7/14/2011

2011 J1 第4節 C大阪2VS3磐田 ホームで敗れるということ。

後半4分 キム ボギョン(C大阪)
後半18分 金園 英学(磐田)
後半29分 丸橋 祐介(C大阪)
後半32分 駒野 友一(磐田)
後半35分 山田 大記(磐田)


チームはチームとして仕事をしてくれなかったけれど、オレはオレの仕事を最後までやりたい。


セレッソ大阪というグループは、選手だけで出来上がっているわけじゃない。足を棒にしてスポンサー探しをしている営業さんもいれば、少しでもメディアに露出できるように頑張っている広報さんもいるし、練習場やスタジアムでは少しでも心地良く練習、試合をしてくれるようにと、たくさんのスタッフが待機している。

スタンドには、それは決して多くはないかも知れないけれど、サポーターが必死に応援しているし、彼らが食べているサロンやスタジアムグルメの食事は、お店のスタッフさんが額に汗して作ったものだ。

試合前のスタンドにはたくさんのダンマクがはられていて、試合後までスタジアムを桜色に染めている。試合後に出るゴミはボランティアの人達が、一つ一つ拾い上げている。バイトの子達も、学芸高校のボランティアの子達も、仕事をしている。

ホームで負けるということは、そんなたくさんの人達の気持ちを無駄にしてしまうことなのだと、知ってほしい。どれほどの選手が、それを感じてくれていただろう。
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茂庭や高橋大輔のように、2年前地獄を見てきた選手達は、本当に悔しそうにピッチを一周してくれたけれど、他の選手達はどうだったろう?たった5年前に起こった事を繰り返したくないなら、そういう選手がもっとたくさんいたっていいと、オレは思う。


スタメンとベンチ、ダブルボランチは予想通りキム・ポギョンと山口螢。ベンチには高橋祐太郎と扇原の名前が、尾亦はケガとのこと。

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前半は悪くなかった。磐田が引いていたのと、セレッソの急造中盤がそれなりに機能していたことで、相手陣内でのプレーが多かった。ただ前田や駒野に収まると磐田に主導権がサッと移ってしまって、攻守の交代が激しいなとは感じていた。いつもより走っていたか、いつもどおりの運動量だったか、少なくともゆっくりできた時間はごく僅かだった。マルチネスのようなタメを作れる存在がいなかったのも悔やまれるところ。
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キム・ポギョンはゴールで貢献したが…

今の磐田のサッカーは、黄金時代のような美しさはなくなっていたけれど、現実的で、限られた素材でそれなりのチームを仕上げる柳下監督らしいサッカーだったのだと、今になって思う。本当に丁寧に、ひたすら同じことを続ける、いい意味での愚直さが、今の磐田のチームカラーなんだろう。0-0ではあったけれど、後半への伏線はあったということ。


後半に入ってすぐに、セレッソが先制する。キム・ポギョンが固い川口の壁を崩した。中盤のパス交換からのきれいなゴールで、これがいい方向に向かってくれればと考えていた。
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ただ、ここから前半走らされてきたツケがボディブローのように効いてきて、セレッソの運動量が少なくなってきた。後手を踏む守備、動かない前線、咬み合わないパス、悪い時のセレッソが、ヌックと黒い頭をもたげて、キンチョウスタジアムのピッチに現れてしまった。

1失点目については、防ぎようがなかったか、まだ嘆く余地がある。右サイドを突かれた時のケア、山口が抜かれてからのケア、至近弾を食らった時のケア、どれかが効いていれば防げたけれど、そのどれもがなかった。できたのにしなかったのか、できない状態だったのか、今となってはわからないけれど。
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この失点で、何もかもが決定的に狂った。螢は自信を無くしたプレーが目立ったし、キム・ポギョンも悪癖の判断の遅さが出てきた。無駄走りが過ぎた3シャドーも運動量がガタ落ちして、存在感を薄くしていく。

そんな中でも踏ん張って、丸橋のゴールまで持っていけたのは、立派だった。粘って粘って、力技でもぎ取ったゴールは、泥臭かったけれど、いいものだった。修正するならここだったはず。

けれど、あまりに守備が酷すぎた。レヴィーが逃げきるために小松と藤本を用意している間に自陣ゴール前で混戦になり、駒野をフリーにした。丸橋のゴールから僅か3分後の出来事。レヴィーに何ができた!

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後半32分


ここで後手を踏んだことで、狂った歯車はもとに戻らなくなってしまった。中盤の機能は停止し、DFラインも振り回されて青息吐息、嫌になるくらいアッサリと、磐田にリードを許してしまった。

もう切るカードは播戸しか残っていない。なけなしの金で万馬券を買うような博打で、ポスト直撃のヘディング(誰のプレーだったか?)があったものの、やはり不発に終わった。
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後半39分


もう一度書く。ホームで負けるということは、関わった全ての人間の努力を無駄にする行為だということを。必死にやっていないとは言わない、力いっぱいだったのかも知れない、ただ次にホームのピッチに立った時に、もう一度思い出してほしい、そこに到るまでに会ったスタッフやサポーター達のことを、彼らが選手達のために、どれほどの努力をしているかを。オレのそれなんて微々たるもの。試合を本当に楽しみにしている人、心の支えにしている人のために、戦って、勝ってくれ。
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