7/16/2016

2016 明治安田生命J2リーグ第23節 群馬 0 vs 2 C大阪 今は結果だけを。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #thespa


試合を観に来た人にとっては……いい試合だったのかな、よく分からない内容だった。セレッソとしては下位相手に複数得点で勝てた、内容も早い時間に先制、後半の立ち上がりにカウンターから2点目と申し分ない。

でも、もう少しやれたかなという気持ちがある。この選手層ならもう少しできたかなという感覚、セレッソをずっと見続けている人には共感してもらえると思うのだけど。

スターター



スタメンでは面白い起用があった。GKはキム・ジンヒョン。DFは右から松田陸、田中裕介、山下達也、丸橋祐介。MFボランチにソウザと山口蛍、二列目は右から清原翔平、丸岡満、杉本健勇。FW1トップにリカルド・サントス。丸岡は初のスターターで、しかも勘所であるトップ下になった。

リザーブは丹野研太、藤本康太、関口訓充、山村和也、田代有三、玉田圭司、澤上竜二。

前半


早い時間(前半3分)に先制できたのは意味がある。群馬はセットプレーの守備に危なっかしいところがあって、1本目もファーの山下が競り勝てていた。二本目はニアの杉本があわせて、中に詰めていた清原がうまく拾ってくれた。

写真は札幌戦

流れの中で言うと、群馬の攻めに助けられたところが多かった。2トップの常盤聡と瀬川祐輔に上背がないということで、タテにロングボールを出して一気に前線にというオプションがなかった。

セレッソはタテに早い攻めを繰り返しやられると、疲弊して全体が間延びしやすい。それがないということだけで随分と助かる。地上戦だけなら山口の守備範囲の広さ、ソウザの堅牢さが活きるのでそう怖くはない。

写真は札幌戦

それ以外だと、群馬の右サイドが脆く、セレッソが得手にしている左サイドの攻めが機能していたのも幸いした。

群馬の右サイドは元セレッソの舩津徹也で、彼は監督から前に行けという指示を受けていた。けれど彼が上がった裏のスペースに杉本が入ることがあって、上がれば上がるほど全体のバランスが悪くなるように感じた。前半30分にも杉本が左サイドを突破してリカルド・サントス、丸岡がゴール前を脅かすシーンがあった。

初先発の丸岡満について



結論から書くと、持ち味が活かせなかった印象。前半にカットインしてシュートというシーンが一度、前述の杉本の突破から一度いいシーンがあった。けれどそれ以外のシーンでは、総じてうまくボールに絡めなかった。

セレッソが群馬の作る密なブロックをサイドから崩すことに執心していて、中から崩す機会がなかったのも、トップ下の彼がボールタッチを少なくしていた理由のひとつ。

けれど、だとすれば柿谷曜一朗がしていたように下がってでも受けるだとか、リカルド・サントスや杉本のような高さを活かすプレーヤーの近くでプレーするだとか、そういう「次の一手」「自分の得意なプレーを封じられた後の修正」みたいなものが見れればよかった。

2点目のカウンターなどはあえてゴールにまっすぐ入って、左に上がっていた杉本をフリーにしていた。こういう頭のいいプレーはできるのだけど……。

写真は讃岐戦

U-23の試合ではボランチが主戦場。だから、いきなりトップの試合で、それもいつもと違う位置でプレーするのは戸惑いがあったろう。それを自分自身でも理解して、どう工夫していくかが次の課題になる。

もともと順応性が高いプレーヤーだから、チャンスがいくつかあればやがてフィットできるはずたけけど、そこまでチームが待っていられるか不安だ。

後半


後半になると、さすがに群馬もセレッソに対する攻め方、守り方を見つけてきた。それでもシュート3本、枠内0本というのは苦しい。J2リーグで現在21位というのも「仕方がないかな」と感じた。

対するセレッソはいいカウンターを仕掛けられた。後半16分に自陣深くで田中ボールを奪うと、清原が一気に持ち上がってリカルド・サントスに、杉本と繋いでゴール。

写真は札幌戦

他には……書くことが少ないな。キラリと光るプレーとか、唸るような守備だとか、そういうものは生まれなかった。


唯一面白かったのが、スカパーの解説になった下村東美のコメント。彼は後半15分ごろ、ちょうど2点目の直前辺りでセレッソのパススピードが上がらないことにダメ出しをした。でも、この試合が特別悪かったわけではない、このチームは今季ずっとこんな調子なんだ。

セレッソは昨シーズン終了後に染谷悠太、今年夏には扇原貴宏と、攻撃のスイッチを入れる選手を次々と放出している。さらに関口、玉田といったボールをドリブルで持ち込める選手の起用があまりない。

写真は札幌戦

その結果として、一気にサイドを変えるとか、斜めにドリブルを仕掛けて相手のブロックを崩すとか、幅のあるプレーができないでいる。強力な推進力を持っていたブルーノ・メネゲウも中国に放出してしまったので、今のところ攻撃の核になれるプレーヤーが清原ひとりという状態だ。

高く、強く、激しく、大熊清監督はそういう選手を重用する。それはいいのだけど、だからといってボールを運べる選手を軽視しすぎると凡庸な試合が続くことになる。つまらない、ワクワクしない、守備が堅いわけでもカウンターが鋭いわけでもないのに、ただ結果は出る。不思議なチームだ。

試合終了時

まとめ


いい試合ではなかった、それでも、結果が出ていることがとても大事だ。上位で、自動昇格圏にい続けることに意味がある。柿谷曜一朗のケガが完全に癒えたそのころに、チームのポテンシャルを最高の形に持っていければベスト。なかなか叶わないとは思うけれどね。

写真は札幌戦

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