4/21/2008

J2第8節 C大阪1VS0熊本 収穫は結果のみ。

 この試合、最も求められていたものは勝ち点3。それを考えればこの結果に満足すべきなのかもしれない。スタメン4人を欠き、助っ人が期待に応えられていない現状を鑑みれば、この試合のそこかしこにあったちくばぐさや違和感のようなものには目をつぶるべきなのか。それにしても不恰好な90分間だった。

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 スタメン大幅変更を示唆していたレヴィークルピ。予告どおり前節からかなりのメンバーが変更になった。4バックを統べるのは江添、両サイドバックの中山、丹羽も含めると開幕時から3人メンバーが入れ替わっているということになる。攻撃的右サイドには柿谷、トップは森島康、小松のツインタワー。

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 立ち上がりからセレッソと熊本には違いがあった。セレッソの11人が連携を欠き上手く機能していないのに対し、熊本のコンセプトは明確で、ピッチ上の全ての選手が統一された意識を持ってプレーしていた。狙いが中山の裏というのは明らかで、柿谷、中山のラインが繋がっていないことも相まって、右サイドは終始後手にまわってしまった。

 2トップもコンビネーションが見られない。個々では懸命にプレーしているのだが、常に距離が離れていて相手の脅威となっていない。

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 ボランチも含めた守備陣も良くない。高さという面では勝っていたが、縦に早い攻め、パスワークに振り回される場面があった。急造4バックでは致し方ない面もあるが、アレー、ジェルマーノまで引きずられてしまい、危ない位置でのボールロストやミスが出ていた。今季初先発となった山本のビッグセーブと、中山の踏ん張りが無ければ試合の結果は違っていた可能性が高い。

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 こうなると「日本代表候補」香川に頼らざるを得ないのだが、さすがに各チームともに研究を重ねている、ほぼ全ての場面で複数のマーカーをつけ、1対1の場面では不用意に飛び込まずディレイに徹していた。

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 前半の流れを見て、レヴィークルピは早めのプラン変更に出た。ツインタワーを諦め、白谷を投入、運動量を増やす策に出る。

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 白谷の登場でセレッソは僅かに良化した。白谷は高さは無いものの、スピード、クイックネス、そして何よりチームに最も欠けていた積極性を持っていたからだ。中盤で、ゴール前で、チームの潤滑油として奔走する。

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 しかしサッカーは11人がチームとして機能しなければ勝つ事も、点をとる事も出来ないスポーツだ。後半足が止まってしまう悪癖はこの試合でも見られ、個々の距離が徐々に開き始めた。特に中山の疲弊が酷い。

 それを補う為にとられた策は意外なものだった。羽田のアンカーとしての投入と酒本サイドバック起用。

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 ボランチが3枚、中盤が5人になった事でセレッソは不足していた運動量を再び増やし、徐々に流れを引き寄せていった。そうしてこの試合で唯一の好機をモノにした。白谷の「まずシュート」という積極性が呼び込んだゴールだった(記録上はジェルマーノのゴール)


 それにしても苦しい試合だった。今は上位争いに踏みとどまった事を、まず喜びたい。今後のことは怪我人の復調具合次第となるだろう。

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