7/24/2011

2011 J1 第6節 C大阪4VS0清水 蘇生。

後半8分 キム ボギョン(C大阪)
後半14分 倉田 秋(PK)(C大阪)
後半33分 キム ボギョン(C大阪)
後半45分+2 乾 貴士(C大阪)



連敗中、2試合で7失点、エースフォワード退団と、暗いニュースばかりが続いていたセレッソが、ようやっと立ち直ってくれた。

スタメンを見ると、この試合がJリーグ外国人監督最多試合のメモリアルマッチとなったレヴィー・クルピの苦悩がよく見て取れる。最近狙われている左サイドに高橋大輔を回して、空いた右サイドには酒本が入ったので、控えに右サイドバックはいない状態。守備で不安定だった丸橋はベンチスタート。控えメンバーはキーパーの松井と一時Vファーレン長崎にレンタル移籍していた小松以外、全て生え抜きかユース出身になった。

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試合開始時


立ち上がりのセレッソは重苦しく、どこか自信無いプレーが目立った。清水は小野がいい調子でボールに絡む。ようやく揃った茂庭、上本、マルチネス、中後の守備ブロックが安定していたのと、一週間試合が空いて体が軽くなっている3シャドーがよく戻ってくれていたので、肝を冷やす場面こそ少なかったが、この時間にもしもがあったら、スコアは全く違ったものになっていたはず。
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小野、マルチネスの司令塔対決


局面が変わってきたのは、意外にもパッチワークに追われ、本職ではない高橋を置いた左サイドからだった。

清水は右サイドバックの山本がよく上がり、意図的にボールを合わせて押し込もうとしていた。だがセレッソはチーム全体でこれをよく防いだ。逆に乾、高橋の運動量にモノを言わせて清水の右サイドを突破するシーンまで出始める。前半も20分を過ぎると形勢は逆転し、そこに橋頭堡を築いたセレッソが清水の守備を本格的に崩し始めていた。シュートも何本がいいのを放っていたけれど、連敗中の流れなのか、枠を外れたり、キーパーの正面だったりと運がない。前半は希望の持てるスコアレス。だが点が入らないあたりで、どこかもやもやとした不安や不満が残ってしまった。


その暗雲を取り払ってくれたのは、連敗中もゴールを決め続け、好調を維持していたキム・ポギョンだった。後半8分にコーナーキックを得ると、体で押しこむようなゴールを決め、流れをグイと引き寄せた。
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執念で押し込む!


その後すぐに微妙な判定ながらPKを得たことも、セレッソにとっては幸運だった。倉田が落ち着いて決めて2点差になり、清水がチームバランスを欠くようになる。
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冷静に決めてにっこり


清水はこの後ガス欠気味になった小野が高橋と接触プレーで痛み、そのまま交代、スピードのある高木俊幸(元大洋の名2塁手高木豊の息子!)が入り、前への推進力を強めた。セレッソは脳震盪(?)を起こした高橋を下げ、丸橋を投入する。

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後半17分


清水は第11節の神戸戦の際にも、リードを奪われた後に攻撃的な選手を入れ、全体的にブロックを上げるという選択をとったことがある。その試合は(セレッソも前節に食らった)神戸の高速カウンターに清水のバックラインが対応できず、傷口を広げて1-5で大敗している。

今日のセレッソにも乾、倉田、キム・ポギョン、小松とスピードのある選手が揃っていた。そして清水は気持ちばかりが前に行き、守備陣は非常に不安定だった。結果として、清水にとって悪夢であったろう神戸戦と同じような展開が待っていた。セレッソは前線の選手達が何度もラインの裏をとり、清水ゴールに迫る。清水のディフェンスは後ろを追走するだけで精一杯。
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何度も好機を演出した乾。ロスタイムには自身もゴール

これをいちいち決め切れないのがご愛嬌だが、それでも1対1が何度も続けば、さすがにキーパーにも限界がある。後半33分にキム・ポギョンがこの日2点目のゴールを右足で決めて3-0。これで試合が決まった。
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左足のコースを消していたキーパー碓井の裏をかく


セレッソにも危ないところが無かったわけではない。高橋が負傷後に酒本まで足をつり、本職の右サイドバックがいなくなってしまうという緊急事態。山口螢が入り、何とかパッチしたものの、僅差の試合であったら危なかったはず。

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後半29分

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慣れない右サイドで四苦八苦しながら、無失点試合に貢献した螢


それでもセーフティーリードを保っていたセレッソは、三枚目のカードとして杉本を切る余裕の采配。杉本自身も乾の決めた4点目のゴールを演出し、期待に応えてみせた。

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後半43分

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最後は清水のセットプレーをキム・ジンヒョンが防いでタイムアップ。久々の完封で文句なしの試合に。
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この勝利がどれほど大きな意味を持つか、試合後の茂庭の顔を見ればわかる。
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当面は残留争いから抜け出すのに苦しむだろう、その現実は変わらない。ただ、選手達が、今やろうとしているサッカーが間違っていないのだと自信を持ってくれれば…。いつもいつも今日のような試合をすることは難しいだろうけれど、サポーターは、今日と変わらぬ声援を送り続け、チームを後押ししていこう。

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