楠神は、撮っていてとても楽しい選手だ。ドリブルの時、前傾姿勢になって躍動感がある。手足を広げて大きく見せる迫力、その様を捉える「快楽」は、デジ一と望遠レンズを持った人にぜひ味わってほしいものの一つだ。
その一方、撮っていて難しい選手の一人が柿谷曜一朗だ。彼はいつもルックアップしていて姿勢がよく、動画で見れば驚くようなとんでもないことでも、一枚に捉えるとなんでもないようなプレーに見せてしまう。躍動感を表現するのが難しい。
それほどアグレッシブにピッチを駆けても、楠神はセレッソでのファーストシーズン、ただの一度もゴールを奪えなかった。あと一歩でというシーンはたくさんあった、けれどその一歩を踏み込めなかった。
そうして、最終節浦和戦の交代。アウェー埼玉で2-5の大勝なのに、このシーンばかりが頭に残って、帰りの新幹線、眠ることができなかった。
後味が悪い時間が長く続いて、ストーブリーグが始まって、選手の移籍報道が毎日のように紙面を賑わせるようになった。その日が来るのかと憂鬱な気持ちになったけれど、いい意味で期待を裏切ってくれた。
CEREZO OFFICIAL
【13/12/25】契約更新について(楠神順平選手)
下記の選手と2014年シーズンの選手契約更新に合意しましたので、お知らせいたします。
※12月25日現在
≪楠神 順平(くすかみ じゅんぺい)選手≫
(後略)
なんだろう、ホッとした。彼にはまだチャンスがある。桜の戦士としてピッチを走りぬけ、ゴールを奪う権利と義務を得たのだ。それは幸せなことだ。
さあ、もう一度走りだせ、そして、もう二度と繰り返すな、今度こそ、今度こそ、最初のゴールを、最初のタイトルを。
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