8/10/2010

クルヴァ濃度。

キンチョウスタジアムでの初試合。芝の問題、動線の煩雑さ、座席の狭さなどなど、いろいろと課題は残ったけれど、やはり球技専用のスタジアムというのはいいものだと思う。

特に感じられたのは「熱さ」何があってもスタジアムに乗り込んでやろうという気概のあるサポがスタンドにギッシリ詰まった。これは本当に楽しい、幸せな体験だった。指定席ということで隣近所がどうなんだろうと心配していたけれど、考えれば同じ気骨のあるサポーター、仲違いする理由が全く無いのだ。気がつくと隣の人も立って声を出して応援していた。オレはあの人をリスペクト出来る。


同じ「化学反応」はゴール裏(文字通りのゴール裏、これ以上近づくにはゴールの中に入らないと)にもあったようだ。とにかく今までにない、熱波のような何ががゴール裏から発せられていた。

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実は試合前にコールリーダーのTくんと少し話をしていた。コールリーダーだというのに腰は低いし、優しいし、多分初見の人は「大丈夫かな」と思うような細面。でも彼は自信と高揚感に満ちた顔をして「西中島さん、ゴール裏しっかり撮ってくださいよ」と宣言した。そうして彼は有言実行、魅力的なゴール裏をリードしていた。

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選手の激しいプレー、ボディコンタクトした時の薄気味悪い、あの骨のきしむような音、キックの「ドスン」という衝撃がこちらまで伝わってくる。キーパーの指示もあの位置なら容易に聞き取れただろう。選手達の体を張ったプレーを、ゴール裏は全力でサポートしていた。もし長居スタジアムだったら、あのいまいましいトラックがあったなら、松井は無失点でいられただろうか?

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気がつくとオレは望遠レンズを持って、必死にゴール裏を撮っていた。ピンクに染め上げられた大小の旗がたなびき、帯が揺れる。サポーターの手が、声が、スタンドを揺らしている。それは素晴らしい体験だった。


もしこのテンションを維持できるなら、長居スタジアムでもいい流れが作れるのではと、密かに期待している。そうしてサポが皆一段上のステップに上がったなら、それはセレッソにとっても大きな財産だろう。昨日という日がその分岐点であったと思えるように頑張らねば。

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