6/20/2011

セレッソ2011年のシステム

ここ何試合かを観ていて今年のセレッソのシステムが変わってきたな、煮詰まってきたなと思う。いい意味でここには誰を使うとか、そういうのが固定されてきた。
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ベースは4-2-2-2。

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守備に関しては中盤が制圧できれば後はなんとかなるかと思っていたけれど、その通りになって一安心。上本がまだ調子が上がらないのが心配だけれど、藤本がよくカバーしてくれているし、扇原もいい調子のようだ。ボランチでも山口が成長してきたのでオプションとして3ボランチとか、中盤をダイヤモンドにした4-4-2なんてのもできるようになってきた。


攻撃陣も少しずつ形ができてきた。

シャドーの二人はそれぞれ左サイドに右足利きの清武か倉田、右サイドにレフティーのキム・ポギョンが入るので、どうしても中に中に入るようになる。そこからミドルとか、ワンツーで抜けてくるとか。どのプレイヤーもボールキープ力が高いのでポゼッションは上がってきている。

シャドーが絞ってできたスペースには両サイドが上がっていく。丸橋も高橋も一時は不調だったけれどこちらも少しずつ復調してきている、昨日の丸橋のクロスは去年のいい時のそれだった。

この4人+ピンパォン+もう一人のプレーヤー(FWかシャドーか。今はFWがファーストチョイス)のうちの誰か(だいたいは清武か倉田)が下がるかマルチネスが上がるかして中盤がコンパクトにまとまり、細かいパスワークが生まれていく。中後は一時より上がる回数が減り、守備に対する意識が少しずつ多くなってきた。これはいいこと。


ただ問題もいくつか。

まず第一は今のシステムに合うトップがいないということ。シャドーやサイドバックのボールを受けて橋頭堡になったり、味方が上がる時間を稼いだり、そういうキープ力のあるプレイヤーがいない。播戸は生粋のストライカーであるし、小松もポストプレーは少し苦手だ。永井もどちらかというとストライカーで、ピンパォンの適職は二列目、杉本には経験が足りない。

なのでどうしてもマルチネス(もしくはボランチに下がったキム・ポギョン)に対する負担が重くなる。これが二つ目の問題。両方とも関連しているけど。

三つ目、最後になるけれど、キム・ポギョンの代わりがいない、これも地味にキツイ。キム・ポギョンは去年でいう家長の仕事をしているけれど、これができるのがキム・ポギョン一人しかいないのだ。同じポジションの村田は典型的なサイドアタッカーで動きがまるで違う、パス出しがうまいわけではなく、パスの受け手としていい味を出してくれる選手なので特質も違う。まあ去年だって家長の仕事は家長にしかできなかったので、それを怖がっていては何もできないけれど。

何もかもを一度に解決するのは無理だけれど、とりあえずトップの固定は大事だ。昨日は永井とピンパォンで入ってなかなかいい形が作れなかったけれど、練磨すれば変わるかもしれない。信じて使い続けるのも方法か。


去年はブンデスリーガとリーガエスパニョーラのプレイヤー、フル代表と世代別代表、さらに5億円プレーヤーが前線に並んでいた。それに比べるのは残酷な話だ。今は今いるプレイヤー達がどう動けばいいプレーを引き出せるのかを考えよう。

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