10/17/2010

J1 第26節 浦和2VS0セレッソ大阪 戦おう、我らの大阪。

前半14分 エジミウソン(浦和)
後半34分 原口 元気(浦和)



相手が必死に戦っているのだから、こちらも必死に戦わなければ勝負にならない。4-2-3-1?4-2-2-2?メンバーをいくら入れ替えても戦う準備さえできていないのだから、勝ち負けがどうなるのかなんてすぐに分かる。ポゼッションが出来ていたとして結局最後の局面は崩せていなかったし、守備の枚数云々言ったところで動いて相手にプレッシャーを与えていなければそこにいないのと同じだ。2-0というスコアは、妥当だった。


スタメンとベンチ。羽田はやはり何かアクシデントがあったようでメンバーに入っていない。山下が代わってベンチ入り。家長、アドリアーノが出場停止明けで戦列に復帰し、スタメンに関しては現時点でのベストメンバーと言える。

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試合立ち上がりはなかなかに面白い流れだった。ともにシステムは4-2-3-1で、1トップはキープもフィニッシュもできるストライカー。3シャドーは運動量豊富で、彼等をボランチのラインに入っているゲームメーカーがコントロールする。最終ラインセンターを締めるのは経験豊富なベテラン。鏡合わせのような構成で、特に中盤の攻防、スピード感はワクワクするものがあった。

ただ両チームの運動量、勘所でのファイトする姿勢は決定的に違っていた。浦和はここぞという時に激しくボールを追い、セレッソに対して強いプレッシャーをかけていたし、攻撃の際も果敢にアタックし続けていた。セレッソはどこか安穏としていて、技はあっても激しさがない。一歩目、最初の判断が遅い。

1失点目のプレーにしても、ボールをホールドしようとするマルチネスに対して複数の人間がプレスをかけていた。自陣深くでもまずボールを自分の懐に収めようとするマルチネスの癖を分析していたのかも知れないが、あそこまで強く、前から守備をすれば、ああいうシーンができるのだ。

対するセレッソにはこの試合、セットプレーしかチャンスらしいチャンスを生み出せなかった。浦和の守備が良かったのもあるが、3シャドーの運動量が乏しく、パスの出し手との連携がまるで取れないのだ。出し手の意図、受け手の意思が揃わないと崩せないし、大きく動かなければマークはつきやすくなる。相手を剥がすほど動けていたのはアドリアーノくらいで、後のメンバーは総じて局地的な戦いを仕掛けるだけだった。前半、コーナーからのアマラウのヘデイングが決まっていればと思う向きもあるが、仮にタイに持ち込めたとして、彼等の動きは良化しただろうか疑問だ。

守備にしても止まって防ごうとするので出足の早い相手だと後追いのディフェンスしかできない。この試合相手FW田中達也が負傷し早々にピッチを去ったが、それ以外にも相手の選手が倒れ込むシーンが散見された。激しいプレーと雑なプレーは違う。浦和もそれ程フィニッシュに繋げられずにいたからの前半1-0だった。前線に決定力のあるプレーヤーがいればもう少し酷いものになっていただろう。


後半に入ってもセレッソは動けないでいた。ベンチも何も手を打たなかった。いや、打てなかったというべきか。練習試合でのリザーブプレーヤーの動きを観ていれば、誰が入っても流れを変えらる可能性が低いことはわかる。

特に攻撃のバリエーションは皆無に近い。播戸、小松は二人とも前線で生きるプレーヤーで、アドリアーノのように動きまわるタイプではない。動きが乏しいから、今日のように相手の疲弊を待たなければ、中盤の劣勢を自ら招く可能性があるのだ。他に手を打つとすれば、丸橋を一列上げて石神を入れるか、3シャドーの誰か一人を下げて藤本をアンカーに入れ、残った二人をより攻撃に専心させるか、黒木を二列目に入れて運動量を増やすか。だが石神は本調子ではないし、藤本を早めに入れれば茂庭、上本が負傷した際のバックアップは山下しかいなくなる。黒木にいたってはベンチにも入っていない。この引き出しの少なさが先制された時、重くのしかかってくる。

結局後半30分になって播戸、小松の2トップに賭けることになるのだが、代わって下がったのは動けていたアドリアーノと清武。運動量が目に見えて低下した。

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後半30分


直後に試合を決定づける2失点目を奪われたのは、偶然だろうか?

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後半41分



とにかく、今のセレッソはシステム云々を論じるチーム状態ではない。精神的な部分で試合に入ってこれないから、劣勢になるし、パスも繋がらない、シュートも打てない。新潟戦で感じられたことが、浦和戦でも変わらないままだった。そこを変えていかない限り、苦戦は続くだろう。サポーターは声で、跳ねることで、彼等の心を奮い立たせようと頑張っている。その想いは届いているのだろうか?

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