12/24/2006

潜む膿。

 以前親知らずを抜いた、という記事を書いたけれども、実はそれよりずっと前から歯医者に通っている。根管治療というのを受けるためだ。

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 あまり馴染みのない名前だが、平たく言うと、神経を抜いた歯の、かつて神経が通っていた穴をきれいにすることをそう言うらしい。


 神経が無いことで発生するいろんなリスクの一つに、神経のあった穴に病巣が出来る、というものがある。歯の上の部分は詰め物をされているので、病巣から出る膿は自然に根管の下へと流れ、歯茎の辺りで嚢胞を作る。それが歯茎の表層でできものになるまで、当人は気付かない。

 しかし気付いた時点では歯茎の中にはとんでもない量の膿が溜まっている。これを根管から抜き、病巣になっている部分を丹念に時間をかけて清掃する。これが根管治療。手間も時間もかかるのに治療の点数は低いので、歯医者さんとしてはキツイ部類の治療法らしい。また患者として体験談を言うなら、何週、何ヶ月と歯医者さんに通う時間を作るのも、なかなかたいへんな上に、雑菌が入ると治療が進まないので神経を使う(注 お医者様からご指摘を受けました、キチンと処理をされる方ならそれ程長期間になる事がないケースもあるようです、メール有難うございました)。


 さてセレッソである。正式に都並体制が決まったわけだが、やはりまだ納得がいかない。というかフロントへの不信がますます増した。

 もう配慮する気も失せたので白状すると、球団事務所に物理的に突撃した際に、一月にサポーターミーティングが用意されていると球団職員から聞いた。だが、年の瀬になっても全くなんのインフォメーションも無い。

 たてまえとして「会場の都合」が有るらしいが、記者会見の準備はすぐに出来て、サポミの会場がどうのこうのという言い訳をし続けているのはどうだろう。休日にクラブハウスの部屋を空けて、社長とGMと運営の責任者を呼べばいい話だ。この辺りの意識がサポーター離れを呼んでいると気付かないのだろうか。

 多分球団としては、体制が固まって、やり直しの聞かない状態になるまでサポミの開催を引き伸ばし、「ここまで用意したのだから一年間辛抱して欲しい」と理解を呼びかけるのだろうけれど、それでどれだけの人間が納得するか。


 先にマクラで書いたように、今のセレッソを歯に例えるなら、フロントは根管の病巣、都並体制はその上にかぶせられたクラウン、と言う事になるだろう。

 確かに表向き、歯は綺麗になったように見えるが、根管は相変わらず化膿していて、膿を出し続けている。もう歯茎には巨大な嚢胞が姿を現しているというのに、クラウンの美しさでごまかそうとしている姿は、少し滑稽で、かなり腹立たしい。


 実は根管治療以外にも、神経の管に巣食った細菌を除去する方法が有る。歯茎を切開し、病巣となっている歯根を丸ごと切開してしまうのだ。根管治療は神経が無い部分で行われるので無痛の場合が多いが、この方法は切開するので痛みを伴う場合もある。ただどうしようもない時の選択肢としては、ありだと思う。


「降格した責任を果たす為、一年で昇格出来る体制作りを進めていた。これを最後の勤めとして、職を辞したい。」


 別に今から言ったとしても、不自然なコメントではないと思う。順番がばらばらになった分、歯肉切開という痛みは伴う。だが嚢胞を放置していれば、やがてセレッソという歯は周りの歯肉を腐らせながら抜け落ちてしまう。今行動するか、それとも何もしないで死を待つか。答えは自明のはずだ。

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