11/19/2007

草津2VS2C大阪 可能性と希望。

 テレビ観戦だというのに試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、どっと疲れが出た。どうして後半のようなラッシュが出来なかったのか、どうして決定機に冷静になれないか、どうして選手交代を早く出来なかったか。

 スタメンからケガのゼ・カルロス、アレーの名前が消え、代わってボランチに羽田、左SBに丹羽。

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 前半失点するまでのセレッソは非常に出来が悪かった。安全にいこうとするあまり追い越す動き、連動性がなく、上州のからっ風に足元をすくわれたかフィニッシュも雑だった。特に森島康は終始プレーに精彩を欠いた。

 その上に失点。流れ自体はピッチ幅を広く使った素晴らしいものだったが、それをされた時間帯が不味かった。決定機をふいにした後の、しかも4試合ぶりの失点、精神的な動揺はどれ程だったろう。

 それでも流れを変えるチャンスはあった、前半33分の相手選手の退場だ。だが、それを生かしきれなかった。10人になったことで草津がより守備的に意思統一されたこともあるが、攻撃が相変わらず単調になりすぎたのも問題。

 これだけ個々がしなくてはいけないことをしていなければ、おのずとつけが回ってくる。相手選手退場から10分も経たないうちに草津FWカレカを江添が引き倒し、一発レッドを食らう。その上そのフリーキックをそのカレカに決められて0-2。


 唯一幸運だったのは、0-2になった時点で、まだセレッソには50分の時間があったこと。ハーフタイムがあったことも大きかった。江添が退場したあとのフォーメーションは4-3-2。羽田がセンターバックに下がり、ワンボランチとなったジェルマーノのフォローも務める。

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 ここから、ようやく本来のセレッソが姿を現しはじめた。運動量豊富で、勇猛果敢で、何よりひたむきにボールを追うセレッソ。

 効果はすぐに表れる。後半開始早々、左サイドからのクロスが流れたところをセットプレーで前残りになっていた前田が足で決めた。繋がるボール、相手攻撃をほぼ完全に寸断し、さらに攻めると。今度は古橋が相手ラインの裏を突き、冷静にニアサイドを射抜く。同点。

 この時点で残り25分、勝ち越しは時間の問題かと思われた。森島康の再三のシュートは枠に嫌われ、GK、DFに弾かれた。羽田の狙いすましたヘディングもかき出される。


 悔いが残るのは選手交代。何度も書くがこの日の森島康は絶不調で心身ともに精彩を欠いていた。濱田はガス欠を起こしていたし、丹羽も存在感が薄かった。勝ち点3しか許されない状況で、これ以上手は打てなかったのか。


 クルピの重い腰が動いたのは、試合終了間際だった。森島康から小松、濱田から酒本。

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 二人は少ない時間の中でもそれぞれの持ち味を生かしたプレーをしていた。小松はあわやというヘディングシュートを放っているし、酒本も決定機を生むパス出しをしている。しかし、時は無情に過ぎた。


 この引き分けで優勝は消え、2位の可能性も限りなく0に近づいた。しかし、まだ入れ替え戦に臨める3位に滑り込む余地は十分に残っている。可能性が残っている限り、戦いを止めてはいけない。

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