3/14/2016

松波正信氏セレッソ大阪U-18コーチに就任、それから人の過去がどうしたって話。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #diary

今日は雑記。

ガンバ大阪OBの松波正信氏がセレッソ大阪U-18コーチに就任した。

ガンバ大阪のサポーターをしている人の中には受け入れられないという人もいるだろう。同時に、セレッソ大阪のサポーターの中にもガンバ出身の人材をなぜ育成に、という考えを持つ人もいるだろう。それは当たり前の反応と言えなくもない。

ただ、俺に限って言うと、こんなことで誰かや何かを責めたりする気にはならないな。問題はその人が「なにをするか」であって「なにをしたか」ではないからね。過去にこだわる人間こそ、大抵なにもしないし、してくれないよ。

今の首脳陣考えたらFC東京分の方が多いわな。

例えを出そう。ジョゼ・モウリーニョはもともと体育の先生をしていて、ボビー・ロブソンの通訳だったこともある。だから監督に不向きだったわけじゃない。プロ経験がない指導者なんて他にもいくらでもいる。

野球の話になるけれど、アメリカ大リーグにはシンシナティ・レッズというチームがある。このチームの黄金期を作ったスパーキー・アンダーソンという名監督は、就任時新聞で「Sparky, Who?」とこき下ろされた。マイナーでもロクな成績を残せなかった選手、そしてマイナー指導歴しかないコーチなんぞ知らないという皮肉だった。その後手のひらを返したのは言うまでもない。

どこで生まれたから素晴らしいとか、なにをしてきたから信頼できるとか、野菜や米じゃないんだから選り好みするものでもないだろう。

柿谷曜一朗だって徳島時代が無ければ……。

ああ、米で思い出した。一つだけ心配することがあるとするなら、それは「セレッソではこうだから」という流儀に松波コーチを押し込めようとすることだ。それだけは避けなければならない。

どうして米で思い出したか、ザックリとだけ書く。俺が大学生だった時、日本は米不足になったことがあった。そうして他国の米を輸入し、飢えをしのいだ。他の食い物があるんだからパン食なりにしてもよかったろうに、米にこだわった。

その時ひどく叩かれたのはタイ米だった。日本の米は短粒種といって全体的に丸みを帯びていてふっくらと炊け、独特の粘りがある。それに比べタイの米は長粒種で細長く、粘りがない分パラパラとしている。これが日本人の口には合わないというのだ。確かに学食で食べた日本米とタイ米をブレンドしたカレーは違和感があった。

それから長い年月が経ち、30代も後半になった時、大阪に「堀内チキンライス」というエスニック料理を出す店ができた。物珍しさで食べてみたのだが、どの料理もとてもうまい。特に鶏を茹でた出汁で炊いた米と鶏肉を合わせたシンガポールチキンライスは格別にうまい。

このシンガポールチキンライスは長粒種の米を使っている、だからうまい。短粒種の米が逆立ちしたってこの味にはならない。その時適材適所って言葉の意味をよくよく理解できた。

チキンライス、腹減ってきた。

それぞれの特徴を活かすやり方でなければ、力が最も発揮できる土壌を作ってやらなければ、どんなものでも猫に小判なんだ。

元ガンバだからとストレスをかけて、やり方を否定して、力が出せる環境を作らないなんてこと、あってはならない。松波コーチが手腕を発揮し、トップに上がれる選手を育ててくれるなら、それでいいじゃないか。その選手が巡り巡ってガンバにとってプラスの存在になることだってある。だからガンバサポーターだって叩くもんじゃないだろう。

清原翔平、澤上竜二らユース以外の選手も奮闘したU-23初戦から。

何度でも書く。過去をずっと見つめて、今どうだとか、未来はどうなるとかを考えられない人間こそが、本当に役に立たない人間だ。今のベスト、未来のベストは変わっていく。その時その時でこれがいいという選択をし続けることこそが利発ってことなんだ。

だから、俺は書けるよ。松波コーチ、若い選手たちをよろしく頼むと。セレッソの未来は、あなたの双肩にかかっているよと。

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