて、全くうまくいかなかった。染谷裕太が下がって左サイドバックに戻るとキレが戻ってきたから、明らかにポジションと役割の問題。
扇原貴宏もアンカーの宿命であるマルチタスクをこなせなかった。パス出し、広範囲の守備、全体のバランス調整。いつもは山口蛍がしているとんでもない量の仕事と責務に押しつぶされていた。
だからこそ、楠神順平に合わせた絶妙のたて一本が産んだPKには大事な意味があった。リードすれば逃げ切るために5バックにすることができる。意地汚く引きこもることも、セレッソが「元いた場所」に戻るためには許される行為だ。
その挙句が苦々しいドローだ。田代有三というボールキープができる存在が加わったこと、田代と玉田圭司が親和性を持っていたこと、吉野が前回より動けたことは収穫。だが、肝心の結果がともなわなくては元も子もない。
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