その中に、来期契約を結ばないことが発表された岡田武瑠の姿があった。運動量が豊富で献身的なアタッカーで、その勤勉さがどことなく森島寛晃に似ている気がした。日曜日は彼にとって、プロとして臨む最後の舞洲になった。
彼のプロ生活はケガとの戦いだった。故障者が続出した今期のセレッソは、前川大河、阪本将基、沖野将基らルーキーたちにとってはベンチ入り、出場する絶好のチャンスだった。この時期にトップコンディションでいられたら、彼の人生はもっと違ったものになったろう。
その才能を証明するように、日曜日に組まれた紅白戦では1アシストを記録した。左サイドを駆け上がって、キーパーの上を越す美しいクロスを上げた。手加減とか温情のない真剣勝負の中でも「まだやれる」というところを見せてくれた。
試合後のファンサービスでは、たくさんの手紙やプレゼント、そして激励や感謝の言葉がサポーター達から手渡された。
プロという定義が、自分の所作により人の心に感動を与えることだとするならば、岡田武瑠というプレーヤーは確実にプロだった。それは書き残しておきたい。
彼の才能にはまだまだたくさんの未来があり、可能性がある。大阪という土地では花を咲かせることはできなかったが、彼を活かせる土地がどこかにあると信じる。
最後に、レンタル移籍をしていたFC長野パルセイロで歌われた、彼のチャントを載せておく。
ラララララララ 岡田武瑠
長野で咲かせ サクラの花
ラララララララ 岡田武瑠
長野で咲かせ サクラの花
きっと、必ず咲くよ。岡田武瑠という花は。
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