9/09/2014

ペッツァイオリすまない。宮本さん大熊さん、頼みます。 #cerezo #photo #diary

マルコ・ペッツァイオリ監督が解任され、勝矢大熊裕司監督、宮本功強化本部長という体制が発表された。


先ずは、ペッツァイオリ氏に対してお礼を言わなくてはいけない。レヴィー・クルピ体制が長く続き、自由闊達を良しとするチームのスタイルは奥底まで浸透していた。それを路線変更するために、今季はランコ・ポポヴィッチ氏が招聘されたわけだけれども、一度下降したチーム状態が上向くことはなかった。固まっていたチームのスタイルを破壊し、リストラクチャーするという作業は生半可なものではなかったということ。


そうして、チームの状態はガタガタのままペッツァイオリ氏が呼ばれた。俺がもし監督業をしていたとしても、あの状態のセレッソを引き受けるという選択はしなかったと思う。火中の栗、この言葉がよく当てはまる状態だった。選手個々人もチームも、コンデイションを落とし、自信を失っていた。

そんな中で、彼は妻子も大阪に招くほど力を入れてくれた、よくよく理詰めのサッカーを浸透させようとしてくれた。リーグ戦初戦、川崎戦の安藤淳のゴールが決まった時は、何かが変わったかと期待した。けれど、ドイツ流のハイプレスサッカーと日本の夏、そしてセレッソの根底にあるアイデンティティはあまりにフィットしなかった。これは、ただ残念という他ない。


その意味では、大熊監督、宮本本部長という、セレッソで煮染めたような二人が加わったことはトップチームにとって大きな安心材料になる。ユースチームに与えるダメージを考えればゾッとするけれど、トップが二部リーグに落ちた時のダメージはそれを上回るわけで、王手飛車取りを食らった時点で王を下げざるを得なかったわけだ。


大熊監督の試合はカカウが試運転をしたトップとの練習試合しか観ていないけれど、個の力で劣るユースが、トップを向こうに回して善戦した記憶がある。それぞれの持ち味を活かす、ハードワークする、誰もサボらない、多分にセレッソらしいそれを感じた。大きく化ける可能性も低いけれど、大きく外すリスクも少ないはずだ。


宮本本部長は、あの人個人や、パイプのあるスタッフ(それこそ大熊監督のような)の動きを見ていると、育成という荒らされていない領域で確固たるものを築き、そこからクラブ全体をリビルドしようと考えていたフシがある。少しずつ少しずつクラブへの関与を強めていこうと時をうかがっていたから、今あの場に引き出されたのは少し不本意だろう。

それに、宮本本部長はスキーム(枠組みやシステム)を産み出すのは得手だけれど、チーム運営となるとどうかというのもある。ハナサカクラブ、キンチョウスタジアム、プライムセレッソ、ユースの財団法人化、新クラブハウス、セレッソが成長していくそこかしこに宮本氏の姿がある。けれども、それはヤンマーの営業として働いていた経験が活かされた才覚で、強化部でそれが発揮されるのかは正直怖い部分だ。



と、あれこれ考えてはみたけれど、残りはわずかに12試合、まともに強化もできないし、打てる手はほぼ出尽くした。この人事が好転するように、サポーターとしてフォローしていくしか他に方法も無いか。さて、腹をくくろう。

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