3/24/2008

J2第4節 C大阪2VS1仙台 ヒダリ。

 内容のいい試合(鳥栖戦)には勝てなくて、内容がしょっぱい試合に勝てるというのは、なんともいえず不思議な感じだ。ただ今日のブラジリアンによるファインゴールは、後々になって効いてくるだろう。これは大きい。

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 先発は前節と同じ、しかし開幕時と比べるとシステムが随分と変わった。

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 まず目に付いたのがポストプレー。正直カレカのハイボールへの競り合いは「捨て」にしている節がある。無理に短所を伸ばそうとするのではなく、そこを別の方法から補おうということだ。

 具体的に言うとカレカが競り合いに入ると古橋が少し下がり、一時的に4-5-1っぽくなる。中盤に厚みを持たせてセカンドボールを狙っているようだ。

 そしてボールが入るとFWはサイドに開き、香川、酒本は気持ち中に絞る。そうしてSBが上がるスペースを作り攻撃の効率化を図っているようだ。

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 前半に関して言えばこれは当っていた。怖い場面はほぼ無かった。仙台のチーム状態があまり良くないのも因子の一つだが、それにしてもよく機能していた。あれでカレカのトラップがもう少し上手かったら、より素晴らしいものになっていたかも知れないのだけれど、それは今後の課題。

 もう一ついい事が。最近メキメキと精度を上げていたアレーのシュートが遂に決まった。それも左足でだ。決して簡単ではないシュートだったが、ベストのコースに決まってくれた。

 香川、酒本だけでなく、中盤全体に攻撃の意識が出てくるのはいいこと。特にアレーに関しては「後は結果だけ」という状態だったのでひときわ嬉しい。これで攻撃にもう一つバリエーションがついた。

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 中盤がキチンとしていればDFラインにも余裕が生まれる。そういうわけで前半はスコア以上に押していた感がある。


 問題は後半。前半あれほど攻めていたのに決めきれず、少しずつ運動量が落ち始めていた。セカンドボールを拾われる場面が増え、相手の動きについていけないシーンも散見された。

 レヴィークルピはフレッシュな選手の投入でこの問題を解決しようとした。カレカに代わって柿谷、柳沢に代わって丹羽。2枚同時に投入。

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 柿谷は本職であるFWでそれなりにプレーが出来ていたが、試合の場面場面で何をするべきか、まだ少し迷いがあるように見えた。守備ももう少しチェイシングしていればバックも楽なのだが…。いま一人、丹羽は与えられた最低限の仕事をしっかりこなしてくれていた。ザックリと言うと守備に関する意識づけを申し付かっていたことと思うが、危なげなく職務を全うしている。


 しかし「これでいけるだろう」という空気が、一瞬の隙を生んでしまった。セットプレーからの失点で同点に。

 この失点に関しては、防ごうと思えば防げた失点だった。セレッソはコーナーの際、他チームのように人につくのではなくスペースを埋めるように人を配する。その時相手の誰かが入ってくるなどといったコーチングをすれば、守備が守備として機能するのだが、現時点での相澤は残念ながらそのタイプのキーパーではない。


 その後気おされたセレッソはペースを奪われ、間延びし始めたボランチとDFラインの間のスペースを散々使われるようになった。

 対処として送り出したのはFWの森島康。彼が前線で時間を作ることで中盤以降の負担を減らす意図があったと思われる。

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 森島康はキチンと意図を読み取っていたが、少し動きに精彩を欠いていた。心身のバランスが良ければもう少し出来るプレーヤーなのだけれど…。


 この防戦一方のセレッソを救ったのはまたしてもブラジリアンのジェルマーノ。数少ないチャンス(それとて決定的とは言えないシロモノ)をモノにする素晴らしいミドルをネットに突き刺した。

 しかしこの得点に至る過程の中で尾亦が痛みプレー続行が不可能な状態に。セレッソはこの虎の子の1点を10人で死守することになった。布陣の変化は下記の通り。

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 こうなると仙台も死に物狂いで攻め立てる。相澤の敏捷性がなければ結果は違っていたかもしれない、それ程の猛攻。セレッソも老獪なボールキープが出来れば楽にホイッスルを聞けたかもしれないが、柿谷、香川は明らかに功を狙っていた。まだまだ甘いということか。


 それにしてもサッカーは結果が全て。どんなに不恰好でも勝てば問題ない。その意味でこの試合は意義のあるものだった。2勝2敗と1勝1分2敗、若しくは1勝3敗では天と地ほどの違いがある。まずはガムシャラに戦いこの結果を残した選手の労を労うべきだろう。

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