明日の金沢戦ではスタメンの大幅入れ替えがあるようだ。スポーツ紙を見る限りだと
- システムは4-4-2から4-3-3に変更
- トップにはエジミウソン、パブロ、楠神順平
- 3センターの左サイドに橋本英郎
- ディフェンスでは累積警告空けの田中裕介が左サイド、
右サイドは変わらず小暮大器、
センターバックの一枚は茂庭照幸- キーパーはスタートからキム・ジンヒョン
前節からは実に7人が入れ替わることになる。自動昇格の可能性がゼロとなり、プレーオフを戦うにあたり、戦える選手、コンディションのいい選手、確かな連携を確認しておきたいというパウロ・アウトゥオリの意向が反映されている。
この判断は結構際どいものだ。セレッソは未だ、そのプレーオフ出場権すら手にしていないから。
しかし、金沢戦で手堅く出場権を確保しても、残りの二節は直下で同じくプレーオフ出場を狙う長崎と東京V、テスト布陣を敷いて勝たせてしまうと勢いをつけさせることになる。こちらとしても直近の試合で負けているという記憶を植え付けられるのは避けたい。見極めをするのは金沢しか無いのが実情なのだ。
うまく行けば、セレッソは金沢でベストの布陣を手にし、長崎、東京Vを駆逐、プレーオフには最高の状態で入ることができる。だがマズい出目が来るとバタバタと星を落とし、最悪プレーオフを逃すことすらあり得るのだ。
一番可能性があるのはプレーオフには出られるが、ついぞベストの布陣を見つけられないままになるというシナリオで、これもマズい。
確かに金沢戦で起用する選手の意図は分かる。玉田圭司、田代有三では得点ができなかったので、3トップに戻して実績のあるエジミウソンを入れる。パフロも楠神も爆発力があり、スキルも持っている。橋本英郎のバランス感覚は中盤に欠かせない。丸橋祐介が不調なので田中の左サイドも確認しておく必要がある。分かりはするけれど、煮え切らないなという気持ちもある。
アウトゥオリはすでに10ヶ月の間選手を率いてきた。何通りものシステムを試し、何通りもの組み合わせを模索してきた。それでまだ可能性を探らなくてはいけないというところが悲しい。
これがシチュエーションや相手チームの特徴に合わせたオプションのテストなら分かる。スピードのあるチーム、フィジカルの強いチーム、攻撃に特徴がある、守備が堅い、ブロックが高い、低い、そうしたあらゆる場面で「こういう時はこの組み合わせ」というオプションを繰り出せるのが強いチームだ。金沢戦で行うテストは、これよりもずっとずっとレベルが低いもの。だから悲しいんだ。
前節の後に書いたけれど、俺はこの志向とは真逆の考えを持っている。例え引き分けだったにせよ、熊本戦のメンバーを出来る限り維持し、練磨してほしかった。刀を研ぐように、あの組み合わせで完成度を上げていくことが最良と考えていた。
だから、このテスト自体に悲観的な物言いしか出来ないのは確かだ。けれど、この試みを「おお、やってくれるか」と喜んでいる人間がどこにいるんだろう?一年間戦ってきてまだ信じられる選手がいないという、このメッセージに対して。
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