前半6分 山口 螢(C大阪)
後半24分 酒本 憲幸(C大阪)
後半27分 豊田 陽平(鳥栖)
後半33分 横山 知伸(C大阪)
後半41分 山下 達也(C大阪)
柿谷曜一朗、山口螢、扇原貴宏、それに豊田陽平ら代表組が注目された試合であったし、実際活躍もしたのだけれど、試合をピリッと引き締めたの「陰の主役」は1人のベテランだった。
スタメンのシステムは4-2-3-1。トップ下には出場停止のシンプリシオに代わって山口螢が入る。ボランチには最近好調の横山知伸が入り、ベンチには黒木聖人が繰り上がり。
この試合注目していたのは、シンプリシオの位置で山口螢がどれだけできるのか、そして、鳥栖の武器である高さと強さをどれだけ封じるか。
山口螢に関しては、前半早々に結果を出してくれた。柿谷の柔らかなラストパスに走りこみ、シュートも完璧。早い時間の先制点で主導権を握る。
シンプリシオに比べ、山口螢はスピードとスタミナに長ける。その長所が生きたことで、その後のプレーにゆとりが出来たように感じた。もともと扇原、柿谷との連携もしっかりとれているのだし、今日のようなプレーがコンスタントにできるならば今日の布陣は有効なオプションの一つになりうる。
そして高さ強さに対しても、ボランチに入った横山が力を示す。最終ラインの山下達也、藤本康太以外にも高さのオプションがあるのは大きい。また足元でも安定してボールがキープできるので、中盤の構成に幅を持たせてくれた。扇原がやや不調であっただけに随分と救われたように感じた。
セットプレーでも鳥栖に競り勝つシーンが、これは後半への伏線となる。
対する鳥栖は藤本、山下の位置で豊田が苦戦したことを確認すると、丸橋の位置で競り合いを仕掛けようと試みる。しかしここは扇原がうまくカバーし、仕事をさせない。
ということで、前半は満点を出してもいい内容だった。
しかし、後半には反省点がいろいろとある。確かに酒本憲幸のクロス気味のゴール、横山、山下のセットプレーからのゴールは気持ちのいいものであったけれど、あれだけ動きが芳しくなかった鳥栖を相手に細かなミスが目立った。
原因は、レヴィーの退場による動揺とはっきりしているから、それほど不安がることでもないのかもしれないけれども。
それに4-4-2を採用しているチームに対して、守備時の南野、エジノの負担が大きく、2人がガス欠をすると、チームのポテンシャルがガタ落ちしてしまうという欠点は未だ手付かずのままのようだ。
今日はトップ下にスピードとスタミナのある山口螢がいたため、相手ボールになっても早めに前線から追い始めることができて、その分南野とエジノがラインに戻る時間が稼げたが、いつものようにトップ下がシンプリシオであったなら、もう少し早い時間帯にチーム力は下降線をたどっていただろう。
交代枠は非常時のために1枚残し、件の両サイドに楠神順平と枝村匠馬を入れるおなじみのやり方。
後半41分 |
後半43分 |
スコア上は大差がついたゲームであるけれど、内容には両チームそれほどの差は感じられなかった。強いて上げるとすれば、ほんの僅か、一瞬の判断の早さだろうか。
さて、 代表組はこれで東アジア大会に向け移動。残されたメンバーはマンチェスター・ユナイテッドとの試合に臨むことになる。どちらもチームにとっては重要なものになるだろう。世界を相手にするということ、日の丸を背負う意味、意識の変革が起これば、後半戦はより面白いものになるはずだ。
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