3/21/2008

J2第3節 鳥栖1VS0C大阪 潮の変わり目。

 鳥栖との試合はいつもこんなだ。汗臭い、泥臭い、気持ちと気持ちのぶつかり合いになる。去年は都並監督更迭の引き金になったこの試合、今年も何かのターニングポイントになるかも知れない。敗戦は痛いが、今年の戦い方のベースが出来たと前向きに捉えたい。そうでもしないと気持ちも治まらない、ということもあるのだけれど…。


 スタメンは下記の通り。

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 ボランチにジェルマーノが戻り、羽田は本職のセンターバックに。今レヴィーが考えているベストメンバーだろう。

 対する鳥栖はレギュラーフォワードの藤田が欠場、キム・シンヨンは契約の為出場できず、飛車角落ちの布陣となった。


 前半のセレッソは今季一番の出来ではなかったか(これくらいで出来がいいというのもどうだかと思うが)左サイド香川、尾亦のラインに相手守備が集中するのを見越して右の酒本柳沢を中心に攻撃を組み立てる。得点の匂いのする攻撃も何度かあった。

 特に目を引いたのは低いボールの多様とサイドチェンジ。今のトップ(カレカ、古橋)ではロングボール、ハイボールをシンプルに入れてもボールは繋がらない、スペースを意識したボール回しは有効だった。今までは存在感の無かったカレカも少しずつ機能しだしている。まだまだ不満の残る働きぶりだが、少なくとも前節までの2戦と比べれば随分とマシだ。アレーのミドル(この試合でもゴールを捕らえていた!)古橋のバー直撃のシュートをはじめ、いいチャンスを作っていた。

 しかしもう一つ目に付いたのはプレーの雑さ、一歩目の遅さだ。前半だけでも羽田、アレー、ジェルマーノ、古橋にイエローカードが出ている。反応が遅れたり相手に競り負けた結果体勢が不利になり、ラフなプレーに繋がる、それをカバーしようとすると後手に回るのは自明で、その結果がカードに繋がっている。守備の組織が出来ていないのも痛い。古橋のカードは意義によるものだが、とにかくチームの雰囲気が良くないのは事実だ。ジェルマーノの出場2試合でカード3枚というのも多すぎる。


 後半になると追い風のセレッソがより攻勢を強めたのだが、時間と共に鳥栖の粘り強いチームプレーに主導権を明け渡すようになった。個人技に依存するあまりボールホルダーが孤立する場面が目立ち、ミスも少しずつ増えだした。そうして藤田、キムに代わって出場していた相手FW谷口にファインゴールを許した。


 そこから少しずつセレッソが瓦解し始めたように思う。パス、フリーラン、シュート、精度が少しずつ下がり、いい時期のレヴィーセレッソに見られた十重二十重と攻め立てるシーンが無くなっていった。チームとして一つになり、ゴールにカギをかけ続けた鳥栖とは対照的だった。


 選手交代はリザーブからすれば妥当だったか。失点直後に酒本から柿谷。柿谷は左に張り、香川は右にポジションを移した。両者を生かすためにはこの形しかなかったのだろう。昨年右に柿谷、左に香川という並びがあったが右の柿谷は殆ど機能しなかった。

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 柿谷は個人としての成長を感じさせるプレーをしていたが、鳥栖の硬い守備を突き崩す打開策にはならなかった。

 業を煮やしたレヴィーはジェルマーノを外しワンボランチへ、森島康をターゲットにパワープレーを試みる。

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 それでも鳥栖は崩れず、焦燥感の募る展開が続いた。80分過ぎからは前半にあったようなゴールの予感も消えうせ、連敗。負けが一つ先行する形になった。


 今回の敗戦は非常に痛い。内容で言うならば、特に前半に限れば、今年一番の出来だっただけに、あそこで点がとれなかったのは頂けない。ただしサッカーというスポーツは結果が全て、負けてしまえば元も子もない。この悪い流れを断ち切る為には、三日後に控えた仙台戦、選手の入れ替えも含めて、てこ入れを考えても良いのではないだろうか。

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