4/05/2012

なでしこの季節。

初春の穏やかな日差しの中で、娘が中学生になった。

ザビエル公園の桜はまだ満開ではなかったけれど、俺の感傷的な気持ちを揺り動かすに十分なトリガーだった。


多分、今の俺は、娘が感じているよりも多くの不安を抱えている。勉強はできるだろうか?友達はできるだろうか?新しい町で新しい生活に慣れるだろうか?などなど…。少し時間ができればウロウロソワソワして落ち着かない。

こんなに落ち着かないのは、13年前にこの娘が生まれた、その日以来かも知れないな。


娘はそんな親父の心配などどこ吹く風で、海沿いの桜並木を元気にしっかり歩いていった。


女性は強いなと、つとに思う。

身体能力だとか、そういうものは、それは男にはかなわないかも知れない。けれど、実生活の中でひたすら走るとか、重い物を持ち上げるだとか、そういうシーンなんてそう無い。学生時代の運動会ぐらいじゃないかな。

肉体労働をやっていたこともあるけれど、アレはアレでコツがあって、ある程度は技術でカバーできるしね。

実生活では何かに耐えるとか、気をうかがうだとか、「知恵」とか「勇気」、「忍耐」が必要な所の方が圧倒的に多くて、 そんなものを比べたら、圧倒的に男のほうがヘタレだ。


だから多分、俺はあの世に行くその日まで、娘のことが心配で心配で、子離れできないバカ親のまま過ごすんだろう。そうして、娘はそんな俺を見て呆れてしまうんだろう。

でも、それくらいは許してくれよ。それくらい大好きなんだからさ。


まだまだ俺にできること、残っていると思う。それを全力で果たして、バカ親なりに頑張ってみよう。


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