7/02/2007

仙台1VS0C大阪 曇天。

今日の大阪、日が出たのは午前中だけで、昼間は分厚い雲が垂れ込め、夕方には小雨もぱらついた。テレビ観戦だった者の気分そのままの天気のように思える。涙雨が程なくして止んだのは、もう涙も出ないというサインだろうか。

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スタメンの左サイドには濱田が入った。以前に比べ、たくましく、強かになった稀代のパサーが攻撃のタクトを振るう。

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しかし前線の二枚、キムと古橋との相性はあまり良くない様子だった。特にキムはまだコンビプレーが満足に出来ていない。前節からは確実に良くなってきているが、まだ満足のいくものではない。わりとサイドに流れたり、長い距離を走る場面でいい働きをしていたので、小松と組ませて古橋を一列下げてもいいかも知れない。そんな実験が出来る余裕は、今のセレッソには無いけれど。

もう一つ、不安材料だったダブルボランチも、やはり働けていない。宮本、アレーの辺りがルーズで、全体的に間延びしてしまっていて、他の選手達が走る距離がどうしても長くなってしまう。またボールを危険な位置で奪われる事も多々あり、肝を冷やす事しきりだった。


良かったところは、濱田とゼ・カルロスの関係が、堂柿とゼ・カルロスのそれよりも、幾分整理されていたところだろうか。守備の軽いゼ・カルロスをサイドバックに置く唯一最大のポイントは、相手のマークをルーズにさせる事だが、濱田がそれを意図してか、内側に絞って、ツートップの下に入ってプレーしていたので、ゼ・カルロスは前節よりは楽に相手サイドを侵食していた。

サイドからの攻め、そしてセットプレー、今のセレッソに欠かせない得点機を演出しようとしていたのは、コーナーキック11本、フリーキック18本というスタッツにも如実に表れている。それをゴールに結び付けられなかったのは、自身の詰めの甘さや焦り、そして相手のスカウティングによるものが大きい。事実セットプレーの際、前田は異常なほど徹底的にマークされていた。

セレッソの攻めに関しては、前述の部分以外は、全体的に淡白だった。ある程度引き出しはあるのだが、どれを出してきてもフォワードまで上手く流れず、相手のボランチや、はたまた最終ラインで、容易くボールをカットされていた。おまけに早いカウンターの際には相手のキーマン(ロペス、梁 勇基)が簡単にフリーになっているのだからたまらない。


トータルで見て、86分間よく0-0だったなというのが、正直な感想。古橋や前田がどれか一つでも決めていれば、と思うかも知れないが、それ以上のピンチが何度続いたか。PKを与えたぜ・カルロスの不用意な守備、それに繋がった軽率なパスミス、それらだけではなく、今日は守備陣全体が余りにもルーズだった。怠慢と書いてもいい。センターバックの二人、江添と前田に関しては頑張っていた部分も有ったが、江添は守備全体のコーチングというもう一つの仕事を貫徹しなければいけない。さもなくばこういう試合は今後も続くだろう。


クルピ監督に対しては、どうして3枚目のカードを切らなかったのかという疑問が残る。81分にガス欠を起こした濱田、苔口を引っ込めて柿谷、丹羽を入れたが、ビハインドの時点で4-1-3-2にする選択肢は無かったか?

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突っかけていくなら堂柿、パワープレーなら千葉、打てる手が無かったわけではない。この試合の敗戦がどういう意味を持つのか理解しているなら、あれで終わりは無いだろう。


過ぎ去ったものを悔やむのは、余りに非生産的すぎるが、この一週間でセレッソが失ったものはあまりに大きい。自信、積極性、そして可能性。もう一度同じラインに立つ為には、4連勝以上の追い上げと、相手チームの足踏みが同時に起こらなければいけない。その確立がどれほど低いものか、ご理解いただけるものと思う。ただ、僅かでも、理論上昇格の目がある内は、全身全霊を込めて戦い続けなければならない。それがプロスポーツというものではないだろうか。

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